BigQueryのデータをKARTEに連携してメール/LINE配信に活用する。
リード・商談獲得支援のマーケティングツールを提供するSmartApproachです。今回は、マーケティング領域の中でもSmartApproachが注力しているナーチャリング領域の中で、データ分析基盤とカスタマーエンゲージメント(CE)ツールを連携させてメール/LINE配信に活用する流れをまとめました。ここでは、データ分析基盤をBigQuery、カスタマーエンゲージメントツールをKARTEで説明しておりますが、他の組み合わせでも同様の流れで実現可能です。
なぜ必要なのか?
SaaSやアプリを運営している場合、プロダクト側にもたくさんの顧客データが蓄積されます。例えば、SmartApproachもSaaSプロダクトのため、リード情報はCRMツール(Hubspot)で管理していますが、無料アカウント、有料アカウントのお客様のログイン状況、アクセスデータ、提案したマーケティング施策の実行状況などの顧客データはプロダクト側のデータベースに蓄積されています。SmartApproachでは、無料アカウントの方に有料アカウントへの切替を検討してもらうためのアプローチや、スムーズに利用していただけるようオンボーディングを行うために必要な顧客データをプロダクト側のデータベースから顧客アプローチを行うツール(MAツールや、カスタマーエンゲージメントツール)に連携させる必要があります。今はまだ初期段階なので、直接Hubspotにデータ連携させる設定を行なっており、それを基にアプローチやオンボーディングのワークフローを動かす運用をしています。しかし、上記の運用はデータが複雑化、膨大になってくると難しくなってきます。
そこで登場するのがプロダクト側のデータ、CRMツールのデータなど複数のデータソースを統合したデータ分析基盤です。データ分析基盤は、データレイク、データウェアハウス(DWH)、データマートの3層構造で考えられることが多く、例えばAWSで言うとデータレイクがS3、DWHがRedshift、Google Cloud Platformで言うと、データレイクがCloud Storage、DWHがBigQueryです。
(データレイク、データウェアハウス、データマートそれぞれの立ち位置は、下記の記事がわかりやすいです。)
そして、データ分析基盤から可視化、施策実行に必要な顧客データを各ツールに連携させる運用を行います。
何をするのか?
今回は、例として無料アカウントを利用しているユーザーのうち、アクティブではない(ログインされていない)ユーザーで、セールスが個別フォローできていない(商談化されていない)方に、個別説明会の予約を提案するメール/LINE等をリスト配信するというケースを紹介します。
また、DWH(BigQuery)と施策実行ツール(KARTE)の連携にはtroccoを使用して連携設定を行います。
BigQueryとKARTEの連携については、KARTE側で提供しているDatahub Direct Linkでも実装可能なようです。
設定の流れ
①BigQueryから転送設定するデータ準備
プロダクト側のデータベースから無料アカウント利用しているユーザーのデータを、CRMツール側からリード情報のデータを連携し、今回の配信対象とするログインが一定期間観測されていない無料アカウントで、セールスが個別フォローできていない(商談化されていない)ユーザーのデータを抽出します。
②KARTE Datahubへのデータ転送設定
Google Cloud PlatformのGCSバケットに格納したデータをKARTE Datahubへ転送設定します。
③KARTE TALKからリスト配信
KARTE TALKのターゲット配信機能を利用します。Datahubクエリで配信対象ユーザーを指定し、設定したスケジュールに応じてメールやLINE等の一斉配信を行います。繰り返し設定を行えば、定期配信を実施することも可能です。また、配信を試みた各ユーザーへの配信状況を確認することも可能です。
まとめ
ETLツールを使うと、上記のようにデータ分析基盤からの施策実行を簡単に実現できます。顧客データ活用による施策実行に課題を感じている場合はぜひ試してみてください。
SmartApproachは、データ分析によってリード、商談獲得を支援するツールです。具体的な設定や運用方法でお困りの場合は、ぜひご相談ください。