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#83 [哲学] 中世ヨーロッパの暗黒時代に唯一栄えた分野「哲学」

第12週 第6日(土)哲学「中世哲学」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は哲学「中世哲学」です。

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本の要約

西洋哲学史における中世は、一般に、古典古代が終わった紀元5世紀ころから、ルネサンスが始まる15世紀ころまでと定義されている。

■初期中世

・アウグスティヌス(354~430)
プラトン哲学とキリスト教を統合しようと試みた人物。

・ボエティウス(480~525頃)
著書「哲学の慰め」が有名。ギリシア哲学をラテン語に翻訳した最後の人物。以降ギリシア語の知識はヨーロッパ文化から何百年間も途絶えることになった。

・カンタベリーのアンセルムス(1033~1109)
自著「プロスロギオン」で神の存在について「存在論的」証明を初めて提示したことで有名。

・アベラール(1079~1142)
論理学と意味論の歴史で有名。才媛の弟子エロイーズと恋仲になったことで知られている。彼はエロイーズとのあいだに子供をもうけ、有名な往復書簡を残した。

■中世後期
13世紀にアリストテレスの著作を中心に古代ギリシアの文献が再発見されたことで、中世後期はアリストテレスに強く影響を受けている。

・トマス・アクィナス(1265頃~1308)
アリストテレス哲学とキリスト教神学を統合して、壮大な哲学・神学体型を作り出した。カトリックに大きな影響を与えている。

・ジョン・ドゥンス・スコトゥス(1265頃~1308)

・オッカムのウィリアム(1284頃~1347)
「オッカムの剃刀」という原則で知られている。
この原則は「最も簡潔な理論を常に良しとすべきだ」あるいは「理論はできるだけ簡潔にすべきだ」という意味に理解されている。

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誰も聴いたことない…

この中でも特に重要なのはトマス・アクィナスらしい。宗教にダイレクトに影響を与えているところがポイントなのかもしれない。

アリストテレスは本書でも何回か取り上げられており、哲学に対して真摯に向き合っている姿は学ぶべき姿勢だと思っている。

そんなアリストテレニズムを継承した中世後期の哲学は、より洗礼された理論によって学ぶべきところが多くあるかもしれない。「オッカムの剃刀」も気になるよね。

往復書簡

往復書簡って検索しても湊かなえの本しか出てこなかった…。
ようは、アベラールとエロイーズの手紙のやり取りってこと。
哲学よりも二人のロマンスが有名になるってアベラール自身はどう思っているんだろう。

哲学といえば

哲学といえば、ソクラテス、プラトン、アリストテレスが最も有名だが、彼らは紀元前の人間である。
いくら絶大な影響を与えたとして後世に残っているとしても、科学や技術が発達した現代で理論が破綻している部分も多くあると思う。
中世哲学がどれくらいアリストテレスの教えから洗礼されたものを作り上げているかはわからないが、それでも古い。
現代版アリストテレスを構築している人はいないのだろうか。さらに今風に直している人がいたらぜひ読んでみたい。




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