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#虎吉の交流部屋プチ企画
記憶に残る風景#虎吉の交流部屋プチ企画
車窓からの富士
新横浜から久しぶりに西に向かう新幹線「こだま」に乗った。
平日で空いていたが、富士の見える側の座席は申し合わせたように一人ずつ先客があり、海側の三人席に座った。
ほどよい暖かさにまどろんだらしい。
「まもなく新富士でございます」の車内アナウンスで慌てて反対側の窓から外を見た。
振り向けた視線より一段高いところに、白い雪をいただいた富士が、長方形の窓いっぱいに見えた。
故郷
大切にしている言葉#虎吉の交流部屋プチ企画
大切にしている言葉は「じっと待つ」です。
といっても演歌でくり返し歌われている「去って行った男をひたすら待つ女」が好きなわけではありません。
わたしにとって立ち上がれないほどの重大事が起こったとき、姉が言ってくれました。
「今はじっと待つしかないよ。通り過ぎて行くのを。頭の上を通っていく台風をやりすごすみたいに、身をかがめてね」
姉もまた数年前、幼い子供二人を残して夫が急死する、という重大事
わたしのフォローの基準#虎吉の交流部屋プチ企画
フォロワーさんが増えてとても嬉しい。最初の二カ月くらいは、この人にフォローしてもらえたらな、という方を見つけると、恐る恐る「フォロワーになっていただけませんか」とコメント欄でお願いしていた。もちろん、フォローしたうえで。嬉しいことに全員がOKして下さった。
現在は、こちらからフォローしなくても、フォローして下さる方が少しずつ出てきて、フォロー返しするかどうかの判断に迷っている。そのフォロバするか
秋の思い出#虎吉の交流部屋プチ企画
故郷の実家近く、坂道の中ほどに一軒の農家がある。土蔵のわきの道に面した一角に、年老いた椎の木が一本立っていた。
桐や椿、柿や栗の木などに混じり、普段は全くと言っていいほど、存在感のない椎の木なのだが、ひとたび秋がはじけて、アキアカネの大群が、いわし雲の下を南西へ南西へと向かって、ひたすら飛ぶころになると、きまって色づいた柿の葉とともに、椎の実がボロボロと大地に向かって踊り始め、椎の木の存在を