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あなたは誰かの大切な人by原田マハを読んで

 連休明けからの転倒依頼、今までになく 私の疲れは取れなかった。
今日も朝 目が覚めるのは5時なので、いつものように柔軟体操をベッドの上でゆっくり時間をかけて15分、ベッドを離れて 腰の痛みと硬直した 身体をほぐして15分
それから、着替えて猫のミューにせかされて階下に降り、 いつものように ミューのトイレ掃除と餌の準備からはじまる早朝の仕事。
ラジオ体操の時間を気にしながら、前の晩に洗いあげておいた食器をしまい、ポットのお湯を沸かし、時計を見ながら大忙しでラジオ体操に入る。

ラジオ体操後、身体が軽くなったところで 神棚の榊とお水、仏壇のお花やお茶をゆっくりと代えることで、今日の短い祈りと感謝の言葉を終える。

 洗濯の一杯目は 衣類で約1時間設定
その間に朝食を済ませ、二杯目の洗濯はタオルを設定して 洗いあがった 衣類を干す。

 今日は掃除の日なので、起きたてすぐに2階の窓を開けておいた。
梅雨入り前の晴天は2日間だというから、やれるだけの事はやっておきたかったので、2台のお掃除ロボット君が大活躍。
そんなこんなで 午前中はあっと言う間に過ぎ、昼ご飯を済ますと 私は いつの間にか ぐっすりと寝込んでいた。

 目が覚めて時計をみて驚いた。今日はなんと!2時間半か3時間くらいは
ぐっすり寝込んでしまっていたことになる。
しかし、身体はまだだるい。
寝ざめは やはり「コーヒーでしょう!」と言うことで「声帯萎縮」では あまりお勧めでないコーヒーを入れて、身体と神経を起こすことにした。

 熱いコーヒーで やっとシャン!として、今日のご希望を自分に聴く
「今日は ピアノでもなく読書の気分だ」と身体が答えた。 

 読書の本はAmazonやツタヤで 俳句の本を何冊も買っている。
孫が「俳句が好き」と息子から聞いていたので、とにかく孫の年齢に合った俳句を探すため、いろんな俳人の本を買って、今の孫が興味を持てる俳句や短歌を8月の誕生日までに見つけるつもりで購入したが、どうも 気が乗らず ずるずると先延ばしにしていた。

今日も 俳句や短歌の気分でない。
気楽に読みたい本は…?と思っていたところ、ご近所さんからずーっと前に 借りて読みかけの本があったのを 思いだした。
「あなたは、誰かの大切な人」原田マハ
うわ~、長いこと借りたままだった!
 忘れていたあ…!
でも、今日は 「この本を 読みたい!」と しっかり思った。

最後の伝言
 美容室を営んで 2人の子供を育て上げた母の「通夜と葬儀の日」までの父との関係を娘を通して描かれた話。父はかつて女性のハートをつかむ程の男であった。が、「髪結いの亭主」そのものでもあった。
読み進むなかで、なんど自分の夫と重なる文面に出会ったことか…
しかし、家族とは「こんなものでもある」し、表面だけでは判断できない 深いものであることを 改めて確認できたような作品だった。
原田マハの自然体の文面が 特別なことを書いていないことを示しているようで、好感をもった。

無用の人
 こんなお父さん 居る!
だいたい男の人は 妻や子供から理解されていないことが多い。
けど、このお父さんは違った。
寡黙で 妻や娘から理解されないまま、旅立ってしまったはずの父が 逝って尚も娘に残した遺言は「自分の美学」であった。
「無用の人」と思われた父は 私の最も好む「男の中の男」だった。

波打ち際のふたり
 母を心配しながら働く独身女性の気持ち、ようわかるわ。
私も 子供にそんな心配させてへんやろなあ。
うちは息子やもん、子育ての最中やもん、ほんで おかあちゃんいないんで一人でがんばってるんやもん、別の意味でやっぱり 息子に心配かけたら あかん、がんばろ! けど、原田マハの文章は ホッとするわあ

皿の上の孤独
 

「解説」の瀧井朝世(フリーライター)さんが書いてられる「皿の上の孤独」の3人の女性について

(前略)
 独身女性というと結婚や出産という人生の選択について悩んでいる。と思われがちだが、彼女たちはそうでもない。おそらく少しは悩んだ時期もあったのだろうが、後悔するわけでもなく自分とは違う人生を選んだ女性にコンプレックスを抱くこともなく、今自分のいる状況を肯定的にとらえて日々をいきている様子なのが魅力的だ。もちろん、この先への不安もあるだろうがそうしたネガティブな感情も引き受けているようなおおらかさが彼女たちにはある。
 

 と、書かれている。
 私の年代に読むのは ちょっと違和感があるが、今時の女性の生き方や 考えかたを知るには 大変参考になった。
お借りした本の奥様が丁度この本に興味を持たれる年齢なので、私は合点!した。

 読書の好みは 年齢や境遇、思想や環境などいろいろ異なる部分があるにせよ、自分の好きな本を 貸してくださったり、紹介してくださったりする間柄は ほんとうに尊い間であると 感謝しなければいけない!とつくづく思った。
 長い間、お借りしていたお礼に 私の大好きな「工藤直子さんの詩集」をお貸ししようと、思う。このほんなら「詩」で やわらかい気持ちになれるからあの奥様には きっと楽しんでいただけると思うから…!

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