古き良きミステリー・オリエント急行殺人事件(2017)【ネタバレ無し/映画感想】
ジャンル
ミステリー
あらすじ
アガサ・クリスティーの小説「オリエント急行の殺人」を原作としたミステリー。
世界一の名探偵・ポアロが急遽乗り込んだ列車、オリエント急行。
雪崩れで脱線した列車内で殺人事件が起きてしまうところから始まる物語。
感想
ポアロはしきりに「私は休暇中だ」と言う。
友人のコネで寝台列車に乗り、心穏やかな3日間のささやかな休暇を楽しむ予定だった。
満員だったオリエント急行に無理矢理乗るが事件が起きてしまい、結局のところ休暇などなかった。
事件後、列車を降りてまもなく「ポアロを探している」と駅員に声をかけられ、「彼は休暇中だ」と答えるも、殺人事件だと言われそこに向かうことにする。
ああ、自営業ってそうなんだよなぁ…と思った。そう、いつでも休暇が自由に取れるかもしれないがいつも休暇などない。
身を以て自営業を経験しているだけに、このおじいさんに休暇を与えてあげて…!と切ない気持ちになった。休ませてやれよ。
殺人事件以外の他の提案、例えばお茶をどうですかとかケーキを一緒にとか、そういうのは「結構」ときっぱりはっきり冷たく断ることができるだけに切ない。
映画の本筋の内容としては、
私はオリエント急行殺人事件をよく知らないのでかなり楽しめた。
アガサ・クリスティーってすごいな。
調査を進めるたびに謎が増えて糸がからまり、最後に一気に解きほぐされる感覚、やはりどんな作品でも気持ちいいなと思う。
列車は豪華だし、豪華な場所に乗ってる連中だからみんな言葉遣いや態度が貴族みたいだし、「人種差別はしない。…人種によるけど」って言ってるおじさんいたし、そういうのも含めて昔っぽさが存分に表現されていていい。日本で言うところの大正ロマンとかそういう雰囲気。
かなりのめりこめるテンポ感で、ポアロが多言語を扱う紳士なのも「わぁ!探偵っぽ〜い!」と無邪気に楽しめる作品。
ただ、何度かポアロがブチギレるシーンがあり、おじさんが大声を出して怒鳴り叱りつけるということ自体が苦手な人はそこだけ少し辛いかも。
犬は死にません。
頭使わず昔の雰囲気に浸れて「映画を見たな〜!」と満足できる時間でした。
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