見出し画像

ウイスキーに続く、ブレイク間近な蒸留酒とは?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。

ご存じの方も多いと思いますが、お酒には大きく「醸造酒」「蒸留酒」に分かれます。

醸造酒は、穀物などを原料とし、酵母を使ってアルコール発酵させたお酒。米を原料とした日本酒、ブドウを原料としたワイン、麦類を原料としたビールなどがその代表ですよね。原料が持つさまざまな成分を含む一方、アルコール度数を20度以上にできないという特徴があります。

一方、蒸留酒は、醸造酒から造ります。アルコールの沸点が水よりも低いため、醸造酒を熱するとアルコールが先に気化します。その蒸気を集めて冷やしたものが蒸留酒です。蒸留を繰り返すことでアルコール度数を上げることができ、96%まで高めることが可能です。日本酒を蒸留したものが焼酎、ワインを蒸留したものがブランデー、ビールを蒸留したものがウイスキーです。

では、肝臓にやさしいお酒は、醸造酒と蒸留酒のどっちか?

『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』の著者・栗原毅先生は、「蒸留酒」と断言します。

その判断基準は、「糖質」の有無です。栗原先生は、著書の中で図表を使って解説しています。

図1

 醸造酒は糖質も含みます。アルコールと並んで肝臓に負担をかけるのは糖質です。なかでもビールの糖質は多めです。気になる人は「糖質ゼロ」という商品を選ぶといいでしょう。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より

たしかにビールは飛びぬけて糖質が多いですよね。蒸留酒は、いずれも糖質ゼロ!

栗原先生は、さらに比較しやすいように、純アルコール量20グラムあたりに換算してカロリーと糖質を比較しています。

図2

 ビール、日本酒、赤ワインのカロリーが160〜210キロカロリー、焼酎とウイスキーは約100キロカロリーでした。
 こうしてみると、蒸留酒のほうがカロリー控えめであることがわかります。
 また、蒸留酒の糖質はすべてゼロです。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より

肝臓にやさしいどうかは、「糖質」が含まれているかどうかが深くかかわっているわけですね。

そんな肝臓にやさしい蒸留酒として大ブレイクしたのがウイスキーですよね。ハイボールとして飲む機会がすっかり定着し、最初の一杯をビールよりハイボールを好む方も多くなっているようです。

そのウイスキーに続いて、ひそかに注目を浴びつつある蒸留酒をご存じでしょうか?

その蒸留酒とは……、「ジン」です。

画像3

ジンと聞くと、ブルーのボトルが目印の「ボンベイサファイア」を筆頭に、定番の飲み方「ジンライム」、定番カクテル「ジントニック」あたりが思いつくかもしれませんが、居酒屋でカジュアルにハイボール感覚でジンを味わう、ソーダ割りの「ジンソーダ」という楽しみ方がひそかに注目されているんです。

皆さんの中にも、10月下旬より順次放映されている下記のテレビCMをご覧になった方もいるかもしれません。

動画ラストの「それはまだ、流行っていない。」というコピーはインパクトがありますよね。

確かにまだ流行ってはいないようですが、一部の人にはジンの魅力に気づき、ハマる人が着実に増えているようです。CMでも描かれているように、バーではなく、居酒屋で気軽にジンを楽しむ――。

まさにブレイク間近の蒸留酒と言っても過言ではない状況です。

ハマる理由はいろいろあると思いますが、その1つにジンは「カラダにいい」お酒である点が挙げられます。

そもそも「ジン」は薬用酒が起源です。

 ジンの独特な香りが好きだという左党も多いと思います。ストレートやロックのほか、カクテルのベースとしても人気があります。
 ジンは大麦、ライ麦、ジャガイモなどを発酵させ、ジュニパーベリーという植物で香りをつけた蒸留酒を指します。ジュニパーベリーとは、西洋杜松(ねず)という針葉樹の実です。スパイシーな香りが特徴で、ジンの風味のベースになっています。
 ジュニパーベリーには、リラックス効果、デトックス効果が認められ、イギリスではハーブティーにも用いられています。
 ジンといえばイギリスを思い浮かべますが、実はオランダの医者が熱病対策につくった薬用酒が起源です。現代のジンに比べると雑味が強く、ジュニエーヴルと呼ばれていました。今でも、現地ではジュネヴァの名で親しまれています。
 17世紀にジュニエーヴルがイギリスに渡り、洗練された味に生まれ変わったのが、お馴染みのドライ・ジンというわけです。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より

ジンの魅力は、あのスパイシーな香りで感じられるように、醸造過程でいろいろなハーブで香りをつけるところにあるようです。

 ジュニパーベリーの他、アニス、アンジェリカ、キャラウェイ、シナモン、レモンピール、ライムなどで、これらの素材は「ボタニカル」と呼ばれます。ボタニカルのブレンドは、メーカー各社の腕の見せどころです。
――『酒好き肝臓専門医が教える カラダにいい飲み方』より

ジンは、肝臓にやさしい「蒸留酒」であるうえに、起源が薬用酒だった――。

カラダにいいお酒の代表選手であり、ブレイク間近の「ジン」。ご自身の舌で、その効用と香りを確かめてみてください。個人的にはソーダ割りがおすすめです。あ、あと、私はサントリーさんの回し者ではありません。念のため。

▼関連記事もどうぞ(3本あります)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?