生産国名に続く文字について知らなかったあの頃
あの頃シリーズ第三段
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関東の最果てに位置し、流通の末端である地元では通りすがりにあれこれ、というのがあまりない。
必然、コーヒー屋の数も決して多いとは言えない。
遠出しようにも当時はコロナ禍、真っ只中。
コロンビア探訪はおもに地元の中で始まった。
Googleマップでコーヒー豆屋を検索しようとする。が、なんの語句で検索すればいいのかでまず困った。
「コーヒー」では範囲が広すぎる。
喫茶店、カフェなど豆の販売をしていない業態もひっくるめて候補に上がるのでキリがない。
「コーヒー豆」ではどうだ。
これでもまだ絞り込むには多すぎる。
「自家焙煎」
地元でコーヒー豆の販売をしている場所の検索ではこれが最適解だった。
そしてその数があまり多くないことが分かった。
全てを短期間で把握できる事を喜ぶべきか。
選べるほどの選択肢はないと悲しむべきか。
なんともいえない感情を抱いたまま一件ずつ調べていく。
そして2つのタイプがあることを知る。
喫茶店として営業しながら同時に豆売りをしている店舗と豆売りのみをしている店舗。
まずは豆売りのみの店舗に行ってみることにした。
店に入るとガラス瓶に収められたコーヒー豆達が出迎えてくれる。
瓶には品書きのラベルが貼られていたのだが、なぜか生産国名のあとになにやら文字が続いている。
よくわからない。
ブラジルだけでも何種類もあった。
とりあえずコロンビア豆探訪の本分に戻り、コロンビア クレオパトラなる豆と、よく売れているという、ブラジル プレミアムショコラを買って帰路についた。
心なしか帰りの車内に漂うコーヒー豆の香りがいつもより心地良い気がした。
帰宅、さっそくドリップしてみる。
いざコロンビア。
酸っぱい。たしかに酸味の質はふくよかなのだが、如何せんコクが違う。
無いとは言わないが別物なのだ。
さらにブラジル。
コーヒー味。コーヒーなので当たり前といえばそうなのだがそう感じた。
そしてなぜか具合が悪くなる。
結局、あのコクとは再会出来なかった。
そして増えた疑問について考える。
生産国名に続く文字について調べた結果、コーヒーにグレードがあることを知った。
ここでようやくコモディティとプレミアムの差を意識することになった。
等級や、地区名、農園名だったり。
ようは名前が長いほうが高くて美味い。
最初はそんなざっくりとした認識だったが、だいたい当てはまっていたように思う。
となるとあのコクに再会するためには、名前は長いほうが確率は高いのではないかとあたりを付け、名前長いコロンビア豆探訪は喫茶営業をしている自家焙煎店へと移っていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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