パーソナルトレーナー藤井自伝139
運動は食前と食後はどっちの方が痩せる効果が高いのか?
実は運動は食前と食後だと消費カロリーが変わると言われています。
えっ?空腹の方が脂肪が燃えやすいんじゃないの?
と思われる方もいるかと思う。
いろいろな話が飛び交っているが実際どうなのか、今回はその辺りを詳しく解説していく。
そもそも痩せやすいとはどういうことなのかが重要だ。
結論から言うと高パフォーマンスが出せてたくさん代謝できる方が痩せやすいと言える。
空腹時であれば脂肪が燃えやすいと言われるが、エネルギーが入っていないため高パフォーマンスを発揮できるとは言えない。
つまり消費自体は空腹時だと少なくなってしまうというわけである。
パフォーマンスが余り関係しない有酸素運動などは比較的影響力は少ないだろう。
そして栄養を摂取した食後の方が消費が大きくなり痩せやすいといえる。
食事をすると血糖値が上がり、体がエネルギーを消費するモードに入るためだ。
血糖というのはつまりはエネルギーである。
食事をして血糖値が上がるとインスリンが出て血糖値を下げようとするが、どういう仕組で血糖値を下げるかというと、筋肉や肝臓、脂肪などに血糖を運んで血液中の濃度を下げるというわけだ。
筋肉にエネルギーが運ばれるわけであるから、たくさんのエネルギーを消費できる体勢というわけである。
実際に研究でもあるが、食後は朝昼晩も関係なく体の代謝が上がっているという結果がある。
この代謝が上がったタイミングで高パフォーマンスな運動をすることで効率的に消費することができるのだ。
更に食後の運動はその後の食欲も抑えてくれる、運動でエネルギーを消費することで血糖値も安定化するので、過食防止にもつながる。
空腹時にはたしかに脂肪からエネルギーが使われる割合は大きくなると言われるが、正直運動の消費カロリーは非常に少ない、1日の活動代謝は約30%と言われるが、それは1日の活動に対しての数字であり、その中の1時間の意識的な運動や筋トレなどはたかだか5%〜多くて10%と言われている。
だからこそ、1日の中の一部だけでなく、1日を通して消費の高い体にした方が痩せ安くなるのは当然である。
食後の方がエネルギー効率的に消費が大きく痩せやすいということはわかったが、ここで注意点がある。
誰でもわかることだが、食後すぐは消化不良になる恐れがあるため、食後2時間程度は空けた方が良いだろう。
もしすぐに運動をする必要があるのであれば、プロテインドリンクのような飲料で消化の早いエネルギー源を摂取する方が良い。
また、30分程度の短時間かつ低負荷の運動であれば空腹時でもそこまで差はなく、むしろ脂肪燃焼という観点からすると効率的になる場合もある。
その他負荷が強い運動や1時間以上運動する場合は必ず食事を摂り栄養を摂取した万全の状態で臨むのがベストだ。
空腹時に長時間の運動や高負荷の運動を行うことは栄養不足で効率が悪かったり、体調を崩す原因になるのでできるだけ控えるべきである。
人間は生き物である。
時にダイエットで物事を考えるとあまりにも機械的に判断しがちであり、数字だけで考えると物事の本質から外れてしまうことがある。
何事も健康的観点からベストな回答を導き出すことが肝要である。
続く
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