見出し画像

肘関節の機能解剖学と臨床評価

🔻臨床WEBサービス「forPT ONLINE」無料体験実施中!🔻

肘関節の解剖学

肘関節の骨と関節

肘関節は、上腕骨橈骨尺骨の3つの骨で構成されます。

肘関節には、上腕骨と橈骨で構成される腕橈関節、上腕骨と尺骨との間で構成される腕尺関節、尺骨と橈骨の間で構成される近位橈尺関節(または上橈尺関節)があります(図1)。

図1 肘関節の骨と関節構造
(右上肢前面)

腕橈関節は、上腕骨小頭(球状)と橈骨頭窩(窪み)の間にあり球関節*となっています。ただし、橈骨の近位端は橈骨輪状靭帯が取り巻き¹⁾、実際に起こる関節運動は屈曲伸展とされています²⁾。

腕尺関節は、上腕骨滑車(凸)と尺骨滑車切痕(凹)の間にあり蝶番関節*(一軸性)となっています。関節運動は、屈曲伸展になります。
関節の適合性が高く、屈曲および伸展の最終域では、関節窩にはまり込むことで側方安定性が高くなります³⁾。

近位橈尺関節は、近位の橈骨と尺骨の間にあり車軸関節*となっています。前腕の回内・回外運動を担います。

✳︎補足:滑膜関節の種類(図2)

図2 滑膜関節の種類(+顆状関節もあり)
4)より画像引用一部改変

肘関節の靭帯

肘関節の靭帯は、内側と外側で分けられます。

肘関節の内側には、内側側副靱帯(前斜走繊維、横走繊維、後斜走繊維)が存在し、肘関節外反ストレスを制動します(図3)。

図3 肘関節内側を制動する靭帯(内側側副靱帯) 
(右上肢内側)

このうち、前斜走繊維がもっとも強靭で外反ストレスに対する制動力に寄与する¹⁾⁵⁾とされています。  

肘関節の外側には、外側側副靱帯(橈側側副靭帯、外側尺側側副靭帯)および橈骨輪状靭帯が存在し、肘関節内反ストレスを制動します(図4)。

図4 肘関節外側を制動する靭帯 
(右上肢外側)

このうち、特に外側尺側側副靭帯が後外側回旋不安定性に関与する¹⁾⁶⁾とされています。

肘関節の筋肉と作用

肘前面の筋肉(右上肢)

肘後面および外側面の筋肉(右上肢)

肘関節屈曲に作用する主要な筋肉には、上腕二頭筋上腕筋腕橈骨筋が挙げられます。

肘関節伸展に作用する主要な筋肉には、上腕三頭筋および肘筋が挙げられます。

前腕回内に作用する主要な筋肉には、円回内筋方形回内筋橈側手根屈筋、腕橈骨筋(回外位)が挙げられます。

前腕回外に作用する主要な筋肉には、回外筋上腕二頭筋腕橈骨筋(回内位)が挙げられます。

腕橈骨筋は、前腕回外位では回内作用前腕回内位では回外作用を有するのが特徴の筋肉です。

肘関節の関節包に付着する筋肉

【上腕筋と肘関節前方関節包の連続性】⁷⁾

ここから先は

9,569字 / 33画像

月額はnote1冊の購入価格以下です。そのため、今月追加分のnoteを読みたい方や、今後の新しいnoteもすべて読んでみたい方は定期購読がお得です。 ※タイトルに【サブスク】がつくnoteは登録後いつでもお読みいただけます。 ※購読月より以前のnoteは別途購入が必要なものもあります(値段がついている記事は別途購入が必要)。

月1回以上配信されるnoteを購読開始以降のすべてお読みできるマガジンです。 セラピストが安心して学べるサポートプランです。 ※タイトルに…

▼こんな方にオススメ▼ ✅臨床に関する理学療法の知識をとことん学びたい ✅運動器を中心に機能解剖学から評価、アプローチ、運動療法までをしっかり学びたい ✅とにかくセラピストとして成長したい ※毎月ランチ約1回分🍴の価格でPT、OTの成長に繋がる情報をお届けします。

臨床に役立つ内容をとことん学べるforPTの最強プランです。毎月2本以上の記事が更新されます。ご登録直後からマガジン内の記事をいつでも全て…

▼こんな方にオススメ▼ ✅理学療法士の臨床に役立つ知識と技術を学びたい ✅セラピストとして日々成長していきたい ✅情報発信力を身につけてブログやnote、SNSで活動していきたい ✅情報発信力を身につけて個人で収入を得られるようになりたい

【初月無料】”臨床に役立つ知識と技術”、さらにはforPT流の”収益化に繋げる情報発信力”を学べるオンライン発信系セラピスト向けのプランで…

サポートいただいた分は、セラピストの活躍の場を創ることに還元させていただきます。よろしくお願いします。