「お客様の要望・意見をどこまで受け入れるか」問題を考える
こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
自分の独自の世界観、オリジナリティで勝負するハンドメイドの世界ですが、時として、自分のブランドターゲットやお客様から、作品に対するコメントや意見、要望が入るものです。
その意見や要望が、今まで自分のブランドや商品を気に入ってくれているリピーターさんや優良顧客からだったりすると、なおさら気になるでしょう。
いわゆる、「お客様の要望・意見をどこまで受け入れるか」問題です。
月商100万円超の人気ハンドメイド作家にして、数々のハンドメイドクリエイーターを輩出してきたbon bon cherryハイジさんは、新刊『「ハンドメイド」で稼ぎたくなったら読む本』の中で、「どこまで受け入れればいいのか」について詳しく解説しています。今回は、該当箇所を一部編集して公開します。
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お客様が言う「もっと大きかったら買うのに」「色違いがあったら欲しいのに」を聞くことができたら、そのまま商品化すればいいのでしょうか?
答えはNOです。理由は、お客様は必ずしも本音を語らないし、お客様自身、本当に欲しいものがわかっていないことはよくあることだからです。店頭やコメントで、理由をつけて買わないのは、断る口実が欲しいだけかもしれませんし、単にあなたとコミュニケーションを取りたいだけかもしれません。
そして何より重視すべきは、【消費者はクリエイターではない】ということ。
多くの人間は商品開発をしないし、自腹で物作りをして売ることがありません。デザインを勉強していなければ、マーケティングについても知らないのです。
ただ漠然と「もっとかわいい子供服が欲しい」「もっとすてきなアクセサリーが欲しい」と考えているにすぎません。よくて「ピアノの発表会に着せるかわいい服が欲しい」「オフィスでも浮かない小さいアクセサリーが欲しい」程度です。
そして、これ以上細かくお客様の希望を聞いていくと……、完全オーダーメイドのようになります。
それは、時間がかかる上に金額的に満足できないので、遅かれ早かれ、あなたのブランドでそれらを作る意味があるのかどうか疑問に思うときがきます。あなたはただお客様の希望をかなえる技術者になってしまい、あなたのブランドコンセプトがまったく反映されないものができあがる危険があるからです。
このことを避け、本当のウォンツを知るには、とにかく数です。
データ化できるほどお客様の声を集めることでリスクを小さくすることができます。
それらを踏まえた上で、ここから先、ハンドメイド作家、クリエイターの進む道は2つに分かれます。
メーカーをマネて量産できるのなら、徹底的に消費者ニーズに寄せて商品をコマーシャルし、薄利多売を狙う売り方もできます。ただし、消費者ニーズに寄りすぎるきらいがあるので、ブランドの姿勢としてどうなのかをよく考えて取り組むことをおすすめします。
また、規模によっては「1クリエイター」ではなく、「メーカー」と認知されますので、ハンドメイド、クリエイターの手作りを売りにしたい場合は注意が必要です。
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いかがでしたか?
売れっ子ハンドメイド作家、ハイジさんの新刊『「ハンドメイド」で稼ぎたくなったら読む本』では、自身が売れっ子作家であり、そのノウハウを同業者にコンサルティングしているという徹底的に現場主義だからこそ言えること、伝えられることを余すことなく公開しています。「ここまで書いちゃっていいの?」と思えるぐらい徹底的に「自分のハンドメイド作品をどのように売っていくか」にコミットした思考法&実践法を凝縮して解説をしています。趣味レベルを超えたい、副業として、本業として、本気でハンドメイド作家として稼ぎたいと思ったら、必ずお役立ていただける内容が満載です。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
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