見出し画像

あの人“だけ”が成功する理由なんてない

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
先日のnoteでお伝えした【他人の「才能」をトレースする方法】

詳しくは、2月10日に発売された新刊『あの人の「才能」をトレースする技術』に書かれているのですが、そもそも、
 
なぜ他人の才能をトレースすることが可能なのか?
 
という疑問を思い浮かべる人は少なくないでしょう。
 
その疑問に対して、著者の森貞仁(もり・さだまさ)さんは、次のような根幹的な信念を持っています。
 
あの人“だけ”が成功する理由なんてない――。
 
そう言われると、「たしかにそうだよな」と思う人も少なくないのではないでしょうか。今、成功者と言われている人も、最初から成功者だったわけではありません。かつては、私たちと同じくごく普通の人間として、時にはもがき苦しみ、うろたえ、自信もなく、怒られ、勝負に負け、失敗し、涙したこともあるわけです。そんな過去があって、今があります。
 
あの人だって、私たちと同じ人間です。同じ人間ができたことが、私たちにできないわけがない。あの人“だけ”が成功する理由なんて、誰一人として言い切れないし、証明もできないでしょう。
 
だからこそ、誰でも成功できる可能性を秘めている。才能だって、正しいやり方と考え方でしっかり実践すれば、トレース可能なわけです。前回のnote記事でも紹介しましたが、著者の森さんが新刊の中で紹介している次の5つの力を磨いていけば、再現性の高い「才能のトレース」ができるわけです。
 
①観察する力
②分析する力
③真似する力
④拡大する力
⑤つながる力
 
これらの5つの力を具体的にどのように磨いていけばいいのか。トレースしていけばいいのか。
 
今回は、その重要エッセンスをまとめた新刊『あの人の「才能」をトレースする技術』の中から、このnoteで特別に、同書「序章」を全文公開します。

あの人〝だけ〟が成功する理由なんてない

「お金を稼ぐ方法」は、誰でも知ることができる

 世の中には、「成功者」と呼ばれる人がたくさんいます。彼らの姿は特別な存在のように感じますが、そんなことはありません。
 論理的に考えて、彼ら〝だけ〟が成功する理由なんてありません。もちろん、中には持って生まれた才能のようなもので突き抜けてしまう人もいますが、ごく少数です。
 また、「成功」という言葉には、大企業の社長になったり、画期的なイノベーションを起こしたり、というイメージもあるでしょう。大富豪になろうというのであれば、確かにそうしたことも必要でしょう。
 しかし、自分とその周囲が不自由のない暮らしを手に入れる程度の成功であれば、誰でも達成することができます。
 成功への攻略法は、必ず存在します。
 起業のノウハウやフリーランスでの稼ぎ方、副業から始められるビジネスなど、今はネットで検索するだけでも山ほどの情報を仕入れることができます。もちろん、質の良し悪しはありますが、中には有料でもおかしくないような内容もあります。
 またお金を払えば、オンラインサロンやオンラインスクール、リアルの場でも、書籍やセミナーなどでさらに詳しい情報を手に入れることができます。
 このように、あらゆる方向から「お金を稼ぐ方法」を知ることはできる時代です。成功者がいて、そこに行きつくための方法が半分しか開示されていないのなら、やり方がわからないかもしれない。しかし、ビジネスの手法そのものは、ほとんど開放されていると言えます。であれば、それを真似るだけです。
 
 ビジネスとして考えると難しく思えますが、何も特別なことではありません。
 高校受験や大学受験を思い出してみてください。やみくもに勉強するわけではなく、過去の入試問題などを分析して、必要な知識を覚えていたはずです。子供の頃に遊んだテレビゲームでも同じ。魔王を倒せるなんて想像もできないようなレベルでスタートするけれど、ちゃんと攻略法は用意されている。それに沿って進んでいけば、必ずクリアできるわけです。

なぜうまくいく人といかない人がいるのか

 どんなことにも攻略法がある。なのに、ビジネスがうまくいく人といかない人がいる。これは事実です。
 ではなぜ、結果が分かれてしまうのでしょうか。
 一代にして大企業を築いたり、それを長年継続したりするためには、人並み外れた能力が必要でしょう。運も影響してきます。
 しかし、小規模でのビジネスの場合、うまくいかないのには、別に原因があります。
 
 1つは、攻略法自体を知らないからです。
 誰でも普段から、書店やネット、電車の中吊り広告、いろいろなところで情報の入り口を目にしているはずです。ここまでは、成功者もそうでない人も同じ。
 しかし、「自分がこれを攻略する」と考えていない人は、情報が目に入っても無意識にスルーしてしまいます。あるいは、なんとなく気になって本を手に取ってみるけれど、パラパラと見るだけで終わってしまう。
 うまくいかない原因のもう1つは、攻略法を知っていても、やらないからです。
 本を買って、読んでみた。そしてそこに書かれていることを、実践するかどうかです。情報を仕入れたところがスタートで、行動に移らなければ何も変わらないのに、知っただけで満足してしまう人が多い。それを超えて動き出すことができたとしても、結果が出るまで継続できなければいけません。
 逆に言えば、攻略法を知って、継続さえできれば必ず成功するわけです。ただ、そうはいっても、やはり動けない人、継続できない人のほうが多いものです。
 だからこそ、チャンスがあります。動けない人ばかりの中で自分だけが実践できれば、それだけで差別化できます。
 効率的な成功への攻略法や、行動を継続するための考え方について、具体的には本書を通してお話ししていきます。
 まずは、成功とは限られた人にだけ許されたものではないことを知る。ここがスタートです。

成功確率を最大限に高める

「考えるより行動が先!」の危険性

 本書のノウハウの目的は、ビジネスの成功確率を上げること。これに尽きます。
 自分の人生を変えたいと願っていて、新しい選択肢を知った。すると多くの人は、やみくもにスタートを切ってしまいます。
「考えるより行動が先!」
 といった、最近の自己啓発的なコンテンツにありがちなメッセージも聞こえてきます。
 そのまま、ゴールにたどり着くまでにどんな過程があって、それぞれのステップがどれくらいの難易度なのか、そこでどんなことが起こるのかをしっかり知らないままにスタートしてしまう││。それは、とてもナンセンスです。
 スタートを切るときには、みんなポジティブです。だから、成功している人の姿は目に入りますが、失敗している人のことを見ようともしません。
 その道で成功している人が、100人いるかもしれない。しかしその裏には、失敗している人が1000人いるかもしれない。今から自分がやろうとしていることが、とても成功確率の低いことかもしれないわけです。
 みんな失敗したくはないはずなのに、自分の願いと矛盾することをしてしまいます。
 例えば、家電製品を購入するなら、店舗に行く前に事前に価格差を下調べして、損をすることがないように準備するはずです。しかし、仕事のやり方を変える、別の仕事を始めるとなると、「考える前に動け」とスタートしてしまう。
「人生を変えるために動き出す!」と決断すれば、それだけでうまくいくと考えてしまうのかもしれません。
 しかし、そんなことはあり得ません。決断の先に、どれだけ成功確率の高い道筋を描くかがすべてです。

ビジネスはギャンブルではない

 もちろん、準備が大事だとはいえ、どれだけ準備しても、必ず成功するとは限りません。特に転職や独立・起業となると、不安定な道だと考える人も多いでしょう。
 しかし、ビジネスはギャンブルではありません。より安全な道を選ぶこともできるし、不利だと思われる選択肢を選ぶ場合でも、その条件の中で成功確率を最大限に高めることはできます。
 ビジネスである以上、不安要素があるのは事実です。
 例えば、私は今、SNSを使って副業や起業の情報を発信することで、億以上の売上をつくっているのですが、起業するまではSNS発信の経験がありませんでした。
むしろ苦手意識がありました。できないことではないとは思うけれど、慣れていないので時間がかかるでしょう。当初の見込みよりも、長い時間が必要かもしれません。すると、全体の行動計画もズレていきます。
 また、私と同じタイミングで同じようなビジネスモデルに新規参入しようという人もいて、競争関係になることが予想できました。
 そもそも、事前にどれだけ予想しても、現実には何が起こるかわかりません。
 そうとらえると、不利にも思えるけれど、私は危ないとは考えませんでした。それは「なせばなる!」といった精神論ではなく、論理的な分析と計算があったからです。
 起業当初は、最初に自分がやろうと思ったビジネスの形態を見ても、どのように成功へと進んでいけるのかわかりませんでした。その状態のままスタートを切っていたとしたら、確実に失敗していたはずです。
 そこから本書でお話しするような考え方で、観察や分析を徹底的にしました。その結果、起業の成功確率は85〜90パーセントだと判断しました。
 その根拠はいろいろありますが、大きかったのは、自分がやろうと思ったビジネスやその中心として動いている人を分析して、「これは自分にはできないな」と思う部分がほとんどなかったことです。
 これは、私の能力が高いということではなく、分析の結果です。
 ビジネスを構築する要素を細かく分けて、そのときどきで何をするかを知っていく。どんなに大きなビジネスも、その日そのときの行動はシンプルです。そこまで考えたときに、自分のできないことはなかったわけです。
 世の中のすべてのことには、必ず因果関係がある――。
 それさえわかれば、攻略できます。成功は、誰にでもトレース可能です。
「考える前に動け!」という考え方は間違いではありません。考えているだけでは現実は変わりませんから。どこかで必ず行動に出なければいけないし、それが早いほうがいいのも事実です。
 しかし、「やみくもに動くこと」と「効率的な道を探すこと」では、まったく違う結果が待っています。ここをはき違えないようにしてください。

意図的に自分を成長させていく

成功者との間にかかる雲

 自分の人生に満足できていない人、現実を変えたいと思っている人にとって、「成功者」は見上げる位置にいます。自分のいる場所より、はるかに高い場所。
 両者の間には、いつも雲がかかっています。見上げている人は、雲の上に星が輝いていることは知っています。でも、自分の目には見えません。見えないから、リアルに感じることができません。
 リアルに感じることのできないまま、ずっと見上げています。
「俺はここで終わる男じゃない」「私もいつかあそこに行くんだ」
 とはいうけれど、具体的に何をどうすればいいのかわからない。毎日の仕事はそれなりに忙しいから、なんとなく「自分は頑張っている」という気持ちにもなります。
 そして、そのまま時間だけが過ぎていきます。「成功したいな」「人生を変えたいな」と思っていても、年齢を重ねるにつれて、だんだんと現実が見えてくる。すると、次第に自分が主役になることをあきらめてしまいます。
 私も、以前はその一人でした。
30歳になるまで会社員として働いていたけれど、未来は見えませんでした。やらなければいけない仕事を頑張っていただけで、未来へ向けた行動はしていませんでした。
 ぼんやりと「年収1000万円くらいになれるといいな」とは考えていたけれど、どうすればそこにたどり着くのかを知ろうとしていませんでした。こうした姿勢では、当然、高いところへは上っていけません。
 雲の中へ続く階段をどう上っていけばいいかを知り、実際に一段一段、上っていく。その繰り返ししか、雲の上へとたどり着く方法はありません。なにか特殊なやり方で、一足飛びに、雲の上にたどり着く方法なんて存在しません。
 雲の上にいる成功者も、やってきた一つひとつの過程は小さなことです。自分ができることを積み重ねてきた結果、気づけば今の場所にいるのです。

時間を有効活用する

「人は平等に生まれてくる」という言葉を、素直に受け入れられる人は少ないでしょう。家庭の経済状況や持って生まれた才能のようなもの、あるいは容姿や性格など、どんな人でも必ず、「自分が持っていなくて、人が持っているもの」をうらやむ気持ちになることがあるものです。
 しかし、人に与えられる「時間」は同じです。
 1日24時間、1年365日。これは絶対に変わりません。時間をどう使うかが、成功者とそうでない人たちとを分ける大きな要素になります。
 時間を有効に使うためには、早く行動を開始することです。本書ではビジネスの成功確率を上げるための考え方をお伝えすることを目的に、準備段階について大きく紙幅を割いていますが、実際の時間軸で言えば、準備はほんの一瞬です。
 しっかりと考えたうえで、すぐに行動する。そして、スタートしてからも、最大限の行動量で少しでも早く進んでいくことが成功確率を上げていきます。

一つひとつの行動に目的を持つ

 行動のスピードと合わせて大事なのが、すべての行動に「目的」を持つこと。それが、未来の自分をつくることになります。
 例えば、小学校や中学校の勉強です。やっていること自体に、正直あまり意味はないかもしれません。因数分解なんて、大人になってから使わないですよね。
 しかしもし、その勉強を「考える力を身につけるため」「計画的に取り組む力を育てるため」「期日を守ることの大切さを知るため」ととらえたとしたら、大人になってからも生きてきます。
 一つひとつの行動に目的を持つことで、やらなければいけないことをただこなすところから、意図的に自分を成長させていくことができるようになります。その大切さを、学校の先生は教えてくれていたのです。
 人に与えられる時間は、みんな平等。それなのに、なんとなく人生が過ぎていく人と、人に求められる人生を生きる人がいます。
 目的を持って、すぐに行動する。それが分かれ目です。
 私も会社員だったときは、ボケーッと生きていました。毎日を惰性で過ごしていた、今考えると、やはり無駄な時間でした。そのように生きているだけでは、人生はすばらしいものにはなりません。

自分で自分の進む道を決める

自分より強い相手が現れたときの選択肢

 会社員であろうが、経営者であろうが、個人事業主であろうが、ビジネスである以上は競争原理の中にいます。
 そこで、自分より強い敵が現れたとき、選択肢は主に次の4つです。
 
①不利な状況から、戦って逆転する。
②成長してから圧倒的戦力で戦う。
③仲間を見つけて共闘する。
④負けを認めて軍門に下る。
 
 やっぱり、分の悪い勝負はあります。
 しかし、しっかり分析してみれば逆転、可能性がある場合も少なくありません。まずは、自分が不利だと知ることが大事です。その条件から、最大限に成功確率を高めて勝負します。
 今すぐには無理でも、成長してから勝負をかける。これは個人にとっては難しいことだと感じるかもしれませんが、「弱者の戦術」というのもあります。ニッチな場所、限られた、条件の中で勝つための力を持つ。
 それでも勝てそうにない場合は、仲間を見つけて一緒に戦う方法もあります。価値観や方向性に共感してくれる人、こちらが共感できる人と組む。企業でも、シェアの少ない会社同士が合併して競争力を高めるといったことがあります。
 あえて強者の軍門に下るという選択肢もあります。
 みんな、新しいことを始めようとする前に、ほぼ無意識に負けを認めています。やろうとは思うけれど、どうせ無理だろうなとも考えている。
 そうした精神ではなく、自分で軍門に下ることを選ぶ。起業や独立をするのではなく、会社員として働き続けることもここに入ります。それに、仮に起業して一生懸命やって失敗したとする。そこから成功者の下で働くということもあり得ますよね。
 実力者のナンバー2としてパフォーマンスを最大化する人もいます。それで自分が納得して、満足できるなら決してネガティブな選択ではありません。

才能をトレースする5つの力

 どんな道に進むにしても、自分で選ぶならそれでいい。しかし、自分で選択できずに、いや、選択できる可能性にすら気づかずに、今の場所にいる人は多いと思います。誰かに選ばされるのではなく、自分の価値観で進む道を決めることが大事です。
 そのために必要なのが、本書でお話しする「5つの力」です。
 
①観察する力
②分析する力
③真似する力
④拡大する力
⑤つながる力
 
 結果を出すために、独立する、起業する、あるいは会社員のままでも仕事のやり方を変える。その具体的な行動としては、③の「真似」から入ります。成功者と呼ばれる人や、会社の先輩、上司がやっていることを、自分も同じようにやってみる。
 しかし、誰かれ構わず真似をしても、非効率的です。そのため、どんな人を真似すれば成功確率が高くなるのかを、「観察」によって選びます。
 そのうえで、成功者のしている仕事や、その会社、ビジネスモデル、市場などを「分析」します。成功者の仕事やビジネスそのものがどんな要素で成り立っているか、同じように再現するためのポイントを見つけていきます。
「真似」をして結果を出せるようになったら、そこに自分の強みを加えて「拡大」していきます。
 
「観察」→「分析」→「真似」
 
 この順番が大事です。
 まずは基本からです。「分析」「真似」を通して、自分がどんなことに向いているか、どんなところに特徴があるのかという〝強み〞を見つける。その強みをより生かす方向にビジネスを拡大していく。これが本書でいう〝オリジナリティ〞です。
 そして、「分析」「真似」のためには、成功者の近くにいなければいけません。加えて将来的に組織を持ったり協力関係を築いたりするためにも、人脈が必要です。最終章では、人と「つながる力」についてお話しします。
 最後に順番をまとめます。
「観察」→「分析」→「真似」→「拡大」→「つながる」
 

【著者プロフィール】

森 貞仁(もり・さだまさ)

株式会社Myself代表/経営コンサルタント。
京都出身。立命館大学卒業後、みずほ銀行の内定を蹴ってスロットのプロへ。3年間で1500万円の収益を残す。将来性や社会性を考え27歳で初就職。ところが、ブラック企業に勤めてしまい月休み1回、手取り20万円、サービス残業月200時間という過酷な職場で3年半勤務。20歳で現妻と出会い、年収300万、貯金なし、休みなしでは結婚ができないことから、独立を決意。脱サラ初月114万円の利益を達成する。6期目の年商は従業員なしで27.2億円に到達。副業や起業のコミュニティを多数展開し、累計生徒数1万人以上。教え子で月100万円の達成者は100名以上。YouTubeの登録者4万人超。SNSマーケティングやメルカリを使った物販、Amazonでの貿易などを得意としており、200名以上のビジネスパートナーと多数の事業を展開している

いかがでしたか?
 
自分に足りない才能、あったらいいなと思う才能――。誰しもが持っている欲であり、願いでもあります。そんな他人の才能を自分にものにする、トレースすることができるなんて!
 
その夢のような話を具体的かつ実践的に落とし込んだのが著者の森さんです。
 
昔から「学ぶ=真似ぶ」といわれますが、まさにそれを具体的な思考法と実践法として提示しているのが新刊『あの人の「才能」をトレースする技術』です。
 
多くの人は、「真似する」ことを嫌い、「オリジナリティ」にこだわりがちです。ところが、本書を読んでいると、「オリジナリティは、マネをした後に勝手についてくる」ことがよくわかります。興味のある方はチェックしてみてください。

「5つの力」を使って才能をトレースできる
書影をクリックすると、本書の詳細がわかります。

▼同書の「はじめに」「目次」を全文公開


いいなと思ったら応援しよう!