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「十五夜」のいけばな:一年で一番月の綺麗な夜に・・・

明日は、十五夜ですね。

皆さんのお家でも、ススキを飾ったり、お月見団子をお供えするのでしょうか?

十五夜は、「中秋の名月」とも言われ、一年でもっとも美しい月とされています。

また、月を地上から見上げるのにもちょうど良い高さになるのも嬉しいですよね。

私は毎年この時期がくると、秋の収穫物への感謝を込めて、サツマイモのお料理や月見団子をお供えします。

そして、夜、一番の綺麗な月が見られることを楽しみにしながら、お花をいけています。


🌕「十五夜」のお花選び

明日は十五夜。

一番綺麗な月が見える日。

さて、どんなお花を選びましょうか?

①秋の七草で尾花と呼ばれる「ススキ」は絶対に外せない花材。

ススキがないと、十五夜のいけばなは成り立たないといってもいいくらい。

また、ススキには、「悪霊や災いなどから収穫物を守り、翌年の豊作を願う」という意味があります。

ススキ


②まるで、満月のようなまんまるな黄色のポンポン菊

本来、菊は奥ゆかしさを感じる花材ですが、このポンポン菊は、可愛らしさを表現するのにとても向いています。

ポンポン菊


③綺麗な満月を引き立てる夜空をイメージする青い色のリンドウ

リンドウ


④8月中旬から11月中旬にかけて、地面を彩る可愛い小花の孔雀草

孔雀草


⑤茎の先に暗紅色の実のような小さな花をつけるワレモコウ
孔雀草の周りをポンポンと可愛く彩ります。

ワレモコウ

♦ススキ
♦ポンポン菊
♦リンドウ
♦孔雀草
♦ワレモコウ

さあ、これで今年の「十五夜」のいけばな花材が揃いました。

今回は、この5種類の花材を使っていけていきます。

🌕いけばなに隠された一つのストーリー

私は、お花をいけるときに、1つの情景を思い浮かべながらいけていきます。

例えば・・・こんな風に・・・・

暑い夏が終わり、だんだん涼しい秋に・・・。

秋は食材も美味しい季節。
さつまいも・まつたけ・栗・・・・大好きな食材ばかり。

今日は「十五夜」。

だんだん空が暗くなり、綺麗な月が顔を出します。

秋の涼しい風にさらさらと揺れるススキ。

ふと、下を見ると月の光に照らされた地面が赤黒く光っています。

そこには可愛い小花が一面に咲いています。

綺麗な月の下では、綺麗な秋のお花を見ながらウサギさんがお月見をしています。


こんな情景を思い浮かべながら、お花をいけていくのです。

実は、いけばなにも小さなストーリーが隠されているのです。

🌕「十五夜」のいけばなをいけてみましょう!

「十五夜」のいけばなは、大人っぽく、もしくは可愛くいけるのがおすすめです。

①こちらは高さの高い花器を使って、スタイリッシュにスッキリといけてみました。

「十五夜」のいけばな by chisosho

高さを上げたことにより、雰囲気が大人っぽくなりました。

②こちらは、高さの低い花器を使い、小さくいけてみました。

高さを下げたことにより、全体的にボリューム感がでて、可愛らしく華やかに仕上がっています。

「十五夜」のいけばな by chisosho

いけばなは、同じ花材でもいけ方を変えるだけで、こんなに雰囲気が変わります。

ススキも穂が開いてふわふわになると、さらに可愛さがプラスされます。

是非、時間の経過とともに、ススキの変化も楽しんでみて下さいね。

🌕「十五夜」のいけばなの夜の楽しみ方

昼間お花をいけたら、夜は少しだけ明かりを消してみませんか?

いけばなも昼間と夜とでは雰囲気が変わります。


そして、小さな間接照明をプラスしてみましょう。

昼間とは少し違った幻想的な雰囲気になりますよ。

明日は十五夜。

皆さんもススキや秋のお花、ウサギさんの小物などを飾って、夜空を見上げてみませんか?

そして、今回私が選んだ音楽は・・・

Liz Fohlの「Walking Through My Dream」です。

映画「月の満ち欠け」やドラマ「ソロ活女子のススメ」の挿入歌にも使われた曲です。

とても素敵な曲なので、是非聴いてみて下さいね。

それでは、皆様も素敵な「十五夜」をお過ごしくださいませ。

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