2022年を振り返る
コロナ時代の経験が「これまでの当たり前」を塗り替えていく
2022年の年初に「ポストコロナ時代の幸せ探し」と題し
「都市生活者の価値観変化」を未来予測しました。
発表から1年を経て
2022年の価値観のパラダイムシフトを
振り返ってみたいと思います。
ポストコロナ時代の新しいモノサシ
ポストコロナ時代の価値観変化をキーワードにまとめてみました。
お金から時間へ
モノからコトへ
セカセカからワクワクへ
他人ごとから自分ごとへ
テイクからギブへ
お金のある幸せからありがとうのある幸せへ
私たちが気づかないうちに心の中では変化が生まれています。
新しくて懐かしい ワクワクコンセプト
ポストコロナ時代の価値観変化の未来予測を
「ワクワクコンセプト」としてまとめました。
テーマは
①街を育てる
②仲間をつくる
③家族を学ぶ
④働くを楽しむ
⑤経営を耕す
⑥社会を変える
⑦自分を見つける
⑧心を整える
⑨教育を正す
⑩地球と生きる
⑪レジリエンスを高める
⑫時代を読む
です。
これからの生き方を考える上で
これからの社会を考える上で
これからのビジネスを考える上で
何かのヒントになれば幸いです。
テーマの構成は、
居場所探しの ①街を育てる ②仲間をつくる ③家族を学ぶ。
幸せ探しの ④働くを楽しむ ⑤経営を耕す ⑥社会を変える。
自分探しの ⑦自分を見つける ⑧心を整える ⑨教育を正す。
時代認識探しの ⑩地球と生きる ⑪レジリエンスを高める ⑫時代を読む
となっています。
テーマ①:街を育てる
最初のテーマは「街を育てる」。
好きなことをするために
好きな街を選んで
もっともっと好きな街にしていく。
そんな暮らし方ができたら素敵ですね。
無関心すぎるのもいやだけど、暑苦しいのもいや。
ゆるやかな絆がちょうどよいかもしれません。
その動きは既に始まっています。
テーマ②:仲間をつくる
2番目のテーマは「仲間をつくる」。
仕事仲間は大切です。でも仕事以外の友達がいたらもっと楽しいはず。
「空間」「仲間」「人間」共通するのは「間」という文字。
人と人の「間」をつなぐ場所があるとなぜか幸せがふくらみます。
コロナによって首都圏の移住者が増えました。
一つは地方へ向かう移住。
もう一つは会社に近い方へ向かう移住。
両者に共通しているのは「これまでよりも少しだけ広い空間」ということ。
私のテリトリーとあなたののテリトリー。
そしてその間にある誰のものでもないテリトリー。
その存在が交流を生みます。
そう昔の家には
土間や縁側といったサードプレイスがありました。
テーマ③:家族を学ぶ
3番目のテーマは「家族を学ぶ」。
コロナの前と後の大きな違いは「家族との距離感」。
コロナによって家族と向きあう時間が増え
家族との距離がより近くなりました。
「家族って何だろう!?」と考える人が増えました。
家族との距離感が近くなって感じるのは
家族は社会の最小単位であるということ。
家族は一人では学べないことを学ぶ場なのかもしれません。
テーマ④:働くを楽しむ
4番目のテーマは「働くを楽しむ」。
みなさんにとって仕事とは苦しいことですか楽しいことですか。
もし仕事をして感謝されるような仕事だったら
働くことは楽しくなりますよね。
「生きるために働くのではなく、働くことが生きることだ」
と言う人がいらっしゃいました。
実は働くことは幸せを感じることでもあるようです
なぜなら人間は「ありがとう」と言われると
幸せをかんじるようにできているからです。
テーマ⑤:経営を耕す
5番目のテーマは「経営を耕す」。
かつて日本的経営の特徴は
短期の株主利益よりも
長期の企業の発展と従業員の幸せを目指すこと
と言われていました。
今の日本の経営はどうでしょうか。
夢と希望とロマンを語る経営者が増えたら
仕事はもっと楽しくなりますね。
テーマ⑥:社会を変える
6番目のテーマは「社会を変える」。
社会の仕組みは人々の価値観さえ変える力を持っています。
ではその社会の仕組みを変えるにはどうしたらよいのでしょうか。
縦軸が「正しいか? 正しくないか?」
横軸が「頑張るか? 頑張らないか?」だとします。
一番良いのは「正しい方向に、頑張ること」です。
一番困るのは「間違った方向に、頑張ること」。
あなたは頑張りすぎていませんか? 間違った方に。
テーマ⑦:自分を見つける
7番目のテーマは「自分を見つける」。
自分を見つけるのはとても難しいようです。
なぜならそれを見つけるには「他人という鏡」が必要だから。
人生のハンドルを
「他人にゆだねますか?」「自分で握りますか?」と聞かれたら、
あなたはどちらを選びますか?
テーマ⑧:心を整える
8番目のテーマは「心を整える」。
私たちの心の針は常にいろんな方向を向いてます。
どうすればその向きをコントロールできるのでしょうか。
どんな羅針盤を持てばよいのでしょうか。
あるスポーツ選手に勝つための秘訣は何ですかときいたら
「他人とは比べないこと」だと言われました。
「戦いは自分自身との戦い」という話もよく聞きます。
真のライバルは過去の自分なのかもしれませんね。
テーマ⑨:教育を正す
9番目のテーマは「教育を正す」。
明治維新で福沢諭吉先生が書いた「学問のすすめ」は
武家に生まれるかではなく、学問を究めたものが
社会のリーダーになるべきだという
「価値観のパラダイムシフト」を説いた本でした。
今という時代に福沢先生が生きていたら
次はどんな「価値観のパラダイムシフト」を説くでしょうか。
江戸時代の寺子屋は
教師は教えずに質問があれば答えたそうです。
生徒も既に自分のなりたい職業があり
その職業の為になる書籍を学んだそうです。
テーマ⑩:地球と生きる
10番目のテーマは「地球と生きる」。
「石の文化」と「森の文化」を聞いたことがありますか。
ヨーロッパは「石の文化」。
文明が発達すると森を伐採しつくしてしまい
新しい森をめぐって戦争が起こったそうです。
日本の縄文時代は「森の文化」。
自然を守りながら暮らし1万年以上戦争が起こらなかったそうです。
ネイティブインディアンの教えに
「地球は未来からの預かりもの」というのがあるそうです。
地球は現在を生きる人のためにあるのではなく、
未来の人たちから預かったものなんだ
という教えです。
テーマ⑪:レジリエンスを高める
11番目のテーマは「レジリエンスを高める」。
レジリエンスとは「復元力」とも訳されます。
鋼は強いけれど壊れたら復元できません。
竹はしなるけれど折れにくく元に戻ります。
VUCAの時代私たちはどちらを目指したらよいのでしょうか。
エネルギーも都市も「一極集中」が一番もろい。
「自律×分散×ネットワーク」で地方都市がつながった状態。
そんなありかたがレジリエンスの高い国なのかもしれません。
テーマ⑫:時代を読む
12番目のテーマは「時代を読む」です。
異常気象が常態化し、疫病も流行り、戦争も起き、
資本主義や民主主義の欠陥も露呈し、
幸せを感じられないという人が増えています。
今という時代はいったいどういう時代なのでしょうか。
今という時代は「国という括り」が機能しない時代です。
経済はグローバル化したのに、
政治はいまだに国の単位で行われています。
みんな実はそのことに気づいているのに
気づかぬふりをしているだけなのかもしれません。
イノベーションは妄想から
「新しくて懐かしい ワクワクコンセプト」いかがでしたか。
何を妄想ばかり言っているんだというご指摘もあると思います。
でもイノベーションは妄想から生まれると言います。
これからの社会をそしてこれからのビジネスを考える上で
ワクワクコンセプトが何かのお役にたてれば幸いです。
これにて2022年を締めくくりたいと思います。