オンボーディングのプロセスを構造化する。
リード・商談獲得支援のマーケティングツールを提供するSmartApproachです。今回は、マーケティング領域の中でもSmartApproachが注力しているナーチャリング領域の中でオンボーディングのプロセス構造化についてまとめてみました。
なぜ必要なのか?
Webサイト上からすぐに無料利用もしくはトライアル利用(一定期間の無料利用)が可能なサービスの場合、無料アカウント(トライアルアカウント)が有料化せず、しかも利用もされていない状態で停滞しているとあまりよろしくないため、オンボーディングのプロセスを整備することで顧客満足度の向上や有料化率の向上を目指します。
SalesforceやHubspotなどのCRMツールにはセールスないしサービス(カスタマーサクセス)のパイプラインを管理するツールが入っており、商談、取引、チケットという名称で、オンボーディングの一連の流れを管理することが多いです。
無料利用、トライアル利用をセールス、カスタマーサクセスのいずれのパイプラインで管理するかはサービス、プロダクトによって変わってくるかと思います。
オンボーディングが増えてくると発生する課題として、オンボーディング中の案件が有料化しない状態で長期間停滞しているものがたくさん出てくるということがあります。そのため、オンボーディングの一連のプロセスを構造化してルール設定しておくことが重要です。
何をするのか?
まずはこれまでの商談プロセスを分析し、何段階の商談でクロージングするかを確認します。商談間の検討期間をチェックし、間延びする(放置時間が長くなる)ケースを減らすためのルール設定を行います。
設定の流れ
①説明段階(初回説明〜)を定義する。
説明段階は、有料化の見込みが薄い顧客の排除、キーマン探し、信頼関係の構築を行う段階として定義します。最初に対面する方がキーマンであるかどうかによって必要な回数が変化します。
・サービス説明、デモによって理解を深めてもらう
▷お客様のニーズとギャップがないかを確認し、情報収集やニーズ違いなど有料化の検討が進まない顧客をスクリーニングする
・運用不安の解消を手伝う
▷サポートの説明およびFAQ、ナレッジポータルを紹介しながら体験、習慣化。
②提案段階(ボトルネックの解消〜)を定義する。
具体的な提案によって有料化に向けたお客様のボトルネックを解消する段階です。トライアル利用から示せる本格導入時の費用対効果や運用不安の解消具合で有料化の見込みがある程度見えてきますので、可能性が高そうな案件に注力できるかも重要です。
・費用対効果の目線合わせ
・関係者への同行提案
③有料化意向段階を定義する。
申込書・契約書面への押印(契約関係の成立)をお願いし、確実にクロージングすることが大切です。特に不要不急なサービス、プロダクトの場合、実施意向表明後に、自然消滅するリスクもありますので、できるだけスピーディーにクロージングします。
・社内手続きに時間を要さない形式(金額が大きくない場合は、押印不要、申込形式にする。法務確認で指摘が入る不当な条項は避ける。)を推奨
・トラブルにつながる恐れのある条項は、必ずメール等に記載して送付する(例:契約期間、中途解約条項、価格、免責など)
④各段階のルール設定
各段階で許容するミーティングの目安回数やリードタイムを設定し、CRMツール、SFAツールに登録されている商談、取引、チケットが上記のルールに触れた場合、アラートを出すようワークフローを設定します。
①説明段階 ▷やり取り目安回数 ~2回 / リードタイム ~2週間
↓
②提案段階 ▷やり取り目安回数 ~1回 / リードタイム ~1週間
↓
③有料化意向段階 ▷やり取り目安回数 ~1回 / リードタイム ~1週間
全体▷やり取り目安回数 3回~4回 / リードタイム 2週間~4週間(1ヶ月)
まとめ
CRMツールやMAツールを使うと、上記のようにオンボーディングの状態やリードタイムを可視化できるため、オンボーディングプロセスの把握が簡単に実現できます。有料化率やリードタイムに課題感がある場合はぜひ試してみてください。SmartApproachは、データ分析によってリード、商談獲得を支援するツールです。具体的な設定や運用方法でお困りの場合は、ぜひご相談ください。