言葉を外に出すことにしました
長いあいだ、自分の詩の言葉を外に出さずに来ました。
本にまつわる仕事をして、通訳をし、友人と話し、こどもを育てて、毎日たくさんの言葉に囲まれてきましたが、自分の詩の言葉は心の中でつぶやくだけでした。それでも、ものごころついた時から、私の中には常に詩の言葉があったのでした。
4年前、仕事のために乗っていた飛行機の中で、突然言葉が溢れだしました。出張が終わって家に戻ってからは、寝ていても言葉に追いかけられるようになり、2か月ほど、ほとんど眠りもせずに一篇の小説を書きました。
その体験のあとで、私は、心の中に流れている言葉を書きとめるようになりました。そんな風にして書いた言葉を、ここに載せてゆきます。