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【財務省案】机上の空論で教員の勤務実態を語るな

 こんにちは、ラマです。
 昨日、教員調整額に対する財務省案の一部が報道されました。以下に毎日新聞の記事のリンクを貼ってありますが、財務省の方策は大きく2つです。

  • 授業以外の業務を削減して残業時間を減らす

  • 長期休暇を取得しやすくする

 今回は授業に関わる業務と教員の勤務実態について書いていこうと思います。


授業にはこんなに準備が必要

 教員はただ授業をしているわけではありません。当然授業するにも準備が必要です。

 授業準備は教材研究や次の日の授業の展開を考える他にも、宿題・テスト・ドリルなどの丸つけ、教具づくりなど多岐に及びます。
 いい授業をしようと思えば際限なく仕事があるのが授業準備です。

 私は小学校教員なので小学校を例に挙げますが、子どもが帰るのがだいたい3時、そこから退勤時間である4時30分までの1時間半で5、6コマ分すべて終えるというのは不可能です。

 ほかの先生のやり方をポートフォリオして進める、というやり方もあるかと思いますが、やはりその先生のカラーや子どもの実態によって授業展開というのは変わるので、なかなか難しいです。なので先生たちは「自分の進め方」で授業づくりをしていくことになります。

嘘をつかないと終わらない

 では、現場の先生たちがどうやって時間を捻出しているか。それは仕事の持ち帰りです。
 前記事「教員への残業代支給は長時間労働の解消にはつながらない」で書いた通り、先生たちは自宅に仕事を持ち帰っている方が多いです。

 これは勤務実態として各省庁が把握できないものです。なぜなら各省庁はタイムカードの記録しか参照していないからです。

 もし残業削減がこのまま実行段階に移されたらどうなるか。それは先述した「持ち帰り」かタイムカードに打刻をした後残って勤務を続ける、ということになります。

 今でもそのような話はちらほら聞くのですが、これがどの学校でも当たり前になると私は考えます。

勤務時間内に仕事が終わるようになるたった一つのこと

 今回異例ともいえる財務省による文科省への労務管理要求ですが、残念ながら数字上の話でしかなく、教員の勤務実態にマッチしているとは思えません。
 
 私は授業内容の削減しかこの難局を乗り越える手段はないように思います。
 授業は毎日5コマ、子どもたちは2時に下校、そうしないと授業づくりはできません。

 課題はたくさんあるのは承知です。家庭の多様化による学童の問題、国際競争力の低下問題など上げたらきりがありません。しかし、今の学習内容を維持しつつ教員の時間外労働を減らすのは、たとえ教員の数が倍になったところで不可能だと思います。それくらい現場の先生は追い詰められているのが、今の教育現場の実態です。


 冒頭の記事は以下のような結びをつけていました。

 一方、財務省が教員定数の改善や教員支援スタッフの拡充といった文科省の予算要求をどこまでのむかは判明しておらず、財務省案で現場の働きやすさにつながるかは不透明だ。働き方の改善や業務削減が結果的に現場任せになる可能性もあるとみられ、文科、財務両省の折衝が注目される。

Yahoo!ニュース 毎日新聞 斎藤文太郎氏

 改革を現場任せにするのではなく、文科省がリーダーシップをとって業務改善をすることを私は望みます。

それでは!

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