初投稿:どうなっている?西側vs露
米露の動きが面白くなって来た。
連日の報道を見ると、あたかも明日か明後日ぐらいに欧州全域に戦争が広がる様に見えるのかもしれないが、一体全体どうなっているのかを極力冷静に見てみたい。とりあえず3部に分けて、現状を整理してみたい。まずは、所謂、露によるウクライナ侵略を煽る主要諸国の近況から:
米
共和党:トランプ前大統領が相変わらず強く、先日テキサスの集会でも5万人程と言われている大衆を集めた。そんなトランプ氏が代表する米共和党だが、未だに不正があったと言われる昨年の大統領選挙で降ろされたトランプのために闘った党員はほとんどいない。一方、同氏の2020年の出馬を反対した党員は多数いる。しかし2024年の大統領選挙でトランプに勝る程の人気を誇れる候補は未だいない模様だ。
民主党:数日前に、米最高裁リベラル派ブライヤー判事の退任が報道され始めた。これは昨年から一部で言われている、カマラ・ハリス副大統領を下ろし(最高裁判事に就任させ)、代わりに人気を集められる副大統領を任命し、後に何等かの理由でバイデン大統領を排除し、副大統領が大統領になるという流れと合致している様だ。選挙もせず大統領を代えることも可能なのは米国だ。しかし、これを11月に予定されている中間選挙まで実現できるかが問題だ。
しかし米国は、共和党対民主党ではなく、水面に出て来ない勢力・集団の争いで方向性が決まり、トランプを後押ししている勢力が現行政権を事実上支配している勢力を打倒できるかにかかってくるだろう。
英
ジョンソン首相が、コロナ関連規制を全て終了させると発表したのは本年1月の19日だった。その直後に、2020年のロックダウン時に自らパーティーを開いていたことに対する内部調査の結果が1月31日に公表され、大変な騒動になっている。なぜ今、このタイミングで騒がれるのも絶えない勢力争いの一環だろう。
加
数万台にのぼるドラック(フリーダム・コンボイ)がオッタワとその他複数地域の交通と序に物流を止めている。トラック運転手たちが求めているのは、コロナ・ワクチンの義務化等、政府のコロナ規制の撤廃だ。これを『カナダ人を代表し得ない、間違った考えを持つ極少数派(a ‘small fringe minority’ with ‘unacceptable views’)』と名付けていたトルドー首相は、トラックのコンボイがオッタワに入るや否や首都から姿を消し、数日後にはコロナ陽性につき在宅勤務をすると発表した。上述のフリーダム・コンボイは大衆の不満が爆発している様に見える(大部分はそうかもしれない)が、やはり後ろに誰か支援していないと成り立たない話しで、この辺の勢力争いもますます激化を象徴していると考えた方が無難だろう。
NATO(北大西洋条約機構)
独防衛相は、NATOと歩調合せながらもウクライナへの軍事支援は検討しないと断言した。理由を状態の更なる悪化を避けるためだと説明。仏のマクロン大統領は、独自で露との交渉を進め始めた。それもそのはず、AUKUSの二の舞になって欲しくないだろう。クロアチア大統領は、露とのコンフリクトが生じた場合はNATO脱退まで示唆し始めた。他にも色々と騒がしく、決して一枚岩になっているわけではない。
今日はここまで。次回は露の主張とその背景について考えてみたい。