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エゴン・シーレを見に行った話

あっという間に3月ですね。
このままダラダラしていると今やってる注目展覧会が終わる…ヤバい

そんな焦りに背中を押され、行ってまいりました。
エゴン・シーレ展

週末の東京都美術館
春の陽光
お出かけ日和の上野

このシーレ展は各ディアでも目白押し。
沢山の展覧会レポもありますし、ある程度の混雑を覚悟していきましたが…すごいな!!!大混雑!

岡本太郎展の時はお子さんも多かったけど、今回はほぼ大人ばかりだったように思いますが、大人が多いのはそれはそれで人混み感アップ。

そして特に混雑しているのがミュージアムショップでした。
展示の終盤に入ると喧騒が聞こえてくるんですよ。
行ってみると押すな押すなの大賑わい(笑)
ディズニーランドのお土産屋さんですかという盛況ぶりで、お会計の列が廊下まで伸びてしまい、スタッフさんが交通整理をしていました。
これでは「何か買わなくては!」という衝動に駆られてお買い物されたお客様も多いのでは。

かく言う私も「ポストカード5枚でもらえる」ステッカーは欲しいし、ロンTも気になる(ロンTは五郎さんチャンネルでゴロワーズロンT購入済みだから我慢した!)。
結局ポストカード5枚を持って列に並ぶ途中に、赤いマグカップを追加しました。
ここまで来たのだから…ね。

さて肝心の展示の感想です。
「エゴンシーレ、聞いたことある…ないかも?」という無知レベルな私だったのですが、そこは痒い所に手が届く五郎さんチャンネル。
シーレだけでなく、ゲルストルの解説までしっかり予習して展覧会に行くことができました。

展覧会を見た人も、まだの人も、行けない人も。是非に。


シーレの感想を一言であらわすと、「予想外にシーレの絵は好きだった」。
第一印象は「ちょっと苦手かも」だったのです。写真からも見えてくるナルシスト感やプライドの高さ、クズ男エピソード。(言いたい放題)
そしてなんか絵が怖い

ところが、実物を見ると構図と色がものすごく好みだったのです。
それを実感したのは、この作品を見ていた時。

自分を見つめる人II(死と男)
エゴン・シーレ

YouTubeで紹介されて、まさに「コワイ…」と思っていたこの絵です。
サイズも思っていたより大きくて、かなり吸い寄せられるように見入ってしまいました。
ただの茶色に見えるところも、近くで見ると色彩も鉱石のような色でとても綺麗でした。
自己の内省?分裂?自分を見つめる自分を見つめる…自分?大きな顔!やっぱコワイ!でも好き(私も分裂しているのか…そしてホイホイとポストカードを買ったのである…)


自分でも驚きましたが、こんな体験こそ美術館で本物を見る価値なのでしょうか。
本やネットでは感じられないパワーが、実物には宿っているのだなぁと改めて気付かされました。
これだけでも、私にとって非常に意味のある鑑賞経験となりました。


展覧会全体を振り返ると、同時期のウィーン画壇の作品が多く、中でもクリムト作品は人気ぶりを思わせる人だかりでした。

私が今回新しく気になったのはコロマン・モーザー(愛称コーロ!かわいい)

ウィーン分離派の初期メンの一人ですが、今回の展覧会では第5章にて「万能の芸術家」と銘打って紹介されています。
その中で「雲の習作」「山脈」の2枚を見て、思い出される画家がいました。
フェルディナント・ホドラーです。
これはビンゴ!
息子の療養のためにスイスを訪れたコーロは、ホドラーを訪ね、しっかりと影響を受けているではありませんか!
(そもそもウィーン分離派会館でホドラーの展示があったりしましたよね?こんなにびっくりするほどではないことなのかも( •́ .̫ •̀, )
しかし、こんなことに勘が働いたりするなんて、数年前の自分ではあり得ないことでした!

別に知らなくても絵を見ることはできるけど、知っていればもっと面白い。これは本当ですね。
(ちなみにホドラーも五郎さんチャンネルで紹介されて知った画家の一人。本当に先生なのです。)

そんな感じで、閉館までじっくりと楽しめたエゴン・シーレ展でした。
コーロもこれから推していこうかと。

ちなみに翌日はマリー・ローランサンと佐伯祐三のハシゴ。
そちらはまた今度書きたいと思います。

さいごに

シーレの風景画のデッサン
こういうのは案外かわいらしいのでした。

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