【投資】いまインドが熱い!
こんにちは。FPひろき(@FP_Hiroki)です。
来年から始まる新NISA制度を前に、どこに投資していこうかを検討している人も多いはずです。
まず目にするのがS&P500やナスダック100をベンチマークとした米国株インデックス。
「米国株インデックスに投資をしておけば間違いない。」
と根強い論調がありますか、昨今それにもう一つ選択肢が加わった感すらあります。
それは"インド株インデックス”です。
とにかくいま、インド株への注目度が増すばかりのようで、投資系YouTuberなどがこぞって取り上げるまでになりました。
そこで本稿では、投資先としてのインドをどう評価するかについて解説していきます。
投資先としてのインド
いま投資先としてインドに熱い視線が注がれ続けているわけですが、それには理由があるはずです。
投資するにあたりそのメリットとデメリットを整理してみましょう。
インド株投資における期待
つい先日、中国を抜いて人口世界一となりました。
投資をする上で人口、特に生産性人口(労働力人口)の多い国は有望とされていることを考えますと、インドは非常に魅力的な市場であることがわかります。
またインドはモディ首相のもとで、課題でもあった産業構造改革に積極的に取り組んでおります。
以下は2020年9月11日のXポストです。
本来国家の成長は、一次産業から二次産業へ、そして三次産業へと産業の成熟度が順番に移行していきます。
ところがインドは二次産業を飛び越える形で三次産業が成長していきました。
その課題を克服する意味でも、外資系製造企業の国内誘致に躍起になっている側面があります。
中国リスクがいわれはじめた昨今、それに乗る形でインドへ進出する企業も増えてきたのは、インドにとって渡りに船だったともいえるでしょう。
企業にとっては安い労働力と労働水準の高さ、そしてなんといっても15億人が住むマーケット環境は、企業が進出する上でうってつけのタイミングだと思います。
インド株投資における不安点
成長が期待できるインド経済とはいえ、やはりそこは新興国です。
企業ガバナンスや商慣習なども完璧には確立しきれておらず、なかなかうまく機能しないこともあるようです。
わずかなことで財務改善を余儀なくされる企業体質も課題かもしれません。
上記のXポストはそれを物語っており、政策のかじ取りを一歩間違えたり、金融市場にわずかなひずみが生じようものなら、場合によってはそこから破綻していくリスクも抱えます。
それを踏まえますと、インド株投資をする上で大事になることは、やはり分散投資であると考えますがいかがでしょうか。
一方下記のXポスト。
不安点を記載してますがなんとも大雑把なもので的を得ない印象です。つい本音が出ましたが申し訳ありません。
不慮の事故や災害は何もインドだけのことではありません。
またインドにおけるコロナ対策は各国と一線を画してました。
ワクチン接種を推奨しなかったことが好影響となったかは定かではありませんが、その後のコロナ予防は接種を推進した国々よりも抑えられているという情報もあります。
このような大手製薬会社に不都合な点は、西側メディアのプロパガンダによって、あたかもインドがコロナで苦しんでいるという印象操作をしてきた経緯がありました。ところが実態はそんなことはなかったのです。
そんなインドに不安があるとすれば、2つでしょうか。
一つ目はやはり新興国ならでは政情不安や金融システムの脆弱さです。
先進国に金融不安や不景気が到来した場合、いの一番に資金を引き揚げられてしまう可能性が高く、金融マーケットも不安定になりがちです。
そうなると投資熱も下がっていくことも十分考えられます。
二つ目はインドに根強く残るカースト制度という身分階級制度の存在でしょうか。
これは人口が15億人いるにも関わらず、消費が隅々まで行きわたらない可能性のあるもので、高度経済成長期当時の日本のような一億総中流のようにはならないのではないか、という見方がでてきます。
このようにインド株など新興国投資をする際は、メリットとデメリットをしっかりと整理し、それを天秤にかけていく必要がありそうです。
インド株インデックスが熱い
そしてインド株投資熱に呼応するかのように各アセット会社も黙っていません。
インド株投資に目を向ける投資家も増え、手数料下げ競争に拍車が掛かってきました。
eMaxisSlimシリーズなどで見られた、手数料コストを下げる予兆も今後も期待できることから、投資先として米国株インデックス並みの注目度を集めて来そうです。
加速度的に勢いを増すBRICS諸国は世界経済の中心に
米国の衰退と入れ替わるかのようにBRICS諸国が勢いづいてきました。
今までの米ドル支配にNOを突きつけるかのように、利害が一致する国々が連携し、グローバルサウス経済圏を構築しようとしています。
BRICS諸国も来年1月からは5か国(イラン・サウジアラビア・エチオピア・UAE・エジプト)が加わります。
さらに加入申請している国々が数十か国にのぼり、G7の経済規模を軽く超えるに至っています。
BRICS通貨の発行の話題も出て来ていますが、それは先進国などの国際協調の観点から表に出していないだけだと思いますがいかがでしょうか(いま表に出したら戦争を仕掛けられかねない)。
まずはR5(西側諸国でいうSWIFT)と呼ばれる決済網構築を目指すようです。
また自国通貨決済も可能にし、基軸通貨の概念を捨て去ろうという動きも出て来ております。
ペトロダラー体制(石油を裏付けにした貨幣経済)で謳歌を誇ったさすがの米ドルの権威も落ちてくるのは明白なのではないか…。
これが私の見立てであります。現に下記のようなXポストも多く見るようになりました。
もしかしますとあと数年で、現在の米ドルを裏付けにした「ブレトンウッズ2」から金などのコモディティを裏付けにした「ブレトンウッズ3」への移行があるのかもしれません。
しかし一方で、米国寄りで極めて現実的でバランスの取れた発信に終始する大井幸子さんなどは、私の見立てとは反対の立場を取っておられます。
しかしこれでいいのです。
様々な分析をとおして自身の考えを持つ。
これは後悔しない投資をしていく上で非常に大事にものとなりえるからです。
いまある常識を常に疑い、新しい常識を探り出す。
まさにこの言葉を投資初心者の方々にお送りしたいと思います。
脱米ドルから自国通貨取引へ…もシナリオに入れる時代に
BRICS通貨が発行されないまでも、基軸通貨米ドルに代わって自国通貨取引が当たり前になる時代が到来するのでしょうか。
その点でBRICSは先んじているようにも思います。
この点においてもインド、中国そしてロシアが中心となると考えますがいかがでしょうか。
米国国内が内戦状態化して大混乱の最中、世界経済は大転換点を迎えていることに、どれだけの日本人個人投資家は気付いているのかが気になります。
もしこれを知らずして、
「米国株インデックスにさえ投資をしておけば間違いない」
と言い続けているのであれば、今までの常識を引きずり過ぎてはいないでしょうか。
いまの常識を軸に考えながらも、新たな常識を模索し続けることが、投資における成功の近道となります。
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