Wallenberg 症候群
ワレンベルグ症候群と読みます。ICD10コードでは、小脳動脈の閉塞及び狭窄 に分類されています。延髄外側症候群ともいわれ、そのまんまの意味です(笑)。椎骨動脈解離などが延髄の外側で梗塞が起こる症候群。
夫がもらった診断書に書いてありました。てっきり単に「脳梗塞」だと思っていたのでびっくり。
ただ、このWallenberg 症候群、治療は脳梗塞として対処します。夫がたどった経緯は、というと。
Day1 発症・搬送
唾液の呑み込みが突然できなくなり発症。左半身のしびれ(麻痺?)と右半身の発赤(発汗)も出現。#7119に電話して話している最中に、どんどん悪くなり、そのまま119番に繋がって説明している間に横になってしまい、救急搬送されるころには自力で歩行できなくなる。左半身は、楊枝の先でつついても痛覚消失。
造影剤を投与して、MRIを撮影する頃には、症状はすべて消失、本人は出勤する気満々になる(もちろん無理)。
造影剤が梗塞部位を開通したのかもしれない。3回目に撮ったMRIで、梗塞部位を確認。三次元造影剤CTで片側が詰まっていることも確認。
嚥下障害があったことから、鼻からチューブ挿入、ポータブルのレントゲンで胃に届いていることを確認。ここから丸2日間、経鼻栄養となる。HCU(High Care Unit)入院。
入院に当たりオムツを買ってこいと言われ病院のコンビニで購入する(が、自力排泄したため使用せず)。
夜、発熱(37.5℃)、アイスノンで冷やす。
Day2 HCUで安静指示
ベッドから起きることを禁じられ、安静指示されたため、ひたすら寝て過ごす。とはいうものの携帯は通話以外は自由に使えるため、がんばってiPadを使って仕事の引継ぎしていたらしい。終わってからはひたすらスマホゲームにいそしんでいた、と看護師から報告があった。
Day3 HCUで経口投与開始
10倍粥(ほぼ水)開始。翌日、つぶしの減塩食に進化。翌々日、経口摂取可能と判断され、鼻チューブが抜かれる。ベッドを60度まで起こすことを許可される。
Day4 栄養指導
栄養士さんと個別面談。ただし患者本人はベッドで安静指示が出ているため、私と栄養士さんの面談。1単位=80 kcalと知ったことと、夫の適正量は、ごはん1食180 g、食塩1日6 gといういずれも衝撃的数値を知ったこと、以外は、めちゃくちゃな食生活を披露して驚かれることに終始した。本人の自覚が無ければ何も変わらないことを強調し、糖尿病の教育入院を希望したところ、退院後すぐのタイミングで糖尿病教室があるから参加してみては、と誘われた。脳内外科からのオーダーで糖尿病教室参加、という、ややイレギュラーな対応となった。
Day5 一般病棟に移動
この病院の一般病棟は4人部屋。HCUから移ったばかりの人の部屋(急性期)に入る。先住民は2名、夜中にうめき声をあげるからうるさくて眠れないと訴える。
Day7 一般病棟内で移動
退院するのかと思いきや、ST、OT、PTの検査が終わらないまま週末を迎えてしまうため、一般病棟の中で別の部屋に移動。やはり4人部屋で先住は3名。うち1名は翌日退院、翌々日別の人が入院。
Day11 すべての検査終了
明日の朝9時半にお迎えに来てね、とさらっと言われる。退院日を予想してあらかじめ有給休暇をとっておいたからあわてずに済んだけれど、けっこうめちゃくちゃだ。
Day12 めでたく退院
高額医療費限度額申請の適用認定証も昨日入手してあったため、ぎりぎり間に合った。おかげで入院12日を10万円弱のお支払いで済んだ。後日返還されるのと、支払金額が低く抑えられるのとでは、断然後者の方が嬉しい。
幸いなことに後遺症らしきものは何もなく、ほんの2か月前に飲み始めた高血圧と糖尿病の薬に、血液サラサラの薬(バファリンA81)とバファリンの優しさ(PPI)が加わっただけ、という、なんともラッキーな予後。発症してすぐに入院できたことが幸いしたのか、そもそも軽症だったのかはわからないものの、普通の生活に戻れて、本当に良かった。
退院翌日 糖尿病教室
コロナの影響で1年以上開催しなかったというDM教室、再開後まだ数回目とかで、PowerPointが勝手に動いてしまったり(スライドショーの設定を誰かがしてしまっていて、解除できずバタバタ)、配布プリントの用意が無かったりで、gdgdな進行ではあったものの、医師、薬剤師、看護師、栄養士がそれぞれの立場で話してくれた。が、なにしろ聴衆が2組4名という超少人数ゼミ状態。睡魔に襲われたところで質問されてしまい、大慌てしたのが、私の今日のハイライト(ひどい...)。
教室の後、前回の栄養指導で担当してくれた管理栄養士と、今日は1対2で面談。持参した、発症前の食生活表を見せたところ、摂取カロリーは目標量(1600 kcal)の3倍以上、食塩摂取も目標の約3倍という、なかなかのクズっぷりを披露した。
退院後の食生活
倒れる前と後で変わったこと。
・朝食を食べるようになった
・ごはんの量をキッチンスケールで量って180 gにするようになった
・ごはんにもち麦を入れて炊くようになった
・夕飯の前に必ずサラダを食べるようになった。入院食で知った減塩ドレッシング使用。
・1日2本飲んでいたペットボトルの甘い飲物をきっぱり辞め、飲物は無糖のお茶になった
あれから1か月、未だに続いているから今後も続くかもしれないと思っている。
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