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気分がいくら上下しても創作意欲は何の影響も受けない
今日は執筆教室2期の初回講座だった。
参加してくれた方から「気分が落ちて書けないときどうすればいいか」という質問をもらって、倉園さんは
「その気分は錯覚だと思ったほうがいい」
と答えていた。
気分はたしかに乱高下するけれど、書きたいという気持ちはたしかに自分の中にある。そのことを疑わないほうがいい。だから「書きたい気分じゃないときにどうしたらいいか」という質問への答えは
書きたくないときほど、書く
ということになる。
僕らはとにかく色々な理由をつけて「いまはできない」と自分に他人に言い聞かせたがる。いや、ほとんどの場合は自分自身に対してだろう。
でも「書きたい気分じゃない」ということは「書きたいことがない」ということではない。この違いを絶対に混同してはいけないのだ。
創作の行き詰まりに悩む多くのクリエイターが、どうすれば「気分」を上げられるかということで悩んでいる。でもそれは幸いなことに単なる気分の問題でしかないとも言えるのではないか。気分がどんなに移り変わろうとも、あなたのなかにある表現したいという気持ちはなくならないからだ。
評価を気にしすぎたり、自分と他人の作品を比べたりしたときに影響を受けるのも「気分」だけだ。そんなときでさえ、あなたのなかの創作の源泉は微塵の影響も受けることなく存在し続けている。
創作する自分は、現実の色々な出来事ですぐに傷ついて拗ねてしまう子供のようなものだ、と倉園さんは例えていた。
隅でいじけている自分を、「大丈夫だからほら、書いてみなよ」と机の前に座らせる。
「大丈夫、ほら、手を動かしてみなよ」とパソコンの画面をひらき、キーボードを叩いてみる。
今日の文章はそんなふうにして書き始め、気づいたら書き上がっていた。
3時間30分の講座のあとなのに。夕飯を食べたばかりなのに。眠いのに。たった30分しか書く時間がないのに。
おなじみの言い訳を全部放っておいて、ただ机に向かって書き始めたら書きたいことが湧き出してきた。
こういう創作の経験をひとつひとつ積み上げていくことで「自分はどこでもいつでも書きたいことを書くことができる」ということを信じられるようになっていくんだと思う。
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