中国で食材と戯る。(49) 山羊肉−2
▲ 2023年、4月。帰国前に山羊の塊肉を購入し、あれこれ戯れています。
山羊肉で作る小籠包 2023.4.23
山羊の筋身の部分をよく炊いて、煮凝りができたので、小龍包に挑戦する。
山羊肉の小龍包は見たことも、食べたこともないが煮凝りを扱う上では作り方は同じ。
普通のものも作ったことないのに、変わったことをしてしまうが、まぁ。
肉を細かく、刻んで刻んで、念入りに叩く。具材は山羊とタマネギのみ。
少し甘い味付けで。
皮は頑張って、餃子より気持ち薄めぐらい。
包むのはやはり技術が必要。手先は器用な方だが、苦戦する。だましだまし何とかそれらしい形に包む。
皮の出来と包み方は、まだ納得いかないが、具材のバランスと味はなかなかのモノだとお伝えしよう。
▼ 結構、良い出来が伺えるかも。ショート動画8秒だけ。。。
新疆 の名物料理 " 手抓饭 " 2024.4.24
" 维吾尔 wei wu er ウェイウーアール "(= 新疆ウイグル民族) の伝統料理の一つ。
”手掴みごはん” ?と訳されることが多いようだが、ウイグル民族は” ポロ "と呼ぶようだ。トルコの炊き込みご飯の類である " ピラフ " が中央アジアに伝わった流れのモノらしい。
材料は、米、山羊、タマネギ、人参、塩、とシンプルなのが本来の伝統的なものらしい。材料を油で炒め、少量の塩を加えて炊くだけ。臭み消しと言って、何やら香辛料を加えたりするのは邪道。
” 清真 qing zhen " =ハラール( イスラム教の食制限 )のため、アルコール成分を含む調味料も入れてはならない。
油は羊からのもので十分で、特に加える必要がない、私は新疆に行ったことがないが、新疆料理店で食べたものは、肉汁と油がしっかりとご飯に染み込んでいてツヤツヤとしたものだった。
日本料理においては、脂を嫌う傾向があり、釜飯などを作る際には脂が最小限の旨み程度で、余分なものは削ぐし、一度湯通ししてすっきりとした風味を求めるのが基本。
炊き込みご飯系といえど、対極にある。しかし、日本の伝統も捨てがたいが、旨みと脂の染み込んだこの味、一度味わえば病みつきになる。山羊の脂はくどくなく、口にも体にも優しく感じるから尚更だ。
餃子の話じゃないが、これもまた古くは体の弱い者のために医者が考案した料理だという伝説があるとか。。。
山羊肉料理のトリを飾る最後の一品だが。実は肉はもう多くは無かった。
本来ならドンと大きな肉を放り込みたかったが、脂も控えめな日本的な仕上がりになった。
食材を使い切る技として、この回は骨をオーブンで焼いたもの( 身は少ない )を入れ、小龍包の餡 のとり置いたものを一緒に炊いている。
焼き骨の香ばしさ、濃縮させてた小龍包のスープが、また一味違う仕上がりを見せてくれた。筍も相性が悪くない。美味しい和風な” 手抓饭 の出来上がり。
八斤八道
" 八斤羊肉做八道 8斤(=4kg) の羊から8通りの料理を作る " という中国語のタイトルをつけてみた。
”山羊肉と戯れる”の記事はこれで、おしまい。
以上