肩甲上腕関節の可動域制限を分解する
どうも肩関節機能研究会の郷間です。
Instagram 臨床知識(エビデンス)➡ (@fujikata_goma)
Instagram 臨床技術(実技動画)➡(@kataken_second)
Twitter ➡ (@FujikataGoma)
🔊肩関節機能研究会の【定期購読】と【買い切りマガジン】のサービスを始めました。
【2023年4月現在 150名 以上が購読中! 】
今回は肩関節の可動域制限となる軟部組織を見つけ出すうえで、必要な3つのポイントをご紹介したいと思いますが、その前に肩関節の基本的な特徴を紹介しておきたいと思います。
肩関節は複雑で複合的な運動が可能な人体最大の可動域を有する球関節です。
球関節の特徴は①骨頭の動揺、②転がり運動、③滑り運動、④軸回旋運動の4つの動きが複合的に生じるというところです。
また、球関節は単純な一軸性の運動ではなく、屈曲-伸展運動や内転-外転運動、内旋-外旋運動などが生じる多軸性の関節です。
ここまでの解説で、すでに”肩関節の苦手意識”が強まった方も多いかもしれません(^^;
多くのセラピストが肩関節に苦手意識を抱くのも理解できます。
ですが今回ご紹介する3つのポイントを順番に理解することで、こちらの記事を読み終えるころには肩関節の苦手意識が多少は払拭できるかもしれません。
また、これから臨床実習を控えている学生さんも本記事の内容を理解して実習に挑むことで
『今回の実習生さんはよく理解できているなぁ。』と思われること間違いありません。
たとえば、私の臨床見学に入るセラピストや学生さんには『この患者さんは下垂位外旋の制限が顕著ですね。では軟部組織だとしたらどんな筋や靭帯が影響していると思いますか?』といった質問を必ずしています。
一発目で『棘上筋前部線維、肩甲下筋上部線維、大胸筋鎖骨部線維、小胸筋延長腱、烏口上腕靭帯、上関節上腕靭帯です。』と答えてくれる方は流石にいませんが、少し勉強している学生さんであれば1~2つの組織を答えられることもあります。
ここで“全くわからない”と答えた方は恐らく肩関節に対して苦手意識が強い人でしょう。
では膝関節で考えてみてください。
『膝伸展の制限因子(関与している組織)は?』
恐らくほとんどの方が『ハムストリングスや腓腹筋、膝窩筋の伸張性低下』と答えられると思います。
それはみなさんが膝関節の関節運動の特徴と膝屈伸軸の後方に位置する組織がハムストリングスや腓腹筋、膝窩筋であることを知っているからではないでしょうか?
肩関節も膝関節と大きな違いはありません。
ただほんの少しだけ関節運動が複雑なだけです。
ということで今回は3STEPを順序立てて解説していきますのでよろしくお願いします。
では早速STEP①から解説していきたいと思います。
①肩関節における軟部組織の位置関係を把握
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?