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手作り米粉パン

米粉でパンを焼きました。
我が家では特別なことではなく、息子の給食用に持たせるため、ほぼ毎週焼いています。

息子は色々食べ物アレルギーがあるので、学校へ持たせるための料理をすることが生活の一部になっています。

始めは米粉パンをネット通販で購入していました。しかし、新聞に地元のパン屋さんで、全部米粉を使ったパンを焼いているお店を紹介しているのを知り、そのお店に通うようになりました。

ある時、スーパーで米粉売り場をウロウロしていると、「パン用」の米粉を発見しました。
私はもともと料理好きで、パンも焼いていたのですぐに購入し、商品の裏に書かれている分量で、以前友人から教えてもらった一晩寝かせて発酵させるパンの作り方を試したところ、上出来の米粉パンが出来上がったのです。

それからは、給食用のパンは私が焼いています。
手間だなんて思うことはありません。
アレルギー用の食材は何もかも高価なので、少しでも出費を抑えれるならという気持ちと、手間をかけたいという二つの欲求が同時に叶うので、むしろ喜んで夜にパン生地を仕込み、次の日焼くのです。
冷蔵庫で発酵し、2倍くらいに膨らんだ生地を見るのが楽しいのです。
焼けたパンはふわふわのもちもちで、いつも焼き立てを持たせられないのだけが残念でなりません。
給食時間めがけて、焼き立てをお届けしたいくらいです。
息子は、冷めた堅めの米粉パンでも、文句言わずに食べてくれています。
手作り米粉パンの感想は、もともと米なので、ずっしりと重く、固くなっているので噛まなければならず、大食いの息子でも沢山は食べられないようです。

娘はアレルギーがないので、米粉パンは当たりませんが、家いっぱいに広がるパンの香ばしい香りに誘われて台所へやってきます。
「私の分もある?」と言われては、用意せざるをえません。
始めは、きっちり学校へ持たせる分しか作らなかったけれど、私の味見用と娘分も作ることにしました。

たったひとつの米粉パンでも喜んでくれる娘。
「ごめんね娘。もっと作ってあげたいんだけど、パン用の米粉も浪費するわけにはいかないの。分かってね」
喜んでくれる娘に対して嬉しい気持ちと、もっと作ってあげたい気持ちで、母は複雑なのでした。


※※※※

新学期が始まる始業式、子供たちは給食なしで帰宅です。春休み中のお昼ご飯は、毎回悩みの種ですが、米粉パンを焼くことにしました。
本当は大切に使いたいパン用の米粉ですが、娘にも米粉パンをもっと食べさせてあげたいのと、息子にも焼き立て米粉パンを食べてもらえるし、学校用のパンも仕込むついでなのでいい機会でした。

始業式の当日、お昼ごろに二人が帰宅しました。
先生は変わらなかったとか、友達が引っ越したとか、娘の報告が続きます。
息子にも、新しいクラスのことを色々聞きながら昼食を配膳します。
お昼ご飯に用意された米粉パンについては、私も子供たちもコメント無しですが、喜んでくれているのは分かります。

何より、私の気が済んだので、自分の中の突っかかっていたものが取れたような、私もこれですっきりと新学期を迎えれるような気分になりました。

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