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TOCは待機児童問題を解消できるのか? ③

こんばんは。
『行マ研サポートライター』の狂さん(Linkedin HN)こと、山﨑です。
今晩もよろしくお願いします。

本日も昨日に引き続き、
「TOCは待機児童問題を解消できるのか? ③」
と題しまして、
東広島市の取り組み事例を、要約しつつ解説したいと思います。


待機児童発生による悪循環

東広島市の職員の方たちは、TOC(制約理論)で考えることで、
ゴール(目標)を、

働きたい時に、いつでも働ける環境を実現する。

と設定されました。

しかし待機児童が発生しているということは、今はそのゴールに至っていないということになります。

そこで、お子さんを保育所に預けられず、働けない親が発生することでどんな悪循環が生まれているのかを、確認されていったのです。
それが👆の画像になります。

見ていただければ分かるとおり、悪循環しているのがお分かりいただけると思います。
この悪循環をどこかで断ち切らなければ、先に挙げたゴール(目標)

働きたい時に、いつでも働ける環境を実現する。

を実現することはできません。

では、この問題を解決するために集中しなければならない「真の問題」は何なのでしょうか?


真の問題は何か?

ではまず、ゴールである「働きたい時に、いつでも働ける環境を実現する」を実現できたらどうなるのかを見てみました。

それが👆の画像になります。

見ていただければ分かるとおり、

  • 働きたい時にいつでも働けるようになれば、働く人が増えます。

  • 働く人が増えれば、税収が増えます。

  • 税収が増えれば、予算が増えます。

  • 予算が増えれば、保育施設を増やすこともできますし、保育士さんの雇用条件を改善することができます。

  • 保育士さんの雇用条件が改善されれば、保育士さんが増えます。

  • 保育施設が増え、保育士さんも増やすことができれば、いつでも保育所に子どもさんを預けることができるようになります。

先の悪循環を、好循環に転換することができます。

そしてその中核となる真の原因は、[働けない親が発生する]であることが分かります。

ここに集中して改善をしていけば、働きたい時に、いつでも働ける環境を実現することができる未来が見えてきたのです。


この後の取り組み

ということで、ここまで上の動画の解説をしてまいりましたが、いかがだったでしょうか?

解説した部分で言うと、👆の動画の1/3程度なんです。

でもここまでで、制約条件(ボトルネック)となる事象を見つけ、そこに集中して改善を行えば、『待機児童問題』を解決できる道筋が、出来上がったと言えるのではないでしょうか?

この後の、改善内容に関しては、是非この動画を見ていただきたい。
と改めて思っております。

その改善内容の一つひとつが、TOC(制約理論)に基づいて考えられたもので、時には市長や副市長から意見を聞いたり、幹部職員に対して報告会を行い、今進めている改善の同意を得たりと、その行動一つひとつが、正に『待機児童ゼロ』を目指すために、働きたい時に、いつでも働ける環境を実現するというゴールを目指して行かれた内容になっています。

また、改善のアイデアも、TOC(制約理論)を基点に考えられており、その対策のどれもが、将来の可能性を大きく開くものとなっています。


TOC(制約理論)で学んだ3つのこと

今回、この課題に取り組まれた3人の東広島市の職員さんたちが、この発表の最後に出されたスライドがこちらです。

TOC(制約理論)で学んだ3つのことをまとめると、以下のようになると仰っていました。

  • 目的と手段を間違えぬよう常に注意が必要である。

  • 共通の目的を探し当てれば、対立は解消できる。

  • 正しいプロセスで疑問を深掘りすれば、答えはシンプルである。

今も改善を続けておられるであろう、3人の職員さんたちは、今もこの3つの学びを「肝に銘じている」と仰っていました。


問題解決力を身に付けて、職場の生産性を上げるために

『行マ研(全体最適の行政マネジメント研究会)』では、東広島市の取り組みのような事例を、一緒に考え、実践し、問題解決の道を切り拓く仲間を集っています。

行政課題解決の鍵となる「全体最適」と「TOC理論」を実際に体感できる絶好の機会が、12月15日に開催されます。
今回のセミナーでは、参加者が知恵を出し合いながら問題解決に取り組むワークショップ形式を予定しています。

  • テーマ: 仕事の生産性は上がってますか? 行政課題解決セミナー【東京開催】

  • 日時: 12月15日(日)13時30分~17時00分

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