つれづれ小説エッセイ ~情景描写③~
んで。ものすごくものすごく具体的には何に注意を払うか、である。
情景描写①のnoteでこまごまとした技法に関しては述べたが、さらに踏み込んで、自分が描写をするときに何をやっているか振り返ってみる。
拙作『蟷螂と極楽鳥』において私は、1994年に解体された香港の九龍城を題材にした小説を書いた。
九龍城というのは、ちょっとニッチでカルト的な人気のある違法高層建築群・スラム街のことだ。一部の界隈にとってはロマンの塊であり、九龍城を題材にした作品はチラホラ見かける。