#335 [哲学] 正義であるとは、どういうことなのだろうか?
第48週 第6日(土)哲学「正義」
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。
今日は哲学「正義」です。
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本の要約
正義の問題は、最も重要な哲学的問題の一つであり、現実世界とも深い関わりを持っている。
プラトンの「国家」は、この問題を扱った最初の哲学書のひとつだ。プラトンは、正義のかなう社会とは、世界の真の本質を理解している哲人王によって厳格に組織・統治された社会のことだと考えた。
チュアート・ミル(1806~1873)は、功利主義的正義論を提唱した。正義に叶う社会とは、社会に所属する市民の幸福を最大にする社会である。
ジョン・ロールズ(1921~2002)は、真に正義に叶う政治制度とは、合理的に行動する人が、この「無知のヴェール」に覆われた状態で選ぶことのできた制度だと主張した。
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無知のヴェール
ロールズは人類にはまだ政府がなく、これから自分たちで政治制度を自由に選べるという状況を仮定していて、新たな制度で自分がどのような財産・才能・地位を得られるのかわからない状態で、どの制度や法律を選ぶかを決めなくてはならない、これが「無知のヴェール」であるとしている。
ロールズの考えは、結局の所私利私欲に走る人が大きくなりそうだけど、それが正義というものなのだろうか。
とはいえ、未だに人類は絶対的な正解を見つけられていない。自らが何が正しいのか、常に考えながら生きていくのは大切なことだと思う。自分の思う正義をもつことは良いことかもしれない。