8歳の七五三〜自閉症の息子と念願の家族写真を〜
すっかり涼しくなり、秋めいてきたこの頃。お子様の成長を祝う七五三の季節が近づいてきました。参拝の日程の確認や衣装、写真撮影の手配など準備を進めているご家族も多い一方で、
「わが家は撮影できないかもしれない」
「うちの子は、うまく写真撮影できるか心配……」
など、様々なご事情で写真を諦めようとしているご家族もいらっしゃるかもしれません。
でも、どんなご家族にとっても七五三のお祝いは特別なこと。fotowaでは、あらゆるご家族にその家族らしい家族写真を届けるために様々な取り組みをしています。
その中の一つに「発達凸凹相談歓迎」アイコンの表示があります。今回はそのマークを見て、fotowaでの撮影を決めたご家族のお父さまにお話を伺いました。
「節目の行事の写真だけは撮りたい」8歳で撮影した七五三の記念写真
——fotowaで撮影した写真について教えてください。
8歳になる息子たちの七五三の記念写真を撮影しました。双子の兄弟なのですが、兄には自閉症と重度知的障害があります。本当は5歳の時に記念写真を撮りたかったのですが、なかなか撮影できる方法が見つからず……。でも、やっぱり節目の行事の写真だけは撮りたいなと思っていたんです。「これだけは撮ろう、これだけは撮ろう」という思いがずっと心の中にあり、今回8歳の誕生日を過ぎたタイミングで撮影しました。
——どうして、fotowaで撮影を依頼してくださったのですか?
1〜2歳の頃までは、写真スタジオで家族写真を撮影していたのですが、子どもの特性が出てくるとスタジオでは撮影が難しくなりました。落ち着くまで待とうと思って、様子を見ていたら、時間がどんどん過ぎていってしまいました。そんな時に、インターネットなどで色々調べているうちに、出張撮影を知り「うちも出張撮影でお願いするしかない!」と思って検索したんです。たしか「出張カメラマン 障がい児」と調べた記憶があります。すると、fotowaの「発達凸凹相談歓迎アイコン」がヒットしたので、依頼してみることにしました。
家族イベントでみんな揃った写真ははじめて
——お子さまのどのような特性が、スタジオでの撮影は難しいと感じられましたか?
「並んでね」「立っててね」などの指示が通らないことが一番心配でした。また、目線が合わないことや活発に動く多動な点も写真を撮るのが難しいポイントだと思います。動いていることが本人にとって落ち着く環境なので、短距離ダッシュのスプリントをずっと繰り返したり、くるくると回るのが大好きなんです。また、ゆらゆら揺れたりすることも好きです。動かずにいることが求められるスタジオでの撮影は難しいなと諦めていましたが、fotowaのフォトグラファーの大森さんに相談すると「慣れています!」との心強い一言を頂きました。
——これまで、家族写真や記念写真を撮影することはありましたか?
普段はスマートフォンで息子たちの写真を撮影しています。妻が撮影してくれていますね。
でも、家族みんなで、何かのイベントで撮影するのは初めてでした。息子たちは通っている保育園や学校が違うので、家族全員が写った卒園や入学写真なども撮影したことがなかったんです。
——fotowaでプロのフォトグラファーの撮影した写真はいかがでしたか?
写真のクオリティがスマホとは全然違うので驚きました。素人とは全然違う、プロの写真に感動しました。ポージングをした写真ではなく、双子の自然な姿をおさめるよう常にファインダーをのぞきながら、活発な子どもに付き合ってくれていい写真が残せました。日差しのある日の撮影でしたが、顔が暗くなることなく綺麗に編集頂き、家族一同大満足でした。納品枚数も多く、たくさん撮影してもらえてよかったです。
撮影当日までの道のり フォトグラファー選び〜前日の準備まで
——撮影当日までの道のりについて教えてください。
はい、順番にお話ししてしていきますね。
①フォトグラファー選びについて
fotowaで撮影場所や日付を指定し、フォトグラファーを検索すると何名か候補の方がでてきました。その中から「発達凸凹相談歓迎」のアイコンの有無を見て、ある程度候補を絞りました。なるべく子どもと接する経験がある方がいいと思っていたので、それぞれのプロフィール文やレビューにも目を通し、大森 光太郎 / Kotaro Omoriさんに依頼することを決めました。選んだ決め手は「NPO法人で子どもと関わる仕事をしていた」と書かれており、安心感があったからです。
②撮影前の打ち合わせ
当日の撮影について、事前にダイレクトメッセージの機能でフォトグラファーさんとやりとりをしました。子どもの特性についてや当日心配なことをお伝えしました。例えば、無発語で指示は通らないこと、慣れない和装で暑がって怒るかもしれないことなどです。また、難しい撮影になると思いましたので、「奇跡の1枚を期待するしかないかもしれないので、とにかく数を撮って欲しい」という要望についても、快く聞いていただけました。
③前日までに撮影場所を下見
撮影の前日には実際に撮影する神社へ私が下見にいきました。わが家の場合は、息子の特性を鑑みて好きなものや落ち着きそうなものがあるかどうかを確認しました。水が好きなので、最初に手水舎で手を洗ったり、水を触ると落ち着きそうだなと思いました。実際に当日は、息子本人がリラックスして撮影できたのでよかったです。もし、場所見知りするお子さんなら、何度か一緒に下見に行くのもいいかもしれませんね。
④いよいよ、撮影当日!
当日、親はドキドキしていましたが、息子たちが楽しそうにしていてよかったです。双子の弟は、フォトグラファーさんが用意してくれた小物の傘や刀を持って、兄の横でポーズをとっていました。こういう姿は8歳の今でないと見られないと思います。大森さんは、そういった自然な子どもの姿をしっかり押さえていてくれました。
実は、私は映像関係の仕事をしているので、最初は自分自身で動画を回そうかと思っていたのですが、親がてんてこまいになると思い辞めました。その判断は正しかったと思います。
妻は「自分たちは、子どもの機嫌を取ることだけに集中できるのがすごいよかった」と話していました。普段、親の僕たちが見ている自然体でわが子らしい可愛い写真を撮影してくれたのがとても嬉しく、本当に頼んでよかったと思いました。
⑤撮影を終えて
私たち家族は、息子の特性のこともあり、家族全員揃って何かをすることがあまりありませんでした。いつもは、息子たちそれぞれのペースで過ごせるように、妻と僕が別行動を取ることが多いんです。なので、家族4人揃って撮影できるこの日をみんな本当に楽しみにしていました。息子たちがのびのび楽しそうにしてくれたことが一番よかったです。弟は、撮影が終わったあと「またやりたい! 次の七五三はいつやるの?」と聞いていましたね。8歳なので、次の七五三はもうないですが、次は2分の1成人式などのタイミングで家族写真を撮れたらいいなと思っています。
撮影の成功で見えた未来「今後はもっと家族でいろんなことに挑戦したい」
——fotowaで出張撮影を経験して、ご家族に何か変化はありましたか?
今まで「家族で撮影したいけどどうしよう」「周りに迷惑をかけるのが怖い」など、不安に思っていたのですが、勇気を出して頼んでみると「こんなに簡単にできるんだ!」とわかったのが、今回の大きな収穫でした。親としては、これから子どもたちにいろんな経験をしてほしいと思っています。でも、今までは躊躇していることが多かった。親の方が怖いんですよね。子どもが何かを汚したり、壊したり、周りに迷惑かけたりしたらどうしよう……とか。でも、家族イベントや様々な経験を積むことで、子どもたちは成長するし、人や場所への恐怖感が徐々に薄れていきます。fotowaで七五三の記念写真が家族全員で取れたという、今回の成功体験を得て私たち家族にも、どんどんできることが増えるかもしれないと思いました。
これまで、家族旅行にはほぼいけていないのですが、妻とも「いつか沖縄にも行けるかもね」と話しました。家族旅行が次の目標ですね。
撮影したフォトグラファー
大森 光太郎 / Kotaro Omoriさん
写真の力で広がる世界
家族写真のサービスであるfotowaが、様々な事情を抱えているご家族のお役立てることはとても限定的で微力かもしれません。それでも、fotowaの取り組みがあったからこそ、幸せになる家族がいました。写真が子どもたちの世界を広げ家族の力になると信じて、fotowaはこれからもサービスを提供していきます。
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何度でも見返したくなる写真を、
あなたに、子どもに、家族に。「fotowa」
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