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存在しない推しを12年祝い続ける設定で発狂しかけたお話【卓上フリーカレンダー】
noteってプレミアム会員にならないと予約投稿できないんですよね。
この記事を投稿する時間がド深夜になったらどうしよう、と思いながら執筆しています。
noteは「やれ!」と会社から指示された業務ではありません。
私個人が会社の了承のもと始めたものであり、マイペースに進めさせてもらってきました。
ここ最近の休日投稿も、妙な時間の投稿も、マイペースの範疇です。
私事ではありますが、初代Twitter(X)担当兼自社ブランド『ジデイク』運営担当は今月退職いたします。
だから、自分で広げ過ぎた風呂敷は自分で畳んでおかなければならない。
「お前が始めた物語だろ」(by『進撃の巨人』エレン・クルーガー)はそんな私にずっとずっとずっと付きまとう言葉です。
一昨日、Twitter(X)後任へ引き継ぎ忘れていた内容を伝え、noteを急ぎ執筆するというリアルな夢を見ました。
仕事に関する夢を「リマインド・ドリーム」と呼んでいます。
近日中にやんなきゃいけないことを細かく教えてくれる悪夢です。
業務を終わらせない限り、その悪夢は「リマインド」を続けるに違いない。
自分がやるべきことを終わらせて、
美しく晴れやかに、
誰にも迷惑かけずに退職させてくれ。
…と願いながら、自分のために最後の仕事(note執筆)をいたします。
前の記事の続き的な感じで書きます。
作った商品が思った以上に売れないお話【卓上フリーカレンダー】
自社ブランド『ジデイク』で販売している「卓上フリーカレンダー」の使用見本づくりという“自分が始めた物語”で酷い目に遭いました。
完全なネタ回そしてギャラリーとしてお楽しみいただければ幸いです。
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卓上フリーカレンダー(チアフルブラウン)
卓上フリーカレンダー(グルーヴィーブルー)
見本づくりとかいうステキな地獄
2023年12月25日、『ジデイク』というD2C自社ブランドがローンチします。
最低限の商品写真・商品使用見本を撮影・作成し、なんとか形にしたブランドですが、「後々ちゃんと整えていこう」的なギリギリな状態でのスタートでした。
その「後々」のタイミングが今年2024年のゴールデンウィーク前。
文具マーケット(第5回)出展を控える頃でした。
『ジデイク』は広告費をかけられないし、どうしたって自力で地道なコンテンツ発信をSNSを中心に実施していくしかないわけです。
とりあえず新たな使用見本つくろっか…と、一緒にブランド・EC運用を行っているInstagram担当と話し合い、それぞれ着手します。
見本づくりって楽しいんです。
自分たちが作ったものを見て興味を持ってくれる方がいる。
それが商品の購入につながる。
これ以上に嬉しくてステキなことはありますか?
…でも時間がないとき、なまじ自分が「創作」というものにクソみたいなプライドを持っているがゆえに追い込まれるんです。
楽しいことを地獄と表現するのは気が引けますが、本気で嫌ならやってないですからね。
大変だったことを地獄と言う。
オタクは誇張表現が好きなんだ。
ここではTwitter(X)担当である私の地獄を紹介しますが、Instagram担当はInstagram担当なりに地獄を見ていたに違いない。
「卓上フリーカレンダー」12枚に、12種類の季節の花の絵を描いていた。
彼女が健気でたまらない。
ぜひ地獄で咲かせた綺麗な花を全世界に発信して欲しい。
紙刺繍に苦しむ話
「卓上フリーカレンダー」にイラストを描く、というのはやり尽くしたと考えたので、異なる素材で何かやってみたかった。
紙刺繍というものを私は知ってしまった。
裁縫が好きなわけでもないけど、やってみようと思った。
これで刺繍が得意な方が「自分もやってみようかな」と思ってくれたらいいなぁと考えた。
とにかく「卓上フリーカレンダー」の使い道を広げたかった。
以下の投稿はその頃のもの。
裁縫セットを業務で使うときがきた!
— 富士リプロ株式会社【公式】 (@fujirepro) April 15, 2024
小学生のときのものです🪡
プラスチックケースのものを選ばせなかった(おのずとドラゴンと平成女児柄が排除される)先生に感謝です🙏
これもそこそこダサいです
オサムグッズにすればよかった#企業公式つぶやき部 pic.twitter.com/yukgLxcxeh
結局、勤務時間内に裁縫セットを使うことはありませんでした。
追い込まれたゴールデンウィーク。
休日を犠牲に…いや「犠牲」なんて可哀想ぶるのは良くない。
「お前が始めた物語だろ」がここでも付きまとっていて、自己救済のためにどうしたって連休中に紙刺繍を実践するしかなかったんです。
「卓上フリーカレンダー」の本文用紙はマーメイド210Kgという、かなり分厚い用紙を使用しています。
紙刺繍に必要な「目打ち」とかいう便利なアイテムはウチにはなかった。
「刺し小針」という中学生のときに家庭科で使った太めの針で代用した。
そして、100円ショップの6本取り刺繡糸(毛羽立ちやすくバラけやすい)を使用した。
クソ厚い紙に、針で穴を開けるのは痛かった(バカ)
指ぬきを使ったけど、使い方が正しかったかわからない(バカ)
チェーンステッチを理解するのに1時間以上かかった(バカ)
バラけやすい刺繍糸でのチェーンステッチは泣きそうだった(バカ)
バカの極みを炸裂させながら、わしは手先が器用なはずなんよ…!というしょーもない矜持でやり切った。
大好きなゴールデンカムイとヒロアカのアニメを再生しながら頑張った。
「俺は不死身だ」とか「余計なお世話はヒーローの本質」とか思いながら。
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余白は半紙を貼って誤魔化す
自分、やっぱり裁縫は好きではないんだとわかりました。
紙刺繍が得意で好きな方、ぜひステキな作品を「卓上フリーカレンダー」で作って公開してくれませんか?
存在しない推しを12年祝い続ける設定で発狂寸前になる話
本記事のメインです。
結局、発狂する前に作業を中断したため、この使用見本は未完に終わっています。
ことのはじまり。
単にカレンダーとして12枚を12ヶ月分で使う見本もお腹一杯だと思ったので、1枚1年の12年分で何か作ってみよう!と考えた。
「推しの誕生日を祝う風習あるやん?」
「それを卓上フリーカレンダーの見本でやってみようと思うんよ」
「架空の人物を作り上げて、そいつを推すわ」
「誕生日は何月何日がいいと思う?」
私はInstagram担当にそう言った。
Instagram担当は、
「誕生日占いをしてみましょうか」
「その“推し”の人となりを教えてください」
と応えてくれた。
私は即興で作った“架空の推し”のプロフィールを語ります。
「アーティスト。2ピースバンドの男性ボーカル」
※メンバーが増えると描くのが面倒だから
「2024年現在で30代、バンド結成10年以上」
「ライブでは盛り上げ役に徹するけど、冷静で思慮深く現実的で、やや内向的な人…がいいな」
そんな情報をInstagram担当に伝えました。
彼女はいくつか候補を挙げてくれました。
その中で、6月24日がイメージに合っていた。
“架空の推し”は6月24日生まれになった。
12枚の「卓上フリーカレンダー」。
12枚目を2024年6月24日の誕生日(36歳)とすべく、1枚目の2013年(25歳)の生誕祭イラストを描き始める。
私は“架空の推し(名前も愛着もないオリキャラ)”のせいで気が触れそうになったけど、二次元三次元問わずちゃんとした“推し”や、成長が楽しみな“家族”がいるあなたに「卓上フリーカレンダー」を使って12年間“愛すべき対象”の誕生日や成長を祝っていただけたら救われる気もします。
以下、日の目を見なかった作品の供養として“架空の推し”お祝いイラストを掲載します。
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12年間、決まった日にイラストを描くという設定。
12年という時間があれば画力が上がっているはずなんです。
一気に何枚も描き上げる際、自分の場合は先に着手した方が丁寧になる。
12枚目から描き始めるべきだったな、と1枚目で早速後悔しました。
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何が \髪型、髪色変わった/ だよ。
この頃から、会社員コーティングが剥げかけている自分が心配になってきた。
…業務だと言い張ってこういうの描いてるのキツいなあ
…誰が描いたか明らかなの恥ずいなあ
…つーか、これ(推しだと思い込んでいる者)誰?
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「いつもかっこいいあなたに一生ついてきます!」だってさ。
だから、あなたって誰なんやろうな……。
彼は存在しない。
痛いオリキャラだとしても名前もない。
でも、描かなきゃいけない。
いや、でも、こんなもの勤務時間に描いちゃダメだろ。
退勤後、帰宅して描く。
休日、描く。
これが誰なのかわからないのに。
発狂しそうになりました。
これが何になるんだという疑問が大きくなる。
それでも“自分が始めた物語”なので描く手を止めるわけにはいかなかった。
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32歳の“架空の推し”は俳優デビューしています。
彼だってそのキャリアの中で変化があるだろうからね。
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33歳、下描きが上手くいかなくて後回しにした。
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34歳、生配信があったようです。
感想レポを兼ねた生誕祝いイラスト。
これは描くのが楽しかった。
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36歳、ラスト。
下描き終わっていないのにペン入れ始めてしまいました。
でも、ペン入れを最後まですることはなかった…。
「文具マーケットに間に合わんし、今後使うことないかもしれんし」
「もう飽きた」
私は正気に戻った。
終わりっていうのはあっけないですね。
表紙デコとかいう魔境
表紙デコって人の作品を見るとワクワクしますね。
表紙に限らずですが、デコ界隈の人たちって魔物だと思っています。
誘惑される。だから魔境と呼んでいます。
「卓上フリーカレンダー」は、立てて飾っておくこともできるし、底面をミシン目で切り取ることでリングノートのようなアルバムにすることもできる商品です。
台紙だったものが表紙になるというギミックです。
アルバムにしたとき、表紙にバスの空押しが現れます。
それだけでも可愛いと思いますが、表紙をデコっても楽しいはず。
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上の写真、半端に貼り付けたのが気に入らなくて後日全部剥がした。
第6回の文具マーケットでは剥がした状態で見本を持っていったんですが、デコっていた第5回のときのほうが見てくれる方は多かった。
前の記事で「卓上フリーカレンダー」が売れない話をしましたが、イベント出展の際は嫌というほど目を惹くように見本をデコって、お客さまがブースで商品を知るきっかけにすることも大事だと思いました。
上の写真のもの以外は表紙デコ見本を作成できませんでしたが、こういうもの使って飾ってみたい!というアイテムがたくさんあります。
スタンプ
→可愛いが保証されている
シール・紙・写真
→コラージュやりたい
発色の良いペン(特に白とか)
→文字とかイラスト
糸・紐・リボン
→リング部分も飾れそう
玉紐はオススメ!ちょっと気分が上がります。
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皆さまだったら、どのように表紙をアレンジするんでしょうか。
この商品をお手に取った方はぜひSNSなどで投稿して、多くの方を魔境に誘ってください。
おわりに
最終出社日の勤務時間中に書き終わらないのもアレなので、ここで終わりにします。
とりあえず「リマインド・ドリーム」回避です。
前の記事は「卓上フリーカレンダー」についてのご紹介、今回の記事は使用見本づくりの裏話的な内容でした。
駄弁を弄しながらだったので伝わりにくかったかもしれませんが、ここまで読んでくださった方に感謝申し上げます。
「卓上フリーカレンダー」は
あなたの唯一無二の作品づくりを少しサポートする商品です!
ということを改めてアピールしておきたいと思います。
noteではがっつりご紹介できませんでしたが、「透明マス原稿用紙」「透明メモ便箋」といった商品もあるので、気になった方はオンラインショップをのぞいていただけると嬉しいです。
今後とも富士リプロ株式会社とジデイクをよろしくお願いいたします。