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couleurs complémentaires


絵について書いています。

絵が完成するまでの過程の写真と、絵の特徴です。

固有名詞や具体的なことについては書いていないので、絵をみて、見た人なりに楽しんでいただけたら、嬉しいです。



この作品は、アクリル絵の具と水彩絵の具を使って描いており、380 mm × 540 mmの大きさの紙に描いています。

窓の向こう側にある街並みが、全て水彩画で、反対に窓がある建物はアクリル絵の具を使っています。

この絵のタイトル「couleurs complémentaires」は、フランス語で、「補色」という意味があります。

補色とは、色と色の関係性を表す言葉の1つで、大まかにいうと、補色は、ある色と反対の色を指します

赤の補色は、水色。
黄色の補色は、青。

見たいな感じです。もちろん、水色の補色は赤です。

調べるとわかりやすい図など、たくさん載っています。


そして、補色だからなんだという話ですが、補色である2色にはさまざまな効果があります。

※ある色=A(赤/水色)、ある色の補色=B(水色/赤)

①    Bを見続けると、Aの残像が見える
②    Aを最も強調する色はB
③    AとBを混ぜると、灰色になる

などです。完璧に正しい情報ではないと思います。


これらの効果から、赤い血をよく目にする手術室では、残像を防ぐため、水色(緑っぽい)色の服を着ていますし、牛乳のパッケージが青色のものが多いのは、黄色の残像をあえて残し、牛乳を少しおいしそうにするためだと言われています。


スポーツチームのロゴなどでは、できるだけ早くインパクトを残すため、この2色の組み合わせがよく使われています。


これらがタイトルである、「補色」です。


何を「赤」とするかにもよりますが、この絵には極端に赤が描かれておらず、反対にその補色である、「水色」が多く使われています。


そして、改めてですが、絵の視点から見て、窓の内側はアクリル絵の具で、丁寧にというより、荒々しく描いており、窓の外側は水彩絵の具を使って、特に変わりなく描いています。


紙に描いた二次元の絵ですが、窓と顔料の違いで、2つの世界の違いは明らかですし、共通して描かれている部分もあります。


これらが、この作品の大きな要素かなと思います。

色自体にも、一般的・主観的な意味やイメージがあるとは思いますが、補色だけでなく、色同士の関係性から何かを考えれば、枠の外にある、描かれていない色も”見る”ことが出来るかもしれません :)


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