親しい人から「背徳感について書いてみて」って言われた。背徳感ってなんだろう。
要は悪いことしてるって自覚に伴う感情か。「いけない人ねと言っていつもこの頭を撫でる、あなたは、先生」。なぜかフィンガー5の個人授業が思い浮かんだ。シングル持ってたよ。俺もアキラになりたかったな。
悪いとわかっていてやらかしちゃうのを確信犯って言う人多いけど誤用だよ。正しいと信じて犯しちゃうのが確信犯だかんね。
背徳感と確信犯、悪いことしてる自覚と正しいことしてるって信念。これらは同居できないようにも思えるけど、いやいや、背徳感を薄めるために自分は正しいんだという想いの上書きを重ねるって意味では共存できる概念に思えるね。知らんけど。
きれいな顔した人がそんな淫らなことを、的なのが背徳感か。ギャップ萌えって言うの? その背徳感ってきれいな顔して淫らなことをしている本人が感じるのか、それとも淫らなことを目撃してる人が感じるのか。ここは実にややこしい。
障子や襖に指突っ込んで破いちゃうのはどうだ。きれいなものを汚す感じ。ついうっかりってのとはちょっと違う。わざとやってるとき背徳感が生まれる。
あとあれか、減量に励んでいるのに大食いしちゃうってのも背徳感か。この場合誰に対する罪なんだろう。誰ひとりとして困ってないんだけど。自分を裏切ってるってことか。
文字通り考えると徳に背くときの感情なわけで、じゃあその徳ってのは何なのかと追求すれば、多くの場合は人間があとからこしらえた理屈であることが大半なわけで、それでは我々は一体何に対して背徳感を持つのか、すべては幻なんじゃないかって、吉本隆明の共同幻想論は頑張って1回だけ読んだことあるけど内容は何ひとつ覚えていない俺が、今日も適当なことを書いてしまったなというある種の背徳感にむせび泣いている。
このあたりが限界です、親しい人よ。
世界のゴキゲンが増えるといいなって考えたりしゃべったり書いたりしてます。ありがとうございます。