リード獲得にLINE Adsの友だち追加広告を活用する。
リード・商談獲得支援のマーケティングツールを提供するSmartApproachです。今回は、マーケティング領域の中でもSmartApproachが注力しているナーチャリング(育成)でリード獲得にLINE Adsを活用する際の流れをまとめてみました。LINEを活用するため、主にBtoCサービス、プロダクト向けの施策となります。
なぜ必要なのか?
ナーチャリングが必要なBtoCサービス、プロダクトではLINEをCRM/MAツールのように活用するケースも多いです。
アプリをその役割として用意されている場合も多いですが、ライトユーザー(たまにしかアプリを利用しない層)やリード状態(アプリをダウンロードして登録はしているものの有料契約はしていない)のお客様ですと、アプリがすぐスリープ状態になり通知も届かなくなってしまう(加えて、登録しているメールアドレスへのメールも開封されにくい)ため、ナーチャリングにLINEとアプリを併用するケースが増えています。
ブランドとのエンゲージメント構築が重要な高単価商材(百貨店、不動産、金融商品など)や、継続利用してもらう必要があるサブスクリプションサービス(保険、学習塾など)、定期的に反復注文、来店予約の発生が期待できるサービス(デリバリー、人材、窓口ビジネス)などがLINE活用には向いています。
LINEをCRM/MAツールとして活用する場合に、LINEの友だち追加をリード獲得として捉えてLINEでナーチャリングすることによって商談化(来店予約など)、成約につなげていくという流れをつくる場合に、リード獲得手法としてLINE Adsの友だち追加広告が有効な場合がありますので、ここではその流れを紹介します。
何をするのか?
ここでは、宅配ピザの企業を例に、LINEの友だち追加をきっかけに、宅配ピザの注文アプリのダウンロードや宅配ピザの注文につなげていくまでの流れで説明していきます。
①LINE友だち追加広告を設定する。
前提としてLINE公式アカウントが必要です。LINE広告は、以前は最低出稿金額(100万円以上)がありましたが、撤廃されましたので、スタートアップや中小企業、店舗ビジネスなどでも活用しやすくなりました。また、LINEのCPF(友だち追加を1人獲得するのにかかるコスト)はWebサイト上では、100~200円と紹介(商材にもよりますが、500~600円はみておいた方が良いです)されており、ほかのWeb広告でのコンバージョン獲得単価と比べても1桁少ないです。
今回は、LINEの友だち追加すると限定クーポンがもらえるキャンペーンを実施、その内容をLINE広告で配信することを想定します。
②オーディエンス配信を活用する。
LINE広告はオーディエンス配信で設定できる条件も多岐に渡ります。LINE友だち追加広告はCPF課金なので、コストパフォーマンスには優れていますが、LINEの友だちはブロックも気軽にできてしまいます。クーポン目的の友だち追加ですぐにブロックされてしまうパターンが増えないよう、ナーチャリング対象となる有効な友だちを追加できるよう配信は最適化することがおすすめです。
また、既にアプリをダウンロードしてもらっており、LINEの友だち追加をアプリ上で働きかけたりできる場合は、その方々にはわざわざLINE広告を配信しなくても良いということもあるかと思います。
そのため、今回はAdvanced matchingなどを活用して、既存利用ユーザーの情報をLINE側に連携し、広告配信対象から除外しつつ、既存利用ユーザーのの類似オーディエンスを作成してオーディエンス配信する流れを紹介します。
はじめに、LINEにもLINE Tagと呼ばれる計測タグがありますので、対象となるページにタグを設置します。また、LINE Tagはベースコードに追記する形で、コンバージョン時の電話番号やメールアドレスなどの1st Party DataをLINE側に連携することが可能です。
他にも、API連携もしくはcsvインポートの形で、アプリの顧客データベースやCRMツール等で保有している顧客の連絡先(メールアドレス)をLINE側に連携することが可能です。
上記によって既にコンバージョンしているユーザーのリストを作成して配信対象から除外設定しましょう。
次にコンバージョンしているユーザーの類似オーディエンスを作成します。LINE Adsの場合は、1~15%まで類似度を選択することができます。十分な数のコンバージョン獲得ができていないと類似オーディエンスをつくってもあまり意味がないため、その場合はリターゲティングとリターゲティングリストの類似オーディエンスを設定するのもありです。
③LINE友だち追加者向けのナーチャリングシナリオを設定する。
クーポンをフックにLINE友だちの追加を獲得した場合は、サンクスメッセージと合わせてクーポンを自動配信します。また、LINEはあまり営業色の濃い内容を頻繁に発信してもらうとブロックされてしまいますので、つながっておこうとお客様に思ってもらえるようなコミュニケーションが必要になります。
下記に紹介されているRIZAPの事例が非常にわかりやすいです。
まずは、つながりを維持するためのキャンペーンを配信します。(スタンプ配布やプレゼントキャンペーンなど購買意欲がそこまで高くないお客様でも参加しやすい内容が望ましいです)次に、有益なコンテンツを配信します。徐々にお客様の検討度を高めてもらう必要がありますので、営業色は薄めつつも、サービス、プロダクトへの関心にはつながる情報を配信します。そこからはコンテンツのレイヤーをいくつかに分けてCMの紹介など徐々にサービス訴求のコンテンツにシフトします。(コンテンツのレイヤー分けについては、下記の記事を参照してみてください。)
最終的には商談化(具体検討)につなげる必要がありますので、宅配ピザの場合ですとクーポン配布や購入特典の案内、新商品告知などを行い、その流れで注文できる導線を用意します。
これらのLINEメッセージの配信は一括配信ではなく友だちの状態を把握しながらセグメントを分けてシナリオ配信する必要があります。LINEですとシナリオを組んでのセグメント配信が難しいため、LINE運用ツールを導入するもしくは既存のLINE配信にも対応可能なMAツールを用意する(初期でLINE配信の機能がなくても認定アプリでLINE配信の機能をアドオンできるツールも多いです)必要があります。
まとめ
LINEはC向けのサービス、プロダクトにとってはとても強力なCRM/MAツールです。LINEを使用している方も検討している方も少額からでも実施できますので、ぜひ試してみてください。
SmartApproachは、BtoBマーケティングのイメージが強いですが、ナーチャリングが重要なBtoCマーケティングにも効果を発揮します。
具体的な設定や運用方法でお困りの場合は、ぜひご相談ください。