⚜️各自note内で俳句を詠み、俳句幼稚園タグ付け&マガジン格納。⚜️【コメント欄は宝物】互いの句をコメント欄で鑑賞し高め合いましょう。(無理せず、自分のペースで) 投句時『意見(甘口・ふつう・辛口)希望』の書込みは任意。⚜️ 超初心者は、🔰マークを俳句につけて下さると有り難いです。🔰マーク基準 : これまでの投句数0〜30句程度(個人判断)🚫誹謗中傷等の発言や、一方的な意見押しつけ、相手の気持ちを推し量れない方には、マガジン退出、コメント自重をお願いすることがあります。 ⚜️退園時は、ご自身のアカウントで「マガジンから脱退する」ボタンを押下願います。⚜️《運営》白・なごみ・橘鶫・中岡はじめ・よねとも ・卯月紫乃 ⚜️責任者&問い合わせ先:卯月紫乃 ⚜️ヘダー画アポロ ラブ&ピース '23.11.
チズ
あまり長いものはありません。あなたにも同じような経験があるかも? 世にも奇妙な物語風のものも。
エレベーター・やさしい人(中島みゆきの歌によせて)・分身の術など あれこれ
ショートショートの数々、知恵を絞って書いています。
10の短詩、 画像付き5つの短詩、そのほか
霧の朝、野川信子の乗った飛行機は1時間遅れてバーゼルミュリューズ空港に着いた。成田からチューリッヒ経由でおよそ16時間、この空港は国境にあり、出口がフランス口とスイス口に別れている。そのフランス口に、婚約者である安井が迎えにきているはずだった。しかしその姿が見当たらない。途方に暮れていると金髪の女性が近づいてきて言った。 「マダム野川ですか」 だいぶフランス語訛りだがしっかりした日本語だった。 「ムッシュ安井は支社のベルフォーからの帰りが遅れていて代わりに来ました。通訳のマ
美容院予約時、「明るい髪色にしたいので少しメッシュを入れてください」と注文したら「じゃあ3Dカラーってことで伺っておきますね」とのこと。 え?3Dカラー?立体カラー? パソコンで絵を描くことに夢中だったころ、3Dの絵が描ける、というグラフィックソフトをダウンロードしてやってみたら、まぁその複雑なこと! すぐギブアップした苦い記憶が蘇ってきました。頭は球形だからもともと 3Dでしょ、と、思ったけれど面白そう、と3Dカラーなる色を注文しました。 3DのDは direcshoi
紅葉からの声聞いたことがありますか? もう10年ほど前鳴子温泉に行ったときのことです。そう、あのこけしで有名な鳴子、紅葉でも有名です。東北の紅葉の美しさは静岡生まれのわたしには息を飲むほどでした。 友人と二人で泊まった旅館は9階に展望風呂、10階にレストランがありました。到着して一休みするとまずは温泉、ということで展望風呂に向かいました。エレベーターに乗ると突き当りの壁に紅葉した山の大きな写真が貼られ、その前に旅館の浴衣に赤い帯を締めた一人の女性が背を向けて乗っています。え
裏庭の桜の大木が枯れてしまった。引き抜かれた根のあとに何かが覗いている。そっと掘り起こすとお寺の形をした置物だった。蓋を開けるとバラバラになった数珠のような茶色の玉と、その下に白いものが・・・ これは骨? 曾祖父は医者でこの地に病院を建てた。一番にラジオを買って村の人たちに聞かせた、とか医師会の会合で上京するときは駅のホームに芸者が並んだ、とか派手な話題の持ち主だった。子供に恵まれず夫婦養子をとったが、それが私の祖父母夫妻である。 曾祖父の妻は庄屋の娘で我儘な人だった。曽
秋と本はどこか似ている それぞれの 色合い模様を見せて はらりはらり散る枯葉は 秋の絵本をめくるよう そっと見つめていたら 光りながら織りあがる 空中のテーブルクロス 蜘蛛の巣 秋風になびく とうもろこしを ハモニカのように食べる子ら かじられて 一粒ずつが 音符に変わる 行く先は? あなたの主は? わたしの心配をよそに 軽快なステップをふむ 車内の空カン 清流を行く 魚の 軌跡のような 空に 雲 山のむこうの 見えない花火 私の胸を焦がし ずん と揺さぶる 君のよ
エピゴーネン(ドイツ語: Epigonen) 初めて聞いた言葉だが、その学術的な響きに心がときめいた。調べてみたら ほう、面白そう!モノマネ嵐に出る、本物ニノそっくりのあの俳優さんも エピゴーネン? ちょっと話題が飛びすぎたようだ。(≧▽≦) もともとはギリシャ彫刻をまねたローマの彫刻をいったらしい。じゃ、ギリシャ彫刻とローマ彫刻を並べてみたら面白い。と、思ったのだがほとんどのギリシャ彫刻はもう残っていないそうで、わたしががんばっても画像が見つからないわけだ。なんとかわか
alohaさんからバトンが回ってきました!2回目です! 下の写真、暗い闇からふっと現れたような赤い彼岸花を詠んだalohaさんの句は👇 冥闇の寄り添ふいのち捨子花 めいあんのよりそふいのちすてごばな 冥闇、なんて言葉初めて知りました。彼岸花の持つちょっと妖しい美しさ、あの世を思わせる雰囲気が見事に伝わってきます。さすがです! さて、わたしへのお題は下の白い彼岸花! 真っ先に思い出したのは彼岸花が好きだった叔母です。 以前「梅の花」という記事に書きましたが、ロマンチスト
爽やかな風が色づき始めた銀杏の葉をゆらし、やっと衣替えの季節になった。衣替えといっても、箪笥からもう着ないだろう夏ものを出してクローゼット前まで運ぶ。そのなかのプラスチックケースを、スルスルと引き出して、冬物を出し、代わりに持ってきた夏物を入れる。出した冬物を箪笥にいれる、という簡単なもので、10分もあればできる。昔と比べ楽になったが風情がない。 子どものころ、この季節になると、母が押し入れの下の段から、よっこらしょっと、行李を出し、冬物を広げた。わたしの成長に合わせてもう
僕は幼稚園年長さんの二郎、六年生の太郎兄ちゃんから、地球は太陽のまわりを輪を描いて回っていると教わった。けど、ちっとも動いている感じがしない。不思議だなぁ。 連休におじいちゃんちに二人で遊びに行ったとき、山手線に乗って驚いた。壁にまあるい輪が描いてあってそこに駅名が書いてある。路線図、というのだそうだ。太陽の周りを回っている地球の軌道そっくりだ。ということは、この電車は地球と同じだ。これなら揺れるし確かに動いている。 お兄ちゃんにそう報告しようとしたのに、スマホゲームに夢中
Sen-sing さんよりバトンが廻ってきました!皆さんから寄せられた写真から一枚選び、「参加します」と手を挙げた方につないでいくものです。 イチジクの写真で一句 無花果のよそほひ里は地図に無く(Sen-singさん 作) イチジク、実家にもありました。ツブツブが感じられる独特の味。 今はスーパーでも売られていますが、イチジクは庭の木からもいで食べる ものでしたね。今は地名も変わり両親もいない故郷、郷愁が迫って来る 御句でした。 さて、私に回って来た写真はなんと青蜜柑。
僕の妻は洗濯好きだ。毎日下着はもちろんバスタオルや枕カバーまでほおりこみ、洗濯機が廻り出すとそれに合わせて楽しそうにハミングする。いつも同じ曲だから、なんの歌かきいてみたら意外そうな顔をされた。 「アマリリスに決まってるでしょ。ほら洗濯が終ると鳴るあのメロデイよ」 そういえば、脱水が終わってカタンと切れると洗濯機からメロデイが流れる。あれがそうらしい。 ところがその妻が膵臓を病みあっという間に旅立ってしまった。僕は茫然自失、何もする気にもならなかったが、たまってしまった洗濯
朝4時ころ南の空にオリオン座をみつけました。真ん中に三つ並んだ星が目印です。三ツ星の左上にはペテルギウスが赤く輝いています。星を見たのは久しぶりで見とれてしまいました。あなたの窓からも見えるかも。 輝く星と 見えない星 ともに繋いで 星座は 美しく輝く
金色に光る指輪の手 手すりを掴むたび ふるえて カタカタと鳴る Tさんの手に私の手を重ねる ヘルパー?知りませんよ 勝手に家に入り込んで 訴えますよ! 元教師Mさんに叱られるたび こわい でもなつかしい きつく閉じた瞼の裏に 満開の花を 見て欲しい Nさんのおむつ替えのときは いつも花の話題 もう立つことのない Aさんの足を そっとさする 優しい動物を 寝かしつけるように ♪伊豆の山々月淡く 足浴を始める前に 一節唄えば Gさんの湯の中の足 ふやけて洗いごろ 人殺し
夜からの手紙の封をそっと開く あら眠れないの?の小さな声 ええ、そうなの 何度も寝返りをして 足が絡みそう 心臓の音がドキドキと体に響いて 喧しい だから 起き上がって スタンドをつける 壁のピカソの絵が 正面をむいた顔半分で私を見つめる そっとカーテンを開けてみると 遠くの丘の上のマンションの灯 金の鎖を立てたように 何本も輝いている 夜の出番を待っていたんだね ふくらんでいたゴムの芽は 苞の隙間から ひっそりと 薄緑色の身をのぞかせて 外をうかがっている 出しっ
俳優になると決めたのは小学6年生のころだった。学校に劇団が来て劇を見たのだがそのなかで山羊が手紙を食べるというシーンがあった。山羊役の青年が手紙を丸めて口に入れると照明がパッと赤に変わり、彼はその紙を飲み込んだのだ。いや正確にはわからなかったが、食べたとしか思えない演技に子供たちは騒然となった。 「あの丸めた紙食べちゃった!」 いつもの講堂の舞台が、照明に照らされて別世界に変わってしまったことにも心が震えた。 私は両親と3人暮らしだったが、塗装工だった父は肺を患い私が高
夕焼けは美しい。けれどその赤が鮮やかであるほどなにか不安になる。不吉なことがおこりそうで。 畑中裕司には似ている男がいた。小学生のころだったから、もう三十年以上も昔のことだが……良太、そう小池良太という名前だった。クラスは違ったがよく教師たちから間違えられた。瓜二つというわけではないが、どこか似ている。顔の長いところ、体に比べて手足が長くひょろりとした印象……うしろから見るとそっくりらしく、祐司はよく、「良太!」と声をかけられた。 祐司の生まれたのは三浦半島の西側