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クラブW杯に出場するメキシコクラブの現在地

クラブW杯まで、あと4か月ほど。
史上最大規模の32クラブが参加する今大会は、これまで以上に盛り上がりを見せることだろう。
メキシコから出場するのは、パチューカ、レオン、モンテレイの3クラブ。
今回は、その3クラブの現在地に迫ってみた。


北中米チャンピオン パチューカ

かつて本田圭佑さんも所属したパチューカはグループH。
言わずと知れた世界の強豪レアル・マドリード、川村拓夢選手が所属するオーストリアのザルツブルク、あのブラジルのエース・ネイマールが所属しているサウジアラビアのアルヒラルと同組だ。

昨年のConcacafチャンピオンズカップでは、準決勝で優勝候補の本命であったクラブ・アメリカを撃破。勢いそのままに王者に輝いた。

しかし、大会後の国内リーグ前期戦(アペルトゥーラ)では、本来の力を発揮できず、18チーム中16位に。
カップ戦を勝ち抜いたことで過密日程となり、コンディション調整ができなかったことが影響したと、チームを率いるギジャルモ監督は振り返った。
アペルトゥーラのプレーオフには進めなかったものの、ギジャルモ監督は「1ヶ月の調整期間を得た」とポジティブに捉えた。

その期間でリセットされたからか、1月に開幕した後期戦(クラウスーラ)は、開幕3連勝をするなど本来の調子を取り戻した。

注目選手は、ストライカーのサロモン・ロンドン。
昨年のコパ・アメリカでは、ベネズエラ代表のエースストライカーとして存在感を発揮。パワーとスピードを兼ね備えた推進力で攻撃を牽引する。
今季もすでに2ゴールを挙げており、クラブW杯本番でも彼の活躍がカギになることは間違いない。

パチューカのエース ロンドン

昨年末に行われたFIFAインターコンチネンタルカップでは、クラブW杯本戦でも対戦予定であるレアルマドリードに 0対3で完敗を喫したパチューカ。そのリベンジに向け、国内の戦いを通して、さらに状態を上げていきたいところだ。

ハメス・ロドリゲス擁するレオン

前回のクラブW杯では浦和レッズと対戦したレオンはグループD。
ヨーロッパの強豪チェルシー、ブラジルの名門フラメンコ、チュニジアで圧巻の強さを誇るESチュニスと同組となった。

注目は何と言っても、コロンビア代表ハメス・ロドリゲス
1月に電撃加入を果たし、早くもチームに欠かせない存在となっている。

ハメスが加わったレオンは、今季リーグ開幕から5連勝。ハメスはデビューした開幕戦から3戦続けて得点に絡んだ。

クラブは本大会で結果を残すことを今季最大のテーマとして、照準を合わせている。ハメスもレオン加入時、「クラブW杯の存在、それに向けたクラブのプロジェクトが魅力的だった」と述べた。

レオンの注目ポイントは、ハメスだけではない。
FWジョンデル・カディスも5試合4ゴールと好調。レジェンドのグアルダードは昨年引退したものの、クラブW杯に向け現役復帰を果たすなど、クラブ全体が本戦に向け、着々と戦いの準備を整えている。

好調のレオンイレブン 
ハメス(左から二番目)

ハメス加入時の詳細はこちらの記事から

浦和レッズのライバル モンテレイ

モンテレイはグループE。
アルゼンチンのリーベルプレート、イタリアセリエAのインテル、そして日本の浦和レッズが同組だ。
浦和レッズが入っていることもあり、このグループに注目している日本のサポーターも多いことだろう。

クラブW杯出場が今回で6回目となるモンテレイ。4年ぶりの出場となる。
最高成績は6年前の3位。今回出場するメキシコ3クラブで最もクラブW杯の実績があることは、大きな強みの一つとなることに違いない。

近年はリーガMXで上位に食い込むも、プレーオフで敗退が続いている。
しかし、モンテレイの選手層は他クラブに引けを取らない。
元ヘンクで伊藤純也選手とチームメイトだったヘラルド・アルテアガや、守備の要ビクトル・グスマン、高い技術を持つジョルディ・コルティーソ、国内トップレベルのストライカーであるヘルマン・ベルテラメといった現役メキシコ代表、メキシコサッカーの未来を担うと言われているフィデル・アンブリスといった国内組はもちろんのこと、
スペインのベティスでプレーしたセルヒオ・カナーレス、元セビージャのオリベル・トーレスといったヨーロッパで実績のある選手も多い。

そして、一番の目玉なのが元スペイン代表セルヒオ・ラモスだ。
レアルマドリード、パリサンジェルマン、セビージャを経た世界屈指のDFがモンテレイに電撃加入。セビージャ退団後、半年間ブランクがあることが懸念されるが、それ以上に数々のタイトルを獲得してきたその経験値は、クラブにとってプラスとなることだろう。

正式にモンテレイ加入が発表されたセルヒオ・ラモス

モンテレイ対浦和レッズの対戦カードは、グループステージ第3戦。
決勝トーナメント進出へ両者ともにカギを握る一戦となる可能性は高い。
これまでのクラブW杯、日本とメキシコの対戦成績は日本が3勝1分け。
モンテレイは強力な戦力を武器に、日本戦初勝利に挑む。

クラブW杯開幕は、現地時間6月21日。
フットボールチードでは引き続き、現地メディア情報を含め、メキシコ3クラブのチーム状況を追っていく。

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