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#シロクマ文芸部
カメとウサギ #シロクマ文芸部
走らないカメに負けてしまった。丘の上に駆け上がったウサギは、悠々とゴールしているカメを見てショックを受けた。油断して昼寝なんかしたからだ。
「やあ、ウサギくん、遅かったじゃないか」
カメの言葉に、ウサギは悔しそうに空を見上げ、そして丘のふもとまで続く斜面を眺めた。そして口を開いた。
「カメくん、今度は丘の下までもう一度競走してくれないか。今度はどちらが遅くあのクヌギの木まで着くか。これなら君
女王のテレパシー#シロクマ文芸部
愛は犬をはじめとするペット界の女王で、世界中のペットにテレパシーを送っています。
無駄吠えの多い犬には
「やたら吠えないで。時にはワルツのように三拍子でほえてみたら?
夜はピアニシモよ」
ガリガリと柱で爪を研ぐ猫には
「流れる水のように優雅にね」
ダラリと寝ている蛇には
「くるくるキャンディのように寝てみたら?可愛く見えるわよ」
オウムにはフランス語
「メッシ―オーヴァ」 を教えたり
機
舞うイチゴ#シロクマ文芸部
舞うイチゴ?
目の前をすうと横切り、夕昏の空に舞っていくのはまさしくイチゴ。
わたしは、魅せられたようにそのあとを追って歩き始めた。
スーパーのレジ係は疲れる。セルフレジが増えても、「ねえちょっと来てくれない?」の声にふりまわされる。機械が動かない、という訴えに調べてみると硬貨が紙幣入口にねじ込まれていたことも。これじゃ以前のようなレジの方が楽だった・・・
そんな疲れ切った帰りに、舞うイチゴを