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ピンチがひらめき連れてきた


気付きと違和感

長い介護をやってると、ちょっとした気づきや、当たり前だと思われていることに違和感を感じることがあります。感じていてもそれらは繰り返す日々の中で、まあいいかとあきらめたり、気づかなかったこととして目をつぶってしまいがちです。でも、それは仕方のないことなんです。だって、やらなきゃいけないことが他にたくさんあるんですから。毎日が流れ流れて続く続く、その繰り返し。だけどある日、そんな気づきや違和感について、じっくり考える時間をもらいました。思いがけない形で。そのお話です。

どん底ピンチがやってきた

わたしにとってのどん底ピンチ。それはまさしく2017年秋のことでした。介護をしている者にとって自分の身体をこわすって、これほど困った苦しいことはありません。このころのわたしは、障がいのある娘の介護をできるだけ長く続けられるように、自分の身体を整えないと!という思いから、時間をやりくりしてヨガやピラティスに通っていました。その学びの楽しさと身体が喜んでる実感に、こりゃなんともいい感じではないかと満足していました。これからもずーっと続けて、動けるおばちゃんになっていくぞと心に決めていました。

ところがです、、ある日のこと、左の首、肩甲骨の辺りから腕、指にまで痛みとしびれが広がって、娘を抱えるどころか、お皿一枚も重くて持つのがつらい、頚椎椎間板ヘルニアというものにおそわれてしまいました。

あー、喜んで自己流の三転倒立  とかやっちゃったからかなあ…。 いやいや、やっぱり今までかなり無理してたからかなー。 あ!それとも、テレビの筋トレのお兄さんの真似して、うっかり変に運動しちゃったからかなー。 原因を考えてもそんなのなんだか全然わかりませんでした。どっぷりどん底感を抱えながら天井を見つめて、痛みに耐えていました。

そしたらひらめきもやってきた

ただただつらい痛みと共に生きる、with 痛みの日々でしたが、ひとつだけいいことがありました。不自由な毎日だけど、自由に考える時間だけがたっぷりあったんです。しかも、なにかを夢中に考えてると痛みを忘れる気がしました。ずーーっと長い間封じていた気づきと違和感が、ここでむくむく目覚めてきました。

そうそう、よだれかけの代わりにタオル使ってるけど、あれっていつもずれていないか気にしとかなあかんのしんどいなあ。すぐどっかに落っことして、タオルは汚れるし、下手したらなくすし、服は濡れて着替えしやなあかんしなあ。なんかいい方法ないのかなあ。もうすぐ卒業式やし、卒業式に服だけキメてもタオルつけてるってなんかちょっと違うなあ。しかも、写真撮る時、ちょっと待って!今タオル外すから!ってよくやるけど、そんな時だけいいカッコするってなんか変やなあ。おしゃれに見えてよだれかけの代わりになるなんかいい方法ないのかなあ。もうこうなったら、気づきと違和感の塊です。(笑)

そんなことを考え続けていたある日、ハッとひらめきがやってきました。あ!服に見えるよだれかけがあればいいんや!この痛みとしびれが治ったら、絶対作ろう!すぐ作ろう!下手でもなんでもやってみよう。このなんにもできない今に比べたら、まずは手を動かしてやってみよう。長い間気になってたことを解決できるモノが生まれるかもしれない。なんてワクワクするんでしょう!

そうして、fromaoooスタイチュニックのアイデアのもとが生まれてきたころ、痛みとしびれが少しづつ消えていきました。わたしを変えた長い4カ月間でした。




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