フォレスト出版編集部の寺崎です。
今日は目下「積ん読」状態で、今週末&平日の仕事の合間を見て読むつもりの3冊のうちの1冊をご紹介します。
いまのウクライナ情勢を考えるにあたって注文した『ウクライナ人だから気づいた日本の危機』(グレゴリー・アンドリー著・育鵬社刊)です。
ウクライナ情勢を考える云々よりもっと正確に言うと「ロシアのウクライナ侵攻は日本にとって対岸の火事ではないのではないか!?」という危惧から手にした1冊です。
その「危惧」はまさしく当たっていました。
この本は通常の書店流通にはなく、kindleかプリント・オン・デマンド(POD)でしか読めません。たまたま目にしたアマゾンのレビューがすごくアツかったので、さっそくPODで取り寄せてみました。
著者はテレビでたびたびコメントを寄せる識者として知られるグレンコ・アンドリーさんです。
これがですね、なかなか「はじめに」からぐいぐいと強いドライブ感で危機感をあおる感じでして、論より証拠ということで、「はじめに」を一部抜粋して紹介します。
さて、この記事をご覧のみなさんも考えてみてください。
私は悲しいかな「日本」のことかな・・・と思いました。
ところがどっこい。
戦後、ずーっと「平和ボケ」と呼ばれ続けた我々日本人ですが、この本を読むと「国際社会のなかのお人よしの日本人」である自分を実感せざるをえません。
この本では、ウクライナで実際にこれまで何が起こったのか、歴史的経緯を踏まえて解説されています。日本人がウクライナと同じような悲劇を繰り返さないための具体的提案がなされていて、とても参考になる内容です。
ちなみに日本人の感覚からすると戦争は今年起こったと感じますが、すでにウクライナでは「戦争」は数年前から始まっており、実際にこの本の元となる書籍は2019年6月に同じタイトルで発売されています。
おそらく2019年の段階では、誰もウクライナ問題に関心を抱いていなかったので、売れずに絶版状態になったものと想像されます。それを、kindle、PODでふたたび再販売したのでしょう。こういう売り方、これからはアリですね。
『ウクライナ人だから気づいた日本の危機』もくじ
第1章 ロシアにダマされっぱなしの日本
第2章 ウクライナ侵略に成功したロシアのハイブリッド戦争
第3章 国家を死に至らしめる14の「政治的な病」
第4章 ウクライナはこうして共産主義を排除した
第5章 ウクライナ人に日本の諸問題はどう映るか
終章 日本こそ次の世界のリーダーになるべき
ちなみに積ん読している残りの2冊は、小泉悠『現代ロシアの軍事戦略』、小室直樹『日本人のための憲法原論』ですが、こちらはまた後日改めてご紹介したいと思います。