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<なつみの本紹> #8 ごきげんな散歩道/森沢明夫

内容 

 春陽堂書店オウンドメディアでの人気連載「森沢明夫のごきげんな散歩道」全40回の書籍化!書き下ろしあり。ひとりで近所を歩き回りながらふと頭に浮かんだこと、解放されたもやもや、小さくもたのしい発見が綴られたエッセイ。各話写真付き。

感想

 森沢明夫さんのエッセイはあおぞらビールとゆうやけビールを読んだことがありますが、どちらも吹き出してしまうくらい面白くて、でもそれだけじゃなくて、生きる上で大切なことも教えてくれます。この本のタイトルを見た時から、楽しみで仕方ありませんでした。なぜなら、僕は散歩が好きだからです。森沢先生が散歩をしながら見ている景色や考えていることがはっきりと伝わってきます。でも、その真似をするのではなく、それを自分の一部として感性に取り込みたいと思います。ぜひ森沢ワールドに足を踏み入れてみてください!

グッとワード

 そういえば以前、小説にも書きましたけど、目に見えるモノ(物質)は、シェアすると自分の分が減るけれど、目に見えないモノ(感情など)は、シェアするとむしろ増えるんですよね。

 これってSNSの本質を捉えていると思っていて、そのためにSNSは存在していると思います。自分の考えていること、自分が感じたことを簡単に文章や写真でお裾分けできるってなんだか素敵だなと思います。僕も自分の考えだったり、体験したことをみんなに共有したくてnoteを始めました。SNSを通して、たくさんのみんなの幸せを吸収して素敵な人間になりたいと思います。


 ぼくは前々から思っています。
 言葉とタンポポは似ているなぁって。
 タンポポが命をつなぐ綿毛(種)を風に乗せて飛ばせるように、ぼくらは「言葉」を飛ばすことができるからです。
 「言葉」は、口伝はもちろん、書物になったり、インターネットを介したりして、世界のどこへでも飛んで行き、拡散される可能性を秘めています。そして、その「言葉」と出会った人に、大なり小なり影響を与えます。
影響を与えるということは、つまり、「言葉=エネルギー」なんですよね。使い方ひとつで、自分や他人の人生をも変えてしまう可能性がある、いわば   「飛ばせるエネルギー」です。
 そう思いと、なんだか言葉って魔法みたいですし、言葉を使えるぼくらは、ちょっとした魔法使いなのかもしれません。

 言葉は自分や他人の人生をも変えてしまうとありますが、その感覚が僕にはすごくよくわかります。だって森沢明夫先生の言葉が僕の人生を変えてしまったのですから。言葉ひとつひとつから溢れてくる、森沢先生の生き様だったり考えが伝わってきて、自分もこんな大人になりたいと強く思うようになりました。森沢先生が今の僕をつくったといっても過言ではありません。中学生の時に出会えて本当に良かったと思うし、出会えたことが僕の人生の1番の財産です。


 人間という生き物は「形」に限らず、色彩、音、感触、味、匂いなどに感動できる、という才能を天から授かっています。そして、ぼくは、「人生の価値を決めるのは、手に入れた財産の多さではなくて、味わった感情の質と量である」と思っているタイプです。
 ということは、五感を総動員して楽しめる「散歩」は、ぼくの人生の価値と直結する最高の趣味なのかもしれません。
 歩いて、
 出会って、
 心を動かして、
 その瞬間の感情を丁寧に味わう。
 そういう散歩を生涯続けていきたいな、と思います。

 すごく素敵なことが書かれていますよね。人生の価値を決めるのは味わった感情の質と量ですって。そんなことを言える大人になりたいとつくづく思います。ぼくはまだ20歳です。これから先はまだまだ長いので、人生を通してたくさんの感情と出会って豊かな人間になりたいと思います。

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