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中国で食材と戯る。(50) すっぽん-2

《 私が中国という国、土地で扱ってきた食材たち 》
ある時は店の為、ある時は自分の食事・好奇心の為。
ある時は、海外からの輸入物、日本からの輸入物、もちろん現地の魚、肉、野菜。
ある時は ”試行と錯誤”、ある時は ”創意と工夫”、そんなこんなで続けてきた、自身の調理と撮影。
仕事であり、趣味であり、日常であった 私のライフワークアーカイブです。

寄稿にあたっての自身のコメント 

▲  食材とたわむれるシリーズ早めに出てます。
今回は、2023年5月の内容で記事を興すので、すっぽん自体はちょうど10年ぶり。前回の内容では、生き血、刺身は腕のみ、まる鍋、からの雑炊までの内容でした。果たして、10年で私は成長しているでしょうか。。。




甲鱼ジャーユュ jia yu                                       2023.5.12

前回より大きめの1kg オーバー、色合いも違うタイプ。
よりパワフルでおっかないのですが、口に割り箸を咥えてもらい、安全に作業を進めます( 10年前は思い付かなかった私 )。首がふっとい。
手に爪はついているし、暴れて掻っちゃいては来るが、意外にソフトな攻撃で怪我の恐れはなさそう。やはり警戒すべきは噛みつきの方


生き血を飲む

首を切り、生き血を酒に。

今回は、タイミングよく赤く度数の高い酒が部屋にありまして。

桑葚酒 sang shen jiu サンシェンジュウ "、桑の実を50度の白酒バイジュウ と氷砂糖に浸け混んだ果実酒。もうひと月もすれば日本に帰ると言ってるのに、向かいの酒屋が仕込んでくれたモノ。季節ものとはいえ、5リットルはキツイ。この酒ネタはまた。。。

日本だと高めのアルコールで消毒処理してから、他のもので割るようだが、その高アルコールといえどホワイトリカーのせいぜい35度だし。
この桑の実酒、安全性、色、味、どれをとってもスッポンの生き血にベストマッチング。お酒の弱い人はさらに何かで割らないとダメだが。


桑の実酒

『 仕込んでから2週間頃からが飲み頃 』
って残り2週間で飲み切れる量では無い。


四つほどき


茹でる

捌きたての鮮度抜群でも、結構驚くほどのアクを取り除かなくてはならない。
旨みに負けない濃い魚の腥味なまぐさみを持っている。


湯引き三点

10年前は腕肉しか、生で食していないが、今回は心、胸、腕の3点を湯引きで。


煮物


焼きすっぽん



煮凝り                   2023.5.13

ゼラチンの添加をしない、高濃度の煮凝り。超濃厚。

煮凝りといえば。。。


すっぽん小龍包シャオロンバオ

超高濃度型のため、採れる量は5個だけの贅沢仕様。
皮も5個分だけだが、気合を入れて伸ばす。



オリジナル 揚げ小龍包シャオロンバオすっぽん 茶漬け

中はスープそのものなので、揚げる時には注意が必要。
ご飯に白湯さゆ で十分。小龍包を破れば旨味が茶碗一杯に広がります。
すっぽんすげぇ。


おまけ

腹骨も前回より大きく、形に迫力がありました。身の取れ高があり、色々と作れたし旨味もグッと濃さのある印象を受けました。
産地ごとに結構違いのあるものを見かけたし、大きさの違いもかなりの味の違いに繋がるようで、気になりますが中国での鼈はこれで最後です。


                                以上

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