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水産DXストーリー #1 自動計量器で生産性50%向上
こんにちは。BCD(ブランドコミュニケーションデザイン)チームです。
フーディソンの「水産DXストーリー」マガジンをはじめました。
本マガジンでは「アナログな水産流通をDX化していく」ことを中心にフーディソンでの取り組み事例を紹介していきます。
・水産流通はアナログってよくいうけど、なにがアナログなのか
・DX化ってどんなことをしているのか
こんな水産業のモヤモヤを、少しづつ晴らしていきたいと思っています。
なぜ、このマガジンをはじめたのか?
「わたしたちは水産業を将来にわたって持続可能にしていくために、 アナログな水産流通のDX化、物流の効率化を推進しています。」
…といったことを、フーディソンの会社説明の際によくお伝えしていますが、多くの方は(特に水産事業者以外の方は)何をしようとしている会社なのか、ぼんやりしてて分かりづらいのではないかと感じています。
わたし自身も、もともと水産業出身ではないこともありますが、実際に産地の方々の話を聞いたり流通現場を見るまでは何がアナログなのか、よく分からずぼんやりしていました。現場へ直接足を運びながら「ここも手作業なんだ」「IT化されていないんだ」と少しづつアナログ度合いの解像度があがりましたが、現在も学びの日々です。
振り返ると、フーディソンでは低利用魚や魚食文化など取り組んでいるプロジェクトはよく発信していますが、軸である「アナログな水産流通をDX化していく」ことへの具体事例はこれまであまり発信できていませんでした。そのチャレンジはとても壮大で課題は山積み。今このタイミングも試行錯誤し、走り続けています。CEO徹さんの言葉をかりると「山でいうとまだ2合目くらい」です。
それでも着実にDX化は進んでいて、水産業の未来を切り開いている実感は湧いてきました。
このマガジンを通じて「アナログな水産流通をDX化していく」ことを、具体的なストーリーとともに発信し、水産業の課題や私たちのチャレンジを知っていただき、少しでも多くの方に日本の水産業をよくしていきたいと思っていただけると嬉しいです。
「重さを量ること」のDXストーリー
さて、前置きが長くなりましたが、第一弾では「重さを量ること」のDXストーリーを紹介したいと思います。
なぜ魚の重さを量るのか
魚の取引をする上で、「重さを量ること」は重要な仕事の一つです。重量に単価をかけて、はじめて値段が決まるからです。市場で流通する魚の多くは、キロ単価で取引されています。スーパーなどで見かける量り売りと同じ仕組みですね。
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課題
水産現場では、商品である魚がもつ産地や重さなどの情報の多くが紙など手で取り扱われ、即時デジタルデータとして収集できていません。 さらに現場の労働力は不足し続けており、人の手でアナログデータをデジタルデータに変換するのは年々難しくなっています。
重さを量って値段を決める、という業務はシンプルに見えて実は大変です。軽くはない魚をはかりにかけて、重量を読み、重量の値を手元の紙に書き込み、単価とかけて値段をきめていく。そして納品伝票は、その紙をみて作成することも。誤字脱字があれば担当者に確認して...... 実際の水産現場ではこのようなことはよくあります。
魚ポチも初期の頃は、普通の計量器を使い手作業で魚の重量を一尾一尾量っていました。納品伝票を作成する事務担当が「字が読めない」と困惑することもあり、不要なコミュニケーションコストもかかっていました。
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重さを量るを自動化する
利用店舗が増え事業が成長し、出荷量が増えるとともに作業量も増えてしまうため、この業務をいかに効率的に改善するかはロジチームの最も大きな課題の一つでした。そこで導入されたのが「自動計量システム」です。
ベルトコンベアで運ばれる魚の重さが自動ではかられ、事前にシステムが自動出力した二次元コードの情報とあわせ値段が算出されそのまま出荷されていきます。
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動画で見るとこのような感じです。
このシステムの導入により、生産性が50%向上し、魚を量る出荷担当者も納品伝票を作成する事務担当者もスムーズに業務に取り組むことができています。
まとめ
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さいごに
魚は毎日水揚げされています。水揚げされた魚は、名称、大きさ、重さ、獲れた場所、水揚げ日、値段などたくさんのメタ情報を持っています。また、同じイワシであっても昨日獲れたイワシと今日獲れたイワシは全く別物です。「アナログな水産業をDX化していく」には、まず「魚がもつメタ情報をいかに効率よくデジタル化できるか」が重要です。今回は「重さを量ること」をDX化した事例のご紹介でした。引き続き、どうぞよろしくお願いします。
フーディソンではさまざまなポジションで採用をおこなっております。 興味を持っていただけたら、ぜひご連絡ください!