見出し画像

アストロラーべ



「不正解は無意味を意味しない。」

「チ。ー地球の運動についてー」より



「チ。ー地球の運動についてー」の中で


主人公ラファウが
命懸けで地動説を研究しているフベルトに

「(地動説を)信じて間違ったらどうするんですか?」

と投げかけときにフベルトが返したセリフです。


「不正解は無意味を意味しない。」


作中にはいくつも心に響くセリフがありますが、

今日はその中でも特に私の心臓がドクンと動いたように感じたこのセリフについて書いてみようと思います😌


まず、このセリフの良かったところですが、

否定的な言葉だけなのに前向きさが溢れる言い回しだったり、

言葉が持つ寛大さだったりが
個人的に好きなポイントです☺️


このセリフは物語の序盤中の序盤で出てきますが、
でもある意味でその後に出てくる登場人物たちにも向けられたセリフのようにも感じました。

例えば、
作中では『天動説』に人生を捧げてきた研究者達も出てきます。

現代科学の観点から見れば、
天動説の学者は「不正解」に人生をかけていた人達と見なされてしまうかもしれません。

しかし、彼らの膨大で正確な観測記録は結果的に地動説という真理の証明へと繋がっていくことになります。


不正解は無意味を意味していません。




この視点でふと自分自身の過去を振り返ったとき、
私の過去の経験についても同じようなことが言えそうだと思いました。


例えば、
仕事や人間関係のストレス、負の感情への対応について、
当時の対応は今考えれば、
ある意味「不正解」でした。

結果、コントロールを失った体と
気力が湧かない心とともに
長い長い闘病の中で様々なものを失いました。

でもそれらが無意味だったかというと、
6年経った今ではそうは感じません。


立ち止まることで自分にとって大切なものや生きる意味、
仕事との向き合い方について真剣に考えるきっかけとなりました。


以前より冷静にそしてずっと穏やかに人と接することもできるようにもなりました。


この場合も、
不正解は無意味を意味していません。


辛い経験をしたからこそ、
気づくことができる感動がある。
解釈がある。真理がある。

深い傷を負ったからこそ、
伝えたい思いがある。守りたいものがある。


と私は思います。


そんなことを感じながら、
思いながら、

今回は「チ。」に因んで、
アストロラーベ を彫ってみました。

アストロラーベ(Astrolabe)は、平面アストロラーベとも呼ばれ、古代の天文学者占星術者が用いた天体観測用の機器であり、ある種のアナログ計算機とも言える。用途は多岐にわたり、太陽惑星恒星の位置測定および予測、ある経度と現地時刻の変換、測量三角測量に使われた。

Wikipediaより





「不正解は無意味を意味しない」



きっといつか糧になる。


そう思うとなんだか安心感や
勇気が湧いてきそうです☺️


ちなみに、
アニメのOPのサカナクションさんの「怪獣」も、
EDのヨルシカさんの「アポリア」も良い曲なので、
もしよかったら聞いてみてください☺️





それではまた😌