『暖をとる』 寒くない。あたたか。あたたまる。
冬至です。
明日から昼が長くなり太陽が戻ってきます。
日本は冬至はカボチャを食べたり、柚子湯に入るなど身体を気遣う習慣があります。
北欧では長い暗い冬を過ごすためのさまざまな工夫をしています。
夏でも太陽の光に敏感に反応して庭でテーブルでランチを取っていても太陽の傾きに合わせて移動していました。
・キャンドルのやさしい灯りを
冬になると、日中でもほとんど太陽が顔を出さず、一日のほとんどを暗がりで過ごすことになる北欧諸国。
蛍光灯のような明るすぎる光ではなく、外との調和をはかり、キャンドルのやさしい光だけで夜を過ごします。
・暖炉のある生活
リビングルームに暖炉のある暮らしは北欧の冬をあたたかく支えます。
薪をくべて暖炉の火をともす、たったそれだけの行為が心もほっこりとさせてくれます。
スウェーデンのストックホルムで暮らした事があります。
各家庭が冬の社交場となります。それぞれの家庭はデザイン雑誌に出ているとおりの美しい暮らしを日常に維持しています。
私が住んでいた頃、暖房は地域暖房で公衆トイレも暖かい。
「マッチ売りの少女」はいつの話しだろうかと思ったものです。
何を言いたいのか…
「冬の1コマ」はやっぱり薪ストーブの前から暖をお届けしたい。
デンマーク(オーデンセ)製。アンデルセンの"みにくいアヒルの子"と別名を持っています。
木の家具や木の織物道具が多いので対流式のシガータイプのストーブです。
暖を取るために薪(広葉樹)を燃やします。
薪は土地柄自宅で作れる環境です。暖房器具のコストの話しはよく聞きますが、環境と薪を作る作業を家族で楽しむのが子育ての一つでもありました。
今日(冬至)は年を越すにあたって春まで余裕を持つ計算をして原木ではなく薪を届けて貰いました。
軽トラックから落として貰い棚に並べるのが仕事です。
薪は長さがストーブに合っているのが肝心です。原木にクレヨンでマークをつけてチェーンソーで玉切りをしてから斧で割るのが我が家の流れです。
秋のお彼岸までに作業は終わっているのが理想です。
普通…にスウィッチ一つで暖は取れる時代です。寒い朝はタイマーをセットしていると楽です。
好き好んでこの暖房…です、
ガラス面が多い家です。ダブルのガラスですが、冷気は容赦なく伝わります。
サブ暖房もありますがあくまでもメインは薪ストーブで暖を取っています。
数年前からストーブで出来た熾(おき)を火鉢に入れて楽しんでいます。炭は買っています。
機を織る事を生業としているのです。その仕事の流れと棚から運んでストーブの中に入れる作業は似ています。
食事を作るのも同じ作業だと思っています。生まれた環境や時代などさまざまな選択肢から現在があります。
日本では灯油ストーブがポピュラーですが地域暖房の暮らしを経験すると灯油の匂い(ファンヒーターは戸外)と灯油の横で火が着いている器具を見るのは大変怖く感じます。
身体を動かして労働から得る"暖"は心ともに温まります。