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変わるべきは旧態依然としたマネジメント層
ちょうど昨日の投稿『何を守ろうとしているのか』を読み返していたら、書棚から一冊の本が目に飛び込んできて、ふと読み返してみました。
X理論とY理論
アメリカの心理学者、経営学者であったダグラス・マクレガーによって提唱されたX理論・Y理論。マズローの欲求5段階説をもとにして、
X理論「人は生来怠け者で、強制されたり命令されなければ仕事をしない」
Y理論「人は条件次第で責任を受け入れ自ら責任を取ろうとする」
と2つの異なる人間観があることに端を発して、こんなことが書かれていました。
「X理論」を持つマネージャーは、人は生まれつき仕事が嫌い、したがって人には命令と監督が必要で、目標に達しない場合は罰則を与えることが必要だと考えます。
一方、「Y理論」をもつマネージャーは、人は自ら実現したい目標のために自己統制を発揮し、個人と企業の目標が一致すれば、人は自発的に自分の能力を高め、創意工夫をし、自発的に行動すると考えます。
したがって、
X理論をもつマネージャーは指示命令的→部下は受動的になりやすい
Y理論をもつマネージャーは部下に適切な目標と責任を与え、部下の能力を引き出すような関わり方をする→部下は主体的になっていく
どちらがいいか、火を見るよりも明らかなのだと思うのですが。。。
旧態依然のマネジメントスタイルを変える
こんなことも書かれていました。
現代の日本企業が抱える問題は、今の50代以上の上司の入社時が30年以上も前で、上意下達で育ってきた世代だということです。つまり、上司の世代にはX理論のマネジメント観をもつ人たちが多いと考えられます。
現場の社員は主体的に考えて動くことが必要とされているのに、上司は自らの経験からX理論をもっていて、それが若い社員の主体性を育むことを阻んでいる、という現状です。
さらに続けて、
どんなチームや職場、組織をつくっていきたいか、ということには、経営層や上司のマネジメント観が密接に関係してきます。
若い社員が活き活きと主体的に考えて動くためには、経営層や上司のマネジメント観や意識、関わり方も変化する必要があります。
そう、最後の一行です!
変わるべきなのは、「経営層や上司のマネジメント観や意識、関わり方」
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形だけ1on1とか、コーチングスタイルであたかもやってる感を醸しても、手法が旧態依然としたX理論のままでは、すぐさま部下に見透かされるでしょうし、きっとそうした会社は早晩生き残れないのだと思います。
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