駄々をこねる、の対応
先日、妻が息子と行ったパン屋さんにいた子どもの話をしていました。
トングを持ち、
あれこれパンを触り、
車に戻されそうになり、ギャーと反抗し、
再びパンを触り、
やっぱりダメだと車に戻されそうになり、
ギャーと反抗する。
たしかこんな一幕だったように思います。
よくある光景です。
お菓子コーナーで買ってもらおうと寝転んで抗議している、なんて話もよく耳にします。
これ、解決方法があります。
先に結論
答えは、事前に手を打つこと。そして、折れないことです。
順に説明していきます。
解決方法「事前に手を打つ」
子どもたちは、”楽しいスイッチ”が入った瞬間から大人の話なんて全く聞こえなくなります。
聞こえているとしても、楽しいには勝てません。
これは子どもが悪いのではなく、子どもの性質です。
性質は変えられないものとして「そういうもの」と覚えておきます。
では大人ができる対処はあるのか。
あります。
それは、”楽しいスイッチ”より前に説明やお願いをすることです。
例えば、おもちゃ屋さんの駐車場で車から降りたとします。
大人は駐車場は危ない、と思っています。
子どもは車から降りた瞬間、”楽しいスイッチ”が入ります。
その結果、
子どもは先にお店に行こうと一人で走り、車に轢かれそうになる…。
大人は怒り、子どもは泣く。
危険な例ですが、よくあると思います。
これは、日々伝えてはいると思いますが「駐車場は危ないから先に行かないで」ということを伝えなくてはいけません。
いつ?
”楽しいスイッチ”が入る前です。
今の例だと、車を降りる前です。
子どもによっては、駐車場に着いた時点でスイッチが徐々に入っていきます。
子どものスイッチが入る前に、大人が落ち着いて話します。
「もうすぐ着くけれど、駐車場は危ないので、降りたら手を繋ぎに来てね。」
終わりです。
スイッチが入る前の子どもは、話を聞いてくれます。
ただ、
実践してがっかりしないように一応書いておきます。
もちろん成功率は100%ではないですよ?
先に伝えても”楽しいスイッチ”が入った瞬間に伝えたことがポーンと飛んでいきこともあります。
それは年齢も関係しますし、子どもそれぞれの力によります。
「さっき言ったのに、なんでできない!?」は無駄なイライラです。
実際、子ども自身も自分をコントロールできないからです。
頭では(体では?)分かっていても制御できないことが、子どもの中にはあると私は考えています。
なので「さっき言ったのに…」ではなく、「まだ自分で制御できていないんだな。頑張れ我が子よ。」と思う方が気が楽です。
もちろん例でいえば駐車場なので、安全を守ってあげてください。
長くなりましたが、事前に手を打つについてでした。
解決方法「折れない」
お菓子コーナーでの会話。
「お母さん、お菓子買って」
「買いません」
「えーやだよ買ってよ食べたい食べたい買って買って…(永遠)」
「あーもううるさい。他のお客さんもいるんだから。早く一個持っておいで」
という流れ、あるあるですね。
ここで問題です。
このやりとりで、大人と子どもが思っていることはなんでしょう?
大人「買ってあげて静かになって良かった。一個ならいいか。」
子ども「今日は2分か…よし、これから2分ごねたら買ってもらえるな」
子どもは賢い。
〇分くらい駄々をこねると大人は折れる、と子どもは学ぶんです。
しかも人を見ています。
お母さんなら2分、おじいちゃんなら30秒、お父さんは頑張っても無理。
人によっての時間が分かっているので、お父さんとたまに買い物に行っても駄々をこねない、なんてことがあります。
それは、子どもが駄々をこねても無駄と覚えている時です。
すべてのお父さんがそうではないですけれど!
だって反対に「子どもがこう言ってるんだから、一個くらい買ってあげてもいいだろう」なんて思うお父さんもいます。
そんなお父さんには駄々をこねた方が、子どもは得なのです。
では、解決方法です。
まずは「事前に手を打つ」。これは基本です。
「今日はお菓子は買わないです。なぜなら家にまだあるからです。」
「お菓子を見るのは良いです。今度買う時のために美味しそうなお菓子を見つけておこう。」
例えばこんな言葉を子どもにかけます。
いつですか?
店内に入る前です。
車の中でも良いくらいです。
なぜですか?
”楽しいスイッチ”が入るからです。
そうですね。確認でした。
先に手を打ちました。
それでも子どもが買う買うと盛り上がってきました。
ここで買うと…子どもは学びます。
「今日は〇分〇〇秒か。明日も同じ時間だけ駄々をこねたら買ってもらえるな」
なので、ここで「折れない」です。
難しいです。
なぜならこの記事を読むまでに、折れているからです。
あなたの子どもはすでに「〇分の駄々こねでお母さんは折れる」を学んでいます。
「床に寝れば勝てる」と思っている子どももいるかもしれないです。
これから子どもの行動を変えていくには、「こうすれば折れる」と思っている子どもに「あら、こうやっても折れないんだ」と学びなおしてもらわなければなりません。
学びなおしは時間がかかるし、労力がかかります。
イライラもします。
だから、毎回買わない必要はないんです。
「今日は一個買えます。嬉しいね。」
「今日は家にまだあるので買えないんです。」
どちらも店内に入る前に伝えます。
そして、買えない日は折れない。
子どもへの慰めポイントとしては「買わないって言ったしょ?」ではなく「買いたかったね。」と子どもの気持ちにただただ寄り添うです。
これ、8割以上の大人はしません。(やまもと調べ)
でも、効果はとてもあります。子どもが納得します。
今度お話します。
パン屋の子どもはどうするか
はじめに話したパン屋の子ども。
ここまで読んだみなさんなら、どう対応しますか?
ここでは私の考えをあえて書かずに終わります。
一つだけ我が家の買い物ルールを載せておくと、
息子は商品をなんでも触ってしまう時期がありました。
コロナで騒いでいる今だし、そもそも買わないものは触っちゃいかん。
という考えのもと「あと3回触っちゃったら車に戻ります」と伝えていました。
実際に3回触ってしまって車に戻ったこともあります。
子どもはギャーギャーごねましたが、ここは折れません。
「今日は3回触ってしまったので、残念でした。」
「次は頑張ってね」
なんて言葉をかけながら車に戻りました。
妻も来ていれば買い物してくれますが、子どもと二人で買い物に行くとこの方法は使えないのでは?と思いますよね。
私は子どもと二人でも使います。
時間がかかりますが、子どもの成長のためだからです。
ルールを曖昧にして今後も続くのでは、意味がありません。
そんな我が家のルールを紹介し、まとめです。
まとめ
改めて、結論は「事前に手を打つこと」と「折れないこと」です。
最後に”楽しいスイッチ”についてもう少し触れます。
”楽しいスイッチ”は、トイレの電気のようにパチッと入るタイプの子もいれば、
調光ライトのようにじんわりと入れられるタイプの子もいます。
これは性質なので変わりません。
”怒りスイッチ”が急に入る大人と同じですね。
本日は駄々こね対応でした。ありがとうございました。