自動サービス精神起動システムの持ち主の,会合のあとの落ち込み

前々からそうなのだが,複数の誰かと楽しく話した後,じゃあねーと言って,その後とてもいなくなってしまいたい気持ちになることが,結構頻繁にある.特によく知らない人が沢山いて,自分が沢山喋って盛上げた後ほどそうなる.誰かと二人で話している時や,数少ない気の置けない友人との会の時はあまりならない.お酒を飲むと特にそうなることが多いのだが,今回はオンラインで画面越しだったし,お酒も飲まなかった.
結構きつく落ち込むので調べてみると「飲み会クライシス」「ハングザイエティ」が相当するのかもしれない.
「ハングザイエティ」「飲み会クライシス」は原則的にアルコール摂取後の話であるが,アルコールを摂取すると気が大きくなって普段よりも自由であるように振舞いがちなのではないだろうか.つまりは,アルコールそのものが問題なのではなく,自分のいつもの状態とその場でのテンションの違い,演技をしているような感じ,の方が本質なのではないだろうか.

そもそも,自分は結構盛上げキャラ的に振る舞う,サービス精神旺盛なタイプである.しーんとした,みんなが何を考えているのかわからないような場面が苦手で,楽しくてアクティヴな方が基本的にはいいと思っている.殆ど自動的にテンションをあげてみんなを笑わせようとする.自由に振る舞っている振りをする.事後に自分を道化のように感じたりもする.会の後,なんて馬鹿で意味のないことを言ってしまったんだろう,自分が喋りすぎて他の人が喋りたかったのを邪魔してしまったのではないか,調子のいいことばかり言ったけど,あとでその期待や信頼を裏切ることになるのではないか,ドーピングなのではないか,結局何もできないのではないか,といった不安に駆られる.
何度も経験してきているので,これが時間が経てばなくなる不安であることは知っている.知ってはいるが,最中のきつさは自分としてはかなりで,何とかしたい気持ちがある.

お酒を控えるのは有効だ.お酒を飲むと気が大きくなってより大きく自分とのギャップを作ってしまう傾向があるので,少なめに抑える.これは一つの手ではある.ただし十分ではない.
或いは,気を遣う他人とは会わない,という手がある.予防線を張ってしまうということである.全般的に以前よりも他人との付き合いを選ぶようになって,ハードルを感じる会合は断るようにした.
しかし,他人と付合うことが,次のチャンスを広げるということはある.引き受けすぎはダメだけど,あまりにも可能性を切り捨てるような生き方はしたくない.

気ごころが知れていて,自分のダメさを曝け出せるような友人とだと,話していても疲れないことがある.それはそれで,本当にありがたい.しかし,「弱い紐帯」を得るためには,そういう数少ない近しい友人の外に出ていく必要がある.これに慣れたい.こんなのきっと,半分くらい慣れで半分くらい訓練だろう.自分は相手を覚えるのが苦手だが,覚えられるのは得意だ.だからこそ,話す量を抑える,相手の話を聞く,ことを,今まで以上に心掛けてみる.そしてそれができたら,自分を直後に褒めるようにしよう.

ネットでうまく見つけられなかったけど,こんなことで困っている人は結構いる筈.そして,その会合にいた人たちは案外気にしていなかったり,寧ろ感謝してくれていたり,するのも知っている筈.結局,監視してくる自分,との間の問題なのもわかっている筈.
みんな,楽に楽しく生きられるようになったらいいなと思う.



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