ゲーム『ときメモ』から児童書『モモ』につながる2024年5月に出会った本
諸事情があって恋愛シミュレーションゲーム『ときめきメモリアル Girl's Side 4th Heart』を購入したが、とてもやばい。何がやばいかと言うと、時間が溶ける。
占いを見てはパラメーターを上げて、流行をキャッチしてはデートのためにオシャレして、男子の言動から推理して好感度の高い会話を選択する。脳が常時フル回転しているので、あっという間に時間が過ぎる。気付いたら日が暮れている。ときメモの男子たちはもしかしたら、「時間どろぼう」なのでは。
時間どろぼうと言えば、私は児童書の名作であるミヒャエル・エンデ作『モモ』を読んだことがない(なので、本当は「時間どろぼう」が何者なのか知らない)。会社の休憩時間に読むかと思い、早速購入した。
『ときメモ』から『モモ』へつながるので人生は不思議である。『モモ』は読み始めたばかりだが、「暴風ごっこと、ほんものの夕立」の章がとても好きだ。子どもの頃の遊びって、空想の先に豊かな世界を広げて、その世界観に浸りきって遊んでた気がする。大人になってもそんな風になれたらいいのに。
なんの話だ。本の話である。
2024年5月に読んだ本
鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。
本屋でタイトルに一目惚れして購入。鳥類にまつわる話をチャーミングに軽快に語るさまがとても面白い。ときおり挟む冗談やカルチャーな例えが、鳥類学をすごく身近にしてくれる。
個人的に好きなのは鳥類学者を志したエピソード。筆者は受動的だったというけれど、目の前のことをひとつずつ、誠意をもって歩んできたんだということがうかがえる。
すでに多くの人が言っている通り、タイトルに反して「本当に鳥が好きなんだなぁ」と思いながら読了。
2024年5月に出会ったマンガ
黄泉のツガイ 7巻
アサちゃんの「そういう普通の暮らしがしたい」という言葉が刺さる。大人の様々な思惑に巻き込まれて、戦わなければいけない兄妹の姿がせつない。と思いきや、最終ページで仕留める気満々なのにしびれる。荒川先生の描く兄妹(兄弟)はとても良い。
今日、駅で見た可愛い女の子。 3巻
平成を中心に当時の「エモ」を令和の現役女子(男子)高生を通して再度体験するマンガ。
今回はキッズブランド「エンジェルブルー」が登場。あのマスコットキャラクターの名前、ナカムラくんって言うんだ……。そんなバリバリの日本人の苗字を冠した名前なんだね……。
名前は知らなくても、そのイラストは小学生当時めちゃくちゃ見たよ。本作の主人公と同じ「え~元気してた?めっちゃ久しぶり~」という感情が沸き上がった。今も現役で活躍しているのつよつよすぎる……。
そのほかにも、「たまごっち」「ローラー消しゴム」などの懐かしの品が登場。エモいなぁ……。
女刑事と犯人の乙女ゲー転生 ~目標は攻略対象の中~ 3巻
とても美麗な絵柄が目の保養。ありがたい。
展開がちょっと早すぎるような……。それともここからが本番なのかしら……。魅力的なキャラたちなので、もっと掘り下げてもっと感情移入させてくれて良いんですよ……!
エクソシストを堕とせない
タイトルを見てなぜかラブコメかと思ったが、当時の自分をぶん殴ってやりたい。業が深い。マンガ自体の業が深い。
主人公の少年は最強のエクソシストで、その生い立ちから恋愛や性に嫌悪感と罪悪感を抱いている。そんな彼に与えられた新たな使命は、ひとりの少女を魔王サタンから守ること。己を律しようとしつつも少女の魅力に惹かれていく主人公だが、彼女はサタンが差し向けた悪魔ファムファタールで、彼を篭絡させる目的で近づいていたーー。
主人公、つらすぎるが過ぎないかい……?少女と恋に落ちることで救われると思いきや、その相手が悪魔だなんて逆に救いがなさすぎる。しかも、七つの大罪をあらわした悪魔がノータイムで次々と登場しては、主人公を襲う。恋愛や性について考え精神的に疲弊していく主人公。更に肉体的な負担も半端がない。慈悲はないんか?
作者は聖書に関する造詣が深く、引用される言葉が二重三重に突き刺さる。救いがない。八方ふさがりだ。
彼はどうすれば救済されるのだろうか。出口の見えない迷路をぐるぐる彷徨っている主人公が辛すぎて、読むのをためらうレベル。読むけど。読むんだけれども。
2024年5月に出会った映画
帰ってきたあぶない刑事
全人類見て。私は見終わった直後からスマホの検索履歴が「あぶ刑事」ばかりになった。
まとめる気のないまとめ
世の中は魅力的なものがあふれているんだなぁ。みつを。