人生で一番大切なことに気付かせてくれる本
こんにちは。フォレスト出版・編集部の美馬です。
本日も、新刊『私をやめたい。でも今日くらいは笑ってみる』について、本書から、一部抜粋・改編してご紹介していきます。
▼前回の投稿はこちらから。
あなたの世界に、あなたはいるのか?
朝一番にやること、スマホを開いてSNSをチェック。目に付く人、モノ、コト、片っぱしからイイネを連打。気になる人、モノ、コトにはコメントも忘れずに、数分後にはイイネやコメントも返ってくる。
「今日は何人?」
「いくつにイイネをした?」
「今日の友だちは何人?」
「こんにちは、名前も知らない人。名前がないのは私も同じ?」
「あれ、私って誰?」
と、なってはいないでしょうか?
「ねえ、あなたは、そんなふうに思って生きて、死んでいくつもり?」
著者の蔡康永(ツァイ・カンエイ)氏は、仕事の関係で、これまで数多くのさまざまな人たちをインタビューしてきて、ある時、一つの共通点を見つけたと言います。
それは、みんな「自分らしく生きたい」と思っている、ということ。だから、あなたにも聞いてみたい。
「本当に自分を生きている?」
「自分らしく生きたいと思っているんじゃない?」
ってね。ネットの中や、画面の向こうに存在する不特定多数のハンドルネームは知っていても、本当の名前を知らない人たちに合わせて笑っている日々。楽しいけれど、薄っぺらな日々。
だんだんと自分が蝕むしばまれて、本当の自分を忘れてしまう。イイネやコメントは忘れないのに、自分を忘れて、やがて人生にも絶望してしまう。
「私、今までどうやって生きてきたんだっけ? どうやって生きていけばいいの?」
ってなっていないでしょうか?
あなたを惑わすピントのずれた言葉
自分がどんな人間で、どんなふうに生きたいと思っているのか、わからないなんて、悲しすぎますよね。ここで、うっかり罠にはまってしまいそうなピントのずれた言葉を、3つご紹介。
「お誕生日おめでとう。あなたの毎日がよろこびに満ちたものでありますように」
とても素敵な言葉だし、他人があなたの幸せを願うなんて、優しさに満ち溢あふれていそう。でもあなたは、今、不幸なのかな? これって、お腹いっぱいだって言っているのに、「世界一美味しいものだから、このパンケーキもタピオカもケーキも毎日全部食べてね」と押し付けられているみたいじゃない?
「『死ぬ』だなんてこと、軽々しく言うのはやめて。悲観的よ」
心配してくれるのはありがたいけれど、これこそ軽々しく言われるとちょっと困ってしまわないかな。人はみな死ぬのに、どうして死をタブー視するんだろう? 死を避けられる人はいないよね。「軽々しく言う」と決め付けているけれど、軽々しく言うことで、つらさを軽減しようとしているかもしれないのに、ますます悲観的になってしまいそう。
「またテストで一番だったのね、いい子ね!」
褒められた、うれしい! 有頂天になってしまいそうだけど、これも人を混乱させてしまう言葉って、知ってた? だって、クラスで一番はたった一人でしょう。二番だって、ビリの子だって、クラス全員をそれぞれ褒めてあげてもいいと思わない? なによりも、「いい子」という基準で褒めると、相手にとっての「いい子」をつねに演じてしまいそうになるよね。相手の言うことを聞くのが重要なんだって、子どもに勘違いさせる言葉だと思うんだ。
あなたらしく生きるための方法
「なんだか嫌だなぁ、蔡さんってイジワル」って思ったでしょうか?
でも、わざとこうしてあげ足をとっていると言います。じつは、私たちの周りにはピントのずれた言葉が溢れているんです。
こうした言葉を、いつのまにか無意識に、自分の中に異物として取り込んでしまっているんだけど、あげ足をとると、この異物に気が付いて、取り除くことができるようになると言います。
だから、誰でも「あげ足をとる練習」をしてほしい。わかりやすく言い換えれば、「ツッコミを入れる練習」でしょうか。
あなたの心には、あなたの心のルールがある。何が赤信号で何が青信号なのか、完全オリジナルのマイルール。人生という道を心地よく通行していくための、あなただけのマイルールに気付くことができたら、どんなに満足感があって、毎日が「エモい!」ってなるでしょうか。
そう、エモい。エモはエモーショナル。著者がこの本で伝えたいのは、「エモーショナル・インテリジェンス」について。別名「EQ」。
EQは、心の知能指数と訳されているけれど、彼は単純に、「のびのび自分らしく心地よく生きる知恵」ということでいいと言っています。EQが高くなると、多くの人が共に暮らすこの世界で、のびのび自分らしく生きられるようになると言います。
人生における一番大切なことに気付かせてくれる力
「のびのびと自分らしく心地よく生きる」。そのために必要なのは、「物事を偏かたよりなくありのままに認識すること」。ひとことで言えば、「見る力をつける」ということ。
見る力がつくと、心の器が広がるし、柔軟にもなる。すると、一番大切なことにフォーカスしていられて、気にする必要のないことに振り回されなくなります。
著者も人生の途中だし、練習の毎日。一歩一歩味わいながら、慌てずにのんびり楽しんでいるところだと言います。あなたがこの本と一緒に、はじめの一歩を踏み出してくれると、とてもうれしく思います。
あなたはあなたの世界で、唯一の主人公。競争はおろか、張り合う必要もありません。
「人生はこの一度きり。生まれ変われるなんて保証はない」
さあ、上を向いて。それぞれ思い切り、自由自在に大空を羽ばたいて行けたら良いな、と思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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