休職・退職って本人の問題なの??【JTC退職時の上長への違和感】
『働くということ』という勅使河原真衣さんの著作を読んで、以前の勤め先を私が退職する際に覚えた違和感を思い出しました。本のエッセンスとともにお話します。
本で印象に残ったこと
今回の本で特に印象に残った要素は以下の3点です。
①働くことに「絶対解」なんてない
これまでの働く環境は、唯一の絶対解としての『正しさ』に振り回され、人を安易に『正しく評価』したつもりになっているのでは、という内容が印象的でした。
具体的に、労働環境におけるこれまでの唯一の絶対解としての『正しさ』とは、会社のために残業できるやつがエライだとか、転勤命令が出れば家族のことは後回しにして単身赴任してでも会社の命令に従うものだ、といった『アップデート出来ないオッサン』価値観に通ずるものだと解釈しました。
特に予定が無いなら会社の飲み会に来るべき、みたいな風潮も、世間にまん延するおかしな「正しさ」だよなぁと思いますね。
②「優秀な俺たちが選んでやる/育ててやる」勘違いオッサンへの警鐘
勅使河原さんは「優秀な人を俺たちが選んで採用する」という考え方はやめろと繰り返し述べています。
人には向き不向きの凸凹がありますし、選ぼうと意気込んでいる「俺たち」やらも本当に「優秀」なのか?、どんな軸で優秀と自称しているのかを読者に問いかけていて、「自称:俺優秀オッサン」を複数人、頭に浮かぶ私にはものすごく痛快でした。
③「俺のやり方」に固執するな
日本企業で管理職になる人の大半は、プレーヤーとして優秀と認められて管理職ポジションへ、というケースがほとんどだと思います。
勅使河原さんは、管理職のなかには自分と似たタイプや同じようなことができる人を評価し、そうでない人を「ダメなヤツ」とバッサリ切る、そんな悪質管理職に言及しています。
本曰く、彼らにはプレーヤー時代の「サクセスストーリー」があるため、管理職自身のサクセスストーリーに沿って同じことをやってれば成長・成功できると思考停止してしまい、タイプの違うメンバーへの対応が塩対応になったり、ハラスメントのような形で無理やり自分のやり方を押し付けようとします。
挙句の果てに、ハラスメントの結果、部下が潰れれば「ついてこれないアイツの問題」と、あくまで組織や管理職の自分の問題ではなく、「部下個人の問題」バッサリ切ってオサラバ、というわけです。
実は私も、この③と似た経験をしており、今回の本を読んだことで心に引っかかっていたものがうまく言語化されました。
③と似た経験から覚えた違和感
上記で述べた私の似た経験とは、研究職で勤めたメーカーを退職するときのお話です。
育休復帰後の上司Aとことごとく馬が合わず、私は体調を崩してしまい、休職の末にメーカーを退職しています。
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