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GA4、CRM、自社データベースの顧客データをBigQueryに統合する。

リード・商談獲得支援のマーケティングツールを提供するSmartApproachです。今回は、マーケティング領域の中でもSmartApproachが注力しているナーチャリング領域の中で、データが分散しがちなプロスペクト(Googleアナリティティクス4)、リード(CRM)、顧客(自社データベース)をBigQueryに統合する流れを紹介します。

なぜ必要なのか?

CRMツールを導入すると、リードの管理(連絡先情報を取得して、ナーチャリングによって商談化し、成約に至るまでのプロセスの管理)はとても効率的に実施できるようになります。しかし、リードになる前のプロスペクト(見込み客)と呼ばれる匿名の顧客データ(Webサイトにアクセスしたが、コンバージョンしなかった方のデータ)や成約した後の顧客の利用状況に関するデータなどはそれぞれGoogleアナリティクスや自社プロダクト側のデータベースに蓄積されており、ばらばらに分析することが多いです。
そこで登場するのがGoogleアナリティクスのWebアクセスデータ、プロダクト側の顧客データ、CRMツールのリードに関するデータなど複数のデータソースを統合したデータ分析基盤です。
データ分析基盤は、データレイク、データウェアハウス(DWH)、データマートの3層構造で考えられることが多く、例えばAWSで言うとデータレイクがS3、DWHがRedshift、Google Cloud Platformで言うと、データレイクがCloud Storage、DWHがBigQueryです。
(データレイク、データウェアハウス、データマートそれぞれの立ち位置は、下記の記事がわかりやすいです。)

今回はGA4のデータを連携するため、同じGoogleが提供するBigQueryを使用する流れを紹介します。(理由は後述します。)

何をするのか?

アクセス解析ツールとしておなじみのGoogleアナリティクスですが、ユニバーサルアナリティクス(以下、UA)が2023年6月末を以ってデータ計測終了、以降でサービス終了し、それに伴い、GAを利用している企業は今後、Googleアナリティクス4(以下、GA4)に移行していくのですが、GA4の特徴的な機能として、BigQueryとの連携機能があります。
UAにもBigQuery連携機能はありましたが、あくまでも有償版GA360の機能であり、一部の企業でしか活用することができませんでした。
GA4では、無償版もBigQuery連携に対応し、これによりGA4で計測しているローデータへのアクセスが可能になります。(無償版GA4の場合は、100万イベント/日の上限あり)

GA4をBigQueryに連携することによって分析可能となるローデータは、通常GAの管理画面で参照できる数値と比べて柔軟に細かく見ることができます。例えば、GA4の管理画面では日別のセッション数、流入元別のコンバージョン数など集計されたデータしか確認することができないです。一方で、BigQueryにエクスポートされるローデータは、集計される前の何時何分何秒にどのページが見られたか、どのイベントが発火したかといった、点のデータが蓄積されています。
また、BigQueryに連携されることで、他のデータと統合して分析しやすくなったことが大きいです。
これまで、GA4で取得するWebやアプリ上の情報探索行動と自社データベースやCRMツールなどで保有する1st Partyデータはそれぞれ別で管理されており、分断していることが一般的でした。統合して分析するためにはCDPと呼ばれる高額なツールを導入する必要があり、大企業以外はなかなか着手できなかったのですが、無償版のGA4もBigQuery連携ができるようになったことで、CDP的なことをより手軽に実現できるようになりました。

今回は、GA4とBigQuery、CRM(Hubspot)とBigQuery、自社データベース(MySQL)とBigQueryを連携し、それぞれの顧客データを統合する流れを例として紹介します。GA4とBigQueryは直接連携可能ですが、HubspotとBigQuery、MySQLとBigQueryのデータ連携にはtroccoというツールを使用する想定です。

設定の流れ

①GA4とBigQueryの連携設定

GA4とBigQueryの連携はとても簡単です。
GA4の管理画面から左下の「管理」を選択し、プロパティ配下の「BigQueryのリンク」を選択します。BigQueryプロジェクトを選択し連携をします。
このとき、GoogleCloudを管理・アクセス可能なGoogleアカウントとGAを管理するGoogleアカウントは共通である必要があります。

②HubspotからBigQueryへのデータ転送設定

GA4のデータとHubspotのデータを統合して分析するためには、GA4のユーザーデータとHubspotのコンタクト(リード情報)を一意にする共通IDが必要となります。そのため、事前準備として、GA4のカスタムディメンションにCRMとの共通IDを格納することが必要です。
HubspotからBigQueryへのデータ転送は、troccoを使用して行います。

③MySQLからBigQueryへのデータ転送設定

SaaSやアプリなど自社プロダクトのデータベース(ここでは、例としてMySQLを挙げています)の顧客データをBigQueryに連携します。ここでも、先ほどと同様に自社プロダクトのデータベースに格納されている顧客データとGA4のユーザーデータ、CRM内のリード情報を紐付ける必要がありますので、一意になる共通IDを準備しておく必要があります。
MySQLからBigQueryへのデータ転送は、troccoを使用して行います。

まとめ

GA4とBigQueryを使うと、上記のように各データソースのデータを統合分析できるデータ分析基盤を簡単に実現できます。顧客データ活用に課題を感じている場合はぜひ試してみてください。
SmartApproachは、データ分析によってリード、商談獲得を支援するツールです。具体的な設定や運用方法でお困りの場合は、ぜひご相談ください。


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片山 幹健 |Social Bank
SmartApproachのテスト利用に付き合ってもいいよ(無料です)という企業さんや、事業立ち上げ手伝ってもいいよ(今6人ですが、ほぼ副業メンバーです)という方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけますと嬉しいです。よろしくお願いいたします。