こどおじと観る『正直不動産』
「運命」なんて便利なものでぼんやりさせたくなるぐらい夕方16時のチャイムが切なく胸に響いてくるこの季節、皆さんいかがお過ごしでしょうかということでね、たまには哀愁漂うメロディーだけじゃなくてクラブで爆音で流れてそうな曲調のチャイムとか聞きたいですけどね。
ピッツァマンのイントロとか流してくれれば「今日はまだまだこれからだぜFoooo」ってな感じで冬の夜特有の寂寞感を感じずに済むんですけどね。
しかし腰を据えてnoteを書く時間を確保するのってなかなか難しいですね。今日もPrime Videoで『正直不動産』を観ていたら面白すぎるあまりに気付いたら日が暮れていた。
今年はなんとか上手にタイムマネジメントをしたいところだ。
でも仕方ないじゃないか、福原遥ちゃんの可愛さ目当てに観始めたらストーリーも申し分なく面白いし、主演の山Pの演技もコメディチックで謎に癖になる。これを観るのを中断して他のことをやれというのが無理な話だ。
そして暇さえあればどうやったら福原遥ちゃんと結婚出来るのかを真剣に考察するという習性が完全に出来上がってしまったので、もう筆者の休日は完全にパーである。もともと頭がパーなのだから当然だが。書いている文章の稚拙さも今までのものに輪をかけてパー。これから僕は一体どうすればいいんですか?
とりあえず当noteは福原遥ちゃんのYoutubeを応援しているのでこれを読んでいる読者諸賢は一旦その飲みかけのワンカップ大関と、その噛み切れなさ過ぎて歯形がつきまくった"あたりめ"をテーブルの上に置いてもらってですね、福原遥ちゃんのYoutubeチャンネルを登録してあげて下さい(どういう読者層想定してんだよ)。
2024年1月14日時点でチャンネル登録者数が約57万人なので今年中、もしくは来年中に100万人を達成出来るよう恥ずかしげもなくダイレクトマーケティングしていくゾ~(*^。^*)。サムネかわヨ~。
話を戻すと『正直不動産』は嘘が達者な優秀営業マンだった主人公こと永瀬財地がある日突然祟りにあって嘘がつけなくなり、正直に営業活動をせざるを得なくなるという、漫画が原作のお仕事系コメディードラマであるが、これがNHKで放送されている割に結構面白い(というか最近のNHKの番組は不要な先入観を取っ払って観れば普通に面白いものが多いが)。
逐一挟み込まれる教育番組感溢れる用語解説テロップとか、キャラクターの眼球がメラメラ燃えてるダサい演出とかは至極NHKっぽいのだが(無論ぼーっと股間を甘弄りして生きているだけの人間にこんな失礼なこと言う資格は無いんですが、NHKさんすみません)、不動産業界のリアルなやり取りが垣間見れたり、建て前と本音を使い分けることが出来なくなった主人公の赤裸々ぶりが痛快だったりと、なかなか退屈しない。
まあ実際に不動産業界で働いている人間からすれば、実情とは多少の相違があったりフィクション特有の幻想的観測が見受けられたりするのだろうが、そもそもの話、通称「正直の風」という風が吹いたら主人公が正直にペラペラ話し出してしまうという滅茶苦茶なファンタジー設定が礎となっている作風なので逆にリアルっぽいことが語られる場面だと耳を澄まして聞き入ってしまう。滅茶苦茶なようで実はとても巧妙な構造である。
大学の同期に不動産業界に勤めている者がいるのだが、同じ大学の後輩(IT系に勤めている)と其奴と私の3人で数年前に酒を飲んでいた時、その後輩が『正直不動産』という漫画面白いですよ、と勧めてくれたのを覚えている。
その時に後輩があらすじをざっと説明してくれたのだが、「主人公がなんでも正直に話しちゃうんですよ」という風に言ったら同期のその不動産勤め(かなりチャランポランな性格をしている)が「俺嘘しかついてねえから真逆だわ笑」みたいな返しをしていた。
だから『正直不動産』における永瀬の当初の「口八丁で嘘ばっかりついて契約を取りまくっている」というキャラクター設定はフィクションだと安易に侮れないほどリアルであるのかもしれない。
そしてそうなると当然、不動産業者との取引の中には少なからず顧客を騙して契約を取るための嘘が潜んでいる、というのも妙にリアリティを帯びてくる。
故に『正直不動産』は悪質な不動産業者に騙されないための教科書としてかなり有効に機能するのではなかろうか。
ラジオのCMでもこの原作漫画が宣伝されており、「最近家を借りたり買ったりしたあなたはどうか読まないでください、不動産業界の裏側がすべてここに!」みたいな逆説的マーケティング法が使用されているが、これを「どうせ周知の事実をあたかも『大衆が知らない真実』みたいな風に仕立て上げた販促商法でしょ」と侮るのは早計である。
なぜなら『正直不動産』で紹介されている、主に「ミネルヴァ不動産」という顧客を騙してばかりの不動産屋が用いる営業テクニックは、素人である私が一発ですんなり理解出来ないからである。
まあ私がサル並みの知能しか持ち合わせていないのが原因かもしれないが、不動産業界とは縁もゆかりもない人間からしてみれば、専門用語を理解するのにもまず一苦労だし、何を言われてもそれっぽく聞こえるので「はぁ、そういうものか」とよくわからない点をスルーして無理矢理理解した気になってしまいやすい。
しかしまさしくそこが悪徳不動産屋のつけいる隙であり、顧客が契約書の細かい部分を見逃していたために起こるトラブルというのがドラマ内でしばしば発生する。
たとえば「これを使えば満点間違いなし!試験で役立つ地理の教科書」という参考書の表紙の目立たない部分に極細の小さい字で「※ここでいう満点とは、教科書内で適宜挟み込まれる『埼玉はダ埼玉!』『愛知県を愛ちて~ん♡』のような抱腹絶倒ギャグによりあなたの満点笑顔を保証しますという意味で、決してテストで満点を保証するものではありません」という注意書きがされているのを大体の購入者が見落としてしまうという事例があるが(ない)、これによく似たことが不動産界隈でも起きているということだ。
要は中途半端に理解した気になるのが一番危険だということである。そしてこの『正直不動産』というドラマの主人公である永瀬は、腐っても鯛という感じで不動産に関する知識には十全に精通しているため、顧客が陥りやすいような、営業マンが仕掛ける罠のトリックをバカ正直に教えてくれる。これは流石NHKというか、普通に勉強になる。
時にはありきたりなハートフルな感じのストーリー展開にもなるが、仕事観をポジティブに捉え直させてくれるような、仕事というものに対して少なからず前向きになれるような良い話なので食傷気味にもならない。
労働というものに果てしない嫌悪感を抱いている私をここまで前向きにさせるのだからやはり『正直不動産』というドラマのポテンシャルはかなりのものである。
まあ何より動いてる福原遥ちゃんを拝観出来るだけでもう瞳孔がガン開きの状態で視聴せざるを得ないし手放しで絶賛するしかないのだが。
福原遥ちゃんは「月下咲良」という新人の女の子を演じているが、画面に映る度に「頑張ってて偉いね~」とか「可愛くて偉いね~」とかブツブツ呟いてしまう。
もう自分でもドラマの中の「月下咲良」ちゃんに言ってるのか演者としての福原遥ちゃんに言ってるのかわからない。完全に独身NHKドラマ異常速度視聴男性である。この世で一番気持ち悪い存在としてギネス認定されてもおかしくない。
そういえば1月3日にやってた『福原遥のオールナイトニッポン』も滅茶苦茶良かったんですよね。耳心地が良くてradikoのタイムフリーで聴いたけど途中で寝落ちして3回ぐらい再生し直した。
5年前ぐらいに浜辺美波がやってたみたいに毎日5分ぐらいだけで良いからレギュラーラジオ番組持って欲しい。支援金として30万円ぐらいだったら出費しても全然惜しくない。
頼むよニッポン放送!次の改編期で令和ロマンの番組どこにブチ込もうかな~とか考えてるのもいいけどさぁ、福原遥ちゃんの番組のレギュラー化も同じぐらい真剣に考えてくれよ!ハァ……ハァ……ハァ……教科書のくだりでダ埼玉とか書いてごめんなさい……埼玉県は福原遥ちゃんの出身地なのに……(情緒不安定)。
まあそんな感じで『正直不動産』は前向きな気持ちになれる素晴らしいドラマなのだが(情緒不安定なのでまとめ方が強引グマイウェイ)観た後に勉強意欲を掻き立てられることもこのドラマの魅力のひとつだろう。
主人公の永瀬が持ち得る不動産知識を総動員して難局を乗り越えるシーンとかを観ていると「ああ、やっぱ知識っていうのは役に立つんだなあ」という小学生でも抱けるレベルの感想が沸いてくる。
まあ筆者は精神年齢が赤ちゃんなのでしょうがないというか、まともに言語を話せるだけで健闘している方なのだが、やはり何かにつけて勉強をしておいた方が良いというのは不変の真理だろう。
なので今度からやることが特にない休日には(基本大抵の休日はやることないけど)、何かしら勉強をしようと思う。
まずは「ただ者じゃない感」を演出するためだけにTOEIC満点でも目指そうかな。
TOEICを勉強するモチベーションとして絶対に間違っているけど。ただの肩書きだけを求めて勉強するのが一番良くない、最終的に自分が何のために、何々をやりたいからそのための手段として○○を勉強するべきだという言説が正しいけれども、もうこのまま何の特別性もなく平凡な人生を生きるのは嫌なのでTOEIC満点に限らず何かしらの突出した実績を作ろう。
それがたとえ意味のない努力だとしても、何もせずにただ朽ちていくだけはマシな筈だ。
見てろよ、絶対に一泡吹かせてやるからな。
地を這ってでも生きてやる、フーーーッ、フーーーッ(※こんな奴絶対成功しません)(極細の小さい字)。
おしまい